Phum Viphuritニュー・シングル「Hello, Anxiety」
3700万回再生のYouTubeヒット以降、タイのみならずアジアでもっとも有望な若手アーティストとなったプム・ヴィプリットの1年ぶりのニュー・シングル「Hello, Anxiety」。
この曲は昨年10月と11月の欧米ツアーで書かれた。20都市をまわった1ヶ月間は彼がかつて語った夢であり、まさに彼の人生を変えるツアーだった。特にアメリカ・ツアーは全公演がソールドアウト。彼は人生最高のときを楽しみながらも、同時にストレスと不安を抱えていたという。急に注目されることになったため、戸惑いもあっただろうし、なにより彼はまだ23歳。かつてインタヴューでも「こうみえて意外と落ち込んだりする」と語ったナイーブな彼がひそかに抱えてきた憂鬱や自身のダークサイドと対峙したこの楽曲は、彼自身との対話。
Heaven knows we're lost;
but the sun still shines, we'll be fine.
歌詞は彼がこれまでに書いてきたなかでもっとも内省的と言えるが、同時にこれまででもっとも共感できるすばらしさ。一方でトラックはよりグルーヴにフォーカスした、プムいわく「neo-disco trance」。個人的にはギターがさいこうなので、ライヴ・ヴァージョンが非常に楽しみ。
「Lover Boy」と同じKhamkwan Duangmaneeが監督したMV(彼女はタヒチ80の「Hurts」のMVも手がける)は3/22の公開から1週間で150万回に達しており、その勢いは「Lover Boy」以上だ。サウンドに合わせて作られたエキゾチックなタイ・ディスコ・ヴィデオ。プムの魅惑のダンスはまた多くの少女をとりこにするだろう。(個人的に注目したのはバスドラに書かれたメッセージ。諸事情でバンコクを離れることになったオーウェンに対して、歌詞の内容に合わせた「OWEN U'LL B FINE」というメッセージは彼らの友情を感じられて胸が熱くなった)。
充実の1年を送った2018年。もしかしたらそれ以上の1年がプム・ヴィプリットを待っているのかもしれない。