「”行政と住民を繋ぐ”システムをつくる」瀧川天陽【Liquitousメンバーインタビュー 〜Drifting〜 #5
「一人ひとりの影響力を発揮できる社会」の実現を目指し、GoveTech(政府“Government“×技術”Technology“)の分野で挑戦を続けている、株式会社Liquitous。そこには全国から、様々な経歴、そしてスキルを持った若者が集まっています。彼らは一体何を思い、この場所にやってきたのでしょうか。
第5回は、エンジニアの瀧川天陽が登場します。現在大学で経営工学を専攻し研究を進めている傍ら、Liquitousで開発部門長(CTO)として活動している彼が、どういう想いをもって活動しているのか深堀していきます。
――自己紹介をお願いします
開発部門のCTO(Chief Technology Officer)でエンジニアを務めております。瀧川天陽と申します。Liquitousでは弊社の開発している参加型合意形成プラットフォーム”Liqlid”の開発や、部門全体のタスク管理を担当しています。大学では、経営工学を専攻しており、社会システムを様々な統計手法を用いて研究しています。趣味は散歩です。
――Liquitousとの出会いは?
当時CBO(Chief Branding Officer)だった明田さんからの紹介で参加しました。Liquitousで開発している製品である”Liqlid”に魅力を感じたのもありますし、私自身、もともと何かを作ったりすることは好きだったので、自分が開発に携わった製品が社会に出ていくという貴重な経験ができることに魅力を感じ、参画に至りました。
ーー何をしたくてここにいますか
2つありますね。1つ目は、”Liqlid”を通して、これまで行政や地域の取り組みに入っていけなかった人の意見が行政や地域のコミュニティに拾い上げられ、それが形となって社会に還元されていくような仕組みを作りたいと考えています。
また、情報社会と言われる世の中ですが、何か意見をもっていたとしてもそれを”昇華”する場所ってなかなか見つけにくいんですよね。自分の意見や想いをSNSに書き込んだとしてもインフルエンサーや有名人でもない限り、コミュニティに対して影響を与えることはなく、大半の意見や想いはネット上をただ流れてゆくだけです。
例えば、私は大学の近くで下宿しているのですが、最寄りのスーパーまでの歩道が狭く、いつも車と歩行者がぶつかりそうになって危ないんですよね。ただ、こういった状況を改善しようにも、誰に伝えればよいのか、伝えたとしてもちゃんとそれがきちんと反映されるのか分からないのが現状です。ましてや、自分は下宿している身ですので、地域のコミュニティとは縁が無い上に自分の意見を言う機会はあまりありません。こういった状況に私は違和感を感じますし、何とかしたいと思っています。
だからこそ、外部からやってきた私のような人の意見でも地域コミュニティや行政に取り上げられ、その意見が何らか形となって社会に還元されていくような体験を提供できるプラットフォームを開発したいと考えています。
2つ目は、自身のプログラミングスキルも含め、頭の中で思い描いているものを実際に作り上げていく能力を養いたいと思っています。
プログラミングは学校の講義や独学で学んでいましたが、学んだことを実践する場や、実際にローンチして人に触れるサービスを作る経験というのはなかなかできません。
Liquitousでは、製品開発に携わることで、自分の学んだ技術がどのように活かされていくのかを肌で感じたいと思っています。加えて、チームで協力して、頭の中で思い描く理想的な製品に近づけていくためにはどうすればよいのか、開発過程での課題やボトルネックは何かを理解することで、プロジェクトを円滑に進めることができるように日々努めています。
ーーLiquitousにたどり着くまでの人生について
幼少期から一つの場所に留まる生活は送ってきませんでした。親の仕事の都合上、日本で生まれてからすぐに中国へ渡り、また日本に戻ってきて、というような生活を送っていて新しい環境に入っていくことが多かったですね。引っ越しは10回近くは経験してます(笑)
新しい環境やコミュニティに身を置くという経験を幼いころからしてきたからか、自分から行動を起こして、人の輪(コミュニティ)に入っていけるようになりましたし、様々な方とコミュニケーションを抵抗なく取ることができるようになりました。
ただ、最初は苦労しました。新しい環境のコミュニティに入っていくのって、簡単なことではなくて、自分から勇気を出して行動して関係性を築かないと、独りぼっちになってしまうんですよね。
そうした経験をしてきているので、勇気を出してコミュニティに入って行くことが苦手な人の気持ちがとてもよく分かります。だからこそ、私はそうした人たちを巻き込んで何か物事を進めていくことが得意ですし、好きなんだと思います。
それこそ、現在開発している参加型合意形成プラットフォーム”Liqlid”は、オンライン上で、自分の意見を気軽にコミュニティや行政に投げかけることができます。なかなか、コミュニティに入っていけなかったり、自分の想いや意見を消化する場所がなかった人たちを繋げ、巻き込んでいくことができるんです。
このようなバックグラウンドがあったので、明田さんからLiquitousに入らないかという声が掛かり、開発しているプロダクトの説明を受けたとき、とても好感を持ちましたし、「自治体と住民」だったり、「人と人」を繋げる製品を開発する仕事は自分の得意分野を被っていると思い、参画するに至りました。
ーー次回のインタビューに登場する将貴さんの印象について
一言でいうと「鉄人」ですかね。
口数が多い方ではないので一見謎めいた人ですが、日々これまで共に関わってきた中で自分の芯を持っている方なのかなと。どんな困難な課題に対しても最後までやり通す粘り強さを持ってらっしゃいますし、新しい知識を吸収する速さはいつも参考にさせていただいています。一方で、お茶目な部分も多く、栗本さんとの会話の中で唐突にボケたりして私はいつもそのやりとりを見てニヤニヤしています(笑)
次回更新は、3月20日(日)の予定です。
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