
服についての超基本的なことを知った話 #私の発見2024
この記事は「私の発見2024」アドベントカレンダーの14日目の記事です。
皆さんは服って知っていますか?
自分は知りませんでした。
自分にとって服とは「着ていると警察に捕まらなくなるアイテム」でしかありませんでした。
しかし「変な服を着ていると、周りにいる人も変な目で見られるってことを自覚したほうがいいよ」とアドバイスを貰い、認識を改めました。
自分はどれだけダサいと思われてもいいけど、「あいつ、変な服装のやつとつるんでるんだな……」と思われるのは悲しい!
そう思って服について考えてみました。
服というのは主に3つの機能があるようです。
1つ目は寒暖差を調節する機能。
人間は恒温動物なので、リアルアバターである肉の身体は約36度の温度を保っています。
リアルアバターの表面に布などで覆いをすることで、熱の調節ができます。
全裸のまま部屋の温度を調節するより、光熱費がかからなくてお得ですね。
2つ目はセンシティブな部分を隠す機能。
人体にはセンシティブな部分があり、みだりに公衆の面前で晒してはならないとされています。
服によって人体の特定部分を隠すことで、警察に捕まらずに済むようになります。
警察に捕まって刑務所送りになると行動可能ワールドが狭まってしまうので、捕まらないのはお得ですね。
3つ目は社会的な関心のシグナルを示す機能。
今回話したい箇所はここです。
服という布には、様々な社会的意味が込められています。
ハイブランドだとわかる服を着る人はブランドを大事にする人、機能面のみを重視した服を着る人はアピールに関心のない人だとわかります。
服を着ると身体の表面から出る熱を調節できてお得、というのと同じように、服は着用者の社会的関心シグナルコントロールをするのに大変優れたアイテムなのです。
自分は今まで、主に文字を主体とした匿名インターネットの世界にどっぷり浸かって生きてきました。
文字主体の匿名インターネットの特徴として、「外見・年齢・性別・職業など、リアルアバターでの社会的な情報を全く知らずに会話ができる」というものがあります。
このコミュニケーション方法に慣れきってしまったため、リアルで人と話をするとき、「リアルアバターの影響下にある会話って、認識の濁りが生じているな」とさえ思っていました。
しかし、リアルアバターの影響下にない会話というのはそもそも特殊なのです。
多くの人は我々が思っている100倍くらいリアルアバターの凹凸やテクスチャの違いに興味があるのです。
人間を分類する大きなジャンルとして男と女というものがあり、そのセクシャリティは服によって増幅されます。
最近でこそユニセックスの服装が現れましたが、多くの人は人体の凹凸に興味があるし、それに合う服を開発しています。
服装に興味を持たないということは男と女の境界を無視した人間同士の会話を進める効果よりも、社会的にやばいやつかどうかの判定に使われる効果のほうが大きいといえます。
では結局どんな服を着るべきなのでしょうか?
服を選ぶときの最も初歩の基準として、「身体に合ったサイズの服を着る」がある、と聞きました。
サイズ感、というのは自身の身体について正確な眼差しを向けているかどうかの基準となるわけです。
「身体に合う」というのは「ピチピチではない」という意味だけではなく、「ブカブカの服を着ていない」ということも重要になります。
自分は服について「肩のこの線の部分が腕に合っていないじゃないか」と指摘されて初めて「えっ、この線って肩に合わせるものなの!?」と知りました。服って身体に入ればいいものではないらしいです。
また、自分は黒い服ばかりを着る傾向にあったのですが、「黒の服は影絵みたいにシルエットが強調される。全身黒はおしゃれ上級者がやるもの」とのこと。人体にはなんか他の色を取り入れたほうがいいらしい……。
ともかく、自分の服についての認識は少しばかりアップデートされました。
虫の中でてんとう虫とカブトムシの区別が付くようになった、くらいの大雑把な変化ですが、自分にとっては大きな一歩です。
衣服の持つソーシャル・パワーを操れるようになるべく、「凝」をやっていこうと思います。
いいなと思ったら応援しよう!
