出版とらのまき・旭山流
読書の秋ですね。
今秋、本好きの皆様はどんな予定を立てていますか。
1★読書 2★執筆 3★製本
私は今秋〈1〉~〈3〉をオールナイトで満喫しようと思います。
もちろん美味しいお酒と、おつまみも。馬肥ゆる秋ですからね。
特に力を入れたいのが〈3★製本〉です。
私は現在、ネクパブから4冊の紙本を出版しています。
Kindle からは5冊の電書を出版しています。そのうち1冊「天井くん」は以前お世話になった出版社から刊行した作品です。
【紙本・電書】の作り方のコツが少し分かってきたので〈旭山流〉のやり方をここに記します。参考になれば幸いです。
【使用しているもの・用意するデータ】
★旭山が使用しているもの★
1■ 一太郎(本文)
2■ Power Point(表紙)
★用意するデータ★
1■紙本:本文 = PDF
2■紙本:表紙・裏表紙・背表紙 = PDF
3■電書:本文 = Epub(リフロー or 固定)
4■電書:表紙 = JPEG
さて、皆様はどんな風に出版を考えていますか。
ネクパブを利用してAmazonで本を出版する場合、主に4パターンあります。 ネクパブにはAmazonで出版しない「何冊でも製本」というサービスもありますが、ここでは割愛します。
1★ネクパブで紙本のみを出版する
2★ネクパブで電書のみを出版する
3★ネクパブで紙本・電書を出版する
4★ネクパブで紙本出版、電書をUnlimitedに登録して出版。
私は【4】を選択しました。Kindle Unlimitedに登録したかったからです。
Kindle Unlimitedとは「読み放題プラン」のこと。読み放題に登録されている方の「既読ページ数」に応じて、著者に報酬が支払われます。
もちろん「本単体の売上」は別にいただけます。
この「Unlimited」に登録するためには、自分で【Kindle著者登録】をしなければなりません。この手続きが正直「怖くて難しい」です。英字の説明文も出てくるので「なんか……怖いな」と感じたなら、ネクパブから【電書】を出すことをオススメします。
なお【Kindle著者登録】の方法は、Kindle名人の方々による「解説サイト・動画」が多くあります。たまに古い情報もあるので、更新日時の新しいものを参考にした方が良いです。
★それでは【1】~【4】のパターンを順に説明します★
★ネクパブで【紙本のみ】を出版する場合★
1・ 執筆
2・ PDF保存
3・ ネクパブにデータ入稿
4・ 本文データチェック
5・ 本文データ合格
↓ 表紙に進める ↓
6・ 表、裏、背表紙データ作成
7・ PDF保存
8・ データ入稿
9・ 表紙データチェック
10・ データ合格
↓
【見本書作成(希望者のみ:有料サービス)】
「表紙カラーグロス加工・本文モノクロ約130ページ」の場合
見本1冊 = 約1500円(消費税・DM配送料込み)
1冊だけなら「DM配送(350円)」を選択すべし!
見本書籍を注文しなくても、そのまま無料で【出版申請】に進めます。
↓
見本書籍を注文した場合、1週間ほどで届きます。
印刷物を目視で確認、最終校正を行います。
↓
【出版申請】ゴール!!
★ネクパブで【電書のみ】を出版する場合★
1・執筆
2・Epub保存
3・表紙データ作成
4・JPEG保存
5・ネクパブで「Epub(本文)」「JPEG(表紙)」データ入稿
6・データ合格
↓
【出版申請】ゴール!!
★ネクパブで【紙本・電書】を出版する場合★
1・ネクパブで『電書の出版申請』
2・Amazonに【電書版】発売予約ページが出現。
【ASINコード】を要確認。出版申請が済むと発行されます。
商品販売ページの【登録情報】に載っています▼
参考▼前世お見舞い申し上げます▼登録情報はページ下部にあります▼
https://www.amazon.co.jp/dp/B09BHHQM8Z/ref=cm_sw_r_tw_dp_NCC8KGBHZH6S6N7BSMAD
↓ ASINコードを確認したら、ネクパブで紙本の手続きへ ↓
3・紙本の手続き画面【Kindleリンク】の項目に
発行された【電書版・ASINコード】をコピー&貼付
4・『紙本の出版申請』
電書と紙本を同じ日に出版したい場合は【販売開始日】の設定を忘れないようにしましょう。
電書、紙本のリンクが反映されるまでに、1週間~2週間かかります。
★ネクパブで紙本 & 電書をUnlimitedに登録する場合★
1・Kindle著者登録をします
著者セントラル(著者ページのこと)も作っておいた方が良いです。
2・Kindleから直接【電書版】のアップロード&情報入力
★注意★【紙本発売日】と【電書発売日】を揃えたい場合 : 紙本の出版申請通過に時間がかかるかもしれないので、余裕をもって2週間ほど先の日付を設定する。
★注意★ データをアップロードしたら必ず【Kindle プレビューア】で確認すること ※個人的にWordデータの入稿はオススメしません。理由は後述※
★超重要★【KDPセレクトに登録】を選択で【Unlimited】に登録される。
3.『電書版・出版申請』
↓ 申請通過後(1日~3日)
4・『電書版・販売予約ページ』が出現
★ASINコード★を確認する。
↓ ネクパブで紙本登録へ ↓
5・ネクパブで【紙本】登録
6・Amazon【Kindleリンク】に、電書版 ★ASINコード★ を入力
7・『紙本・出版申請』
↓ 申請通過後↓(1週間程度)
8・『紙本の販売予約ページ』が出現
9・1~2週間後にリンクが適用、【紙本・電書】が同じページで販売。
以上ネクパブを利用した【1】~【4】の出版方法でした。
実は私「ポリス・ラ・ポール①」と「シスター・ラ・ポール」は【電書版Kindle】をリンクしていません。
紙本・電書をどちらもネクパブから出版した場合は【無料オプション】で、後から「POD・Kindle相互リンク」が設定できます。
けれども電書を直接Kindle(KDP)から出版した場合、後から紙本とリンクできません。どうしてもリンクしたい場合には【改修オプション・有料】を使わなければならなくなります。ここ注意です!
▼追記①(2021.10.4)
まとめると。
①Kindle から出版手続き → ②ネクパブで紙本手続き
ネクパブで紙本手続きをするときに【Kindle リンク】にASINコードを入力するだけなので、無料です。
①紙本手続き → Kindle版 出版手続き
この場合、有料オプションを使用しなければリンク紐付けできません。紙本手続きの時にKindle版のASINコードが無いからです。
すべて「無料」で手続きをしたいなら【Kindle】の出版手続きを先にし、Kindle版のASINコードが発行された後に【POD】の手続きをした方が良いということです。
▲追記①終わり(2021.10.4)
当初は「リンク設定したくない」と考えていました。理由は。
購入画面で【Kindle、紙本】の選択を間違えるかもしれない、と考えていたからです。実際自分が「オンデマンド(ペーパー……)」ってなんぞや? と混乱したからです。スマホだと(ペーパー…)までしか表示されておらず「おそらくこれが紙本なんだろうな……」とは思いましたが。
海外の本はカバーが付いていない「ペーパーバック」が一般的です。そもそも私は子どもの時に、このペーパーバック本に出会っていたのです。出会いは、英国版ハリーポッター。
「この本、カバーが無い!!」と子どもの時の自分は仰天しましたが、海外ではそちらが一般的なので、Amazon PODもそれに倣っているようです。
余談ですが【Amazonで販売しないルート】でなら、ネクパブの【何冊でも製本】からカバー付きの本を製本することができます。ただし1発注30冊以上で利用可とのこと。在庫を30冊も作らない場合は「本のカバーのみ外注する」という方法もあるみたいです。
話題が逸れてしまい、すみません。
「紙本」と「電書」を同じページで販売する為のリンクの件でしたね。
発売当初はリンク設定しませんでしたが、後に「リンク設定した方が良い」と考えが変わりました。
理由は「レビュー(お星様★)」が共有できると分かったからです。
電書のレビュー数 + 紙本のレビュー数 = 作品のレビュー数
私の作品をご購読してくださった皆様、是非とも「レビュー」を御願いします。ご感想はなくとも、お星様だけの評価でも大歓迎です。
次は私の製本環境について説明します。
【一太郎】
・以前はWordを使っていましたが、現在は一太郎を使用しています。製本に必要な機能がすべて揃っています。
【本文の作り方】
1・【きまるスタイル】一覧から「B6-単行本12」を選択
2・オプション「操作環境」で【縦組み文書のスクロール方向】を【縦】にする。
3・執筆
4・【ルビ一括振り】 or 【1つずつ確認しながらルビ振り】
5・文章チェック(校正設定を小説にする)
6・【詠太】に朗読(地の文・会話文を別々の声で読み分ける)
7・目次・奥付を設定
8・JUST PDF データ出力(紙本用)
9・2段組み → 1段組に変更
10・Epubデータ出力(電書Kindle用)
「Epubデータ」には主に2種類あることをご存じでしょうか。
一太郎ですと、Epub保存画面でどちらかを選択できます。
1〈リフロー型〉 読者が文字サイズ・レイアウトを変更できる。弱視の方や、小文字が苦手な読者に優しい。端末によってレイアウトが崩れるので、文章の泣き別れを阻止できない。
2〈固定レイアウト型〉 読者が文字サイズ・レイアウトを変更できない。漫画は「レイアウト固定型」が多い。文章の泣き別れは防げるが、読者によっては文字が小さく感じ、読みにくい場合もある。
【ルビと行間】
WORDでルビを振ると行が脹らんでしまい、レイアウトが崩れてしまいます。その為【行間】を【固定】せねばなりません。
一太郎では「行間固定」が不要でした。先程説明した【きまるスタイル】で解決。
Wordの時より総ページ数を20Pほど削減でき、おかげで販売価格を安くできたので、一石二鳥です。
POD書籍はページ数が多くなると値段が高くなってしまうので、行間を狭めなければなりません。一太郎の「スタイル適用」で、ルビに左右されず、等間隔のまま行間を詰めることができました。
【表紙について】
紙本の「表紙・裏表紙・背表紙」はすべてPDF
電書は「表紙のみ」で、JPEGで保存します。
紙本・電書、どちらも表紙もPower Pointで作成しています。
★B6版・紙本の場合(キャンバスサイズ):縦13.6cm・横19cm
★Kindle 電書の場合(キャンバスサイズ):縦56cm・横90cm
★表紙の「余白」設定★
ネクパブの取説に詳しいことが書いてあるので、そちらからの引用です。
〈引用・参考:ユーザーガイド(仕様編)34P・43P〉
▼以下リンク▼
https://nextpublishing.jp/author/userguide
本のサイズが【B6】でも【B5】でも、
共通の決まり事があります。
★ルール1 ★ テキストは内側6.4mm以内におさめる。
★ルール2 ★ 天地左右4mmの塗り足し余白を設ける
★ルール3・背表紙のみ ★ テキストは左右1.6mm以内におさめる。
【ユーザーガイド(仕様編) 43P】に
『解説図』が載っています!!
【右綴じ/左綴じ】で【表紙/裏表紙】の位置が違うので注意です。
ポリスの場合は【本文縦組み・右綴じ】の本になります。
AとCには4mmの余白に加え、6.4mmの余白(テキストを収めなければならない位置)が入っているのが分かります。4mm+6.4mm=1.4cmです。
対してBとDには、6.4mmの余白がありません。
これが裏表紙では左右反転となります▼こちら
▼追記②(2021.10.4)
ところで本の裏表紙って【バーコード】が付いていますよね。
このバーコードの位置は【ISBNコード】を申請するか否かで、位置が変わってきます。
右綴じ・左綴じ・ISBNアリ・ISBNナシでバーコードの位置が変わってくるので注意してください。詳細は▼
〈ネクパブ・ユーザーガイド(仕様編)44~45P〉に載っています!
▼以下リンク▼
https://nextpublishing.jp/author/userguide
ISBNを付けるにしても、付けないにしても、バーコードが付く位置を考慮して【文字や絵がバーコードに重ならないように】デザインを調整する必要があります! ここが一番、裏表紙で注意しなければならないところです!
▲追記②(2021.10.4)終わり
参考までに↓ 表紙の作業画面(Power Point)がこちら ↓
【ユーザーガイド(仕様編・43P)】を元に、Power Pointで自作した【表紙チェック用】透過図形を、イラストの上に重ね「表示・非表示」を繰り返しながら、デザイン調整を行います。裏表紙も同様にです.
出来上がったら【チェック用図形】を非表示にし、PDFで出力します。
ネクパブにPDFをアップロード、「データチェック」をしてもらいます。
チェックに合格すると「ガイド線付きPDF」をダウンロードできます。
▼完成▼ガイド線付きPDF▼
Power Pointで作るの「ちょっと大変だなぁ」と感じた方。
「Canva」の表紙作成サービスを利用する人も多いそうです。(こそっ)
Canva リンク ▶ https://www.canva.com/ja_jp/
ちなみにKindleの表紙は、紙書籍のような余白は関係ないです。裏表紙と背表紙も不要。Kindleの出版申請でアップロードするのは、表紙(JPEG)だけです。
【データチェックについて】
ネクパブにデータをアップロード後、チェック合否のメールが届きます。
▼ダメだった場合▼
■背表紙 のところに〈注意〉透明効果が使われています と記載アリ。
透明効果の削除は、ネクパブ・マイページ内の「PDFセルフ変換・無料オプション」で行うことができました。
透明効果の削除を行ったら、ダウンロードして、再アップロードします。
データ変換、アップロード、チェックは何回でも無料で行えます。
▼OKだった場合▼
メールが二通来ます。
「1通目:OKでしたよ」
「2通目:ガイド線付きデータを作りましたよ」
ガイド線付きデータは絶対に見てください。
目視で確認した方が絶対良いです。
実は「チェック合格」のメールには続きがあります。以下画像を御覧の通り【重要】と書かれた箇所の下【アプリケーション】が空欄になっています。
「空欄である場合、Amazonで処理エラー判定される確率が高まります」と書いてあります。
Amazonで自分の本を購入し、エラーが無いか確認しましたが、私の作業環境においては問題ありませんでした。
【KindleにWordデータをそのまま入稿は危険!】
Kindleには、Wordデータでも入稿可能、とあります。
一太郎を購入前に「それ、ほんまかいな!」とWordデータをテスト入稿してみました。
データアップロード後、Kindleプレビューアで確認したところ
「文字が一部消える・台詞が全文表示されない」
とんでも怪奇現象が文書全体に発生しておりました! なにゆえ!?
怪現象の理由を知っている方がいたら、教えてください。
【結論】Epubで入稿した方が無難!
〈おわりに〉
以上、旭山流の出版とらのまきでした。
これからもより良い方法を模索しますね! 日々是精進!
最後に。応援してくださる読者の皆様、創作仲間の皆様に心より御礼申し上げます。
★ネクパブ・オーサーズプレス公式サイト
▶リンク▶ https://nextpublishing.jp/author/service
★旭山公式サイト
★Amazon 旭山リサ 著者ページ
Special Thanks!! ■この記事で使用したイラスト素材■
『本を読むウサギ』ぺりりかん様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=2610217
『スマホを持つウサギ』ぺりりかん様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=2640010
『ペンキ描画水彩』すずろ様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=1781766
『うさぎのポーズいろいろセット』麦様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=778161
『飾り素材113 吹き出しセット』オリビア様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=1499524
『あけまして寅さんアップ』はらぺこ様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=22120884
『うさぎと本』しゃもじ様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=680764
『特殊紙水彩風丸と紅葉背景』十野七様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=2147189
『うさぎ先生 パソコン』Tossan様
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=1268470