異形頭が登場する版権/創作作品の紹介
これは異形頭オンリーアドベントカレンダー2022
5日目の記事(作品)です
初めましての方は初めまして、リプトンと申します。
突然ですが、異形頭(いぎょうとう/いけいあたま)と呼称される生物を皆さんはご存じでしょうか?
異形頭というのは、簡単に言えば
【頭部以外は普通の人間、頭部だけ人間の頭ではない人物】
と私は解釈しています。
ですが、どこまでが異形頭で、どこからが人外やケモノといった部類に入るのか、これまた人それぞれで解釈や理念が違います。
前提としてこの記事で紹介する"異形頭"は、頭だけ人間のものでなく、その他は普通の人間の身体と何ら遜色ない人物だということを念頭に置いといてください。
不思議でしょうが、首から下は人間と全く同じなのに首から上が違うだけで、彼ら彼女らの一挙手一投足がとても神秘的で神々しいものに生まれ変わります。それはかつて皆さんがまだ若かりし学生時代、人ならざる力やパワーに憧れていたのと同じように、異形頭にも異形頭にしか出せない魅力があるのです。
今回は、そんな魅力ある異形頭が登場する版権作品、及び創作作品をご紹介したいと思います。
版権作品
Xbox特命課
Xbox360のプロモーションとして始まった企画であり、Xbox特命課が様々なゲームに関係する営業を行うCMシリーズです。2010年から年末まで全10話が公式サイトにて更新されていました。現存はしていませんが、動画サイト上などで当時のCMを確認することができます。
異形頭の人物は社員の「三六丸」、彼の頭はXbox360のロゴマークと同じですが、その真意は語られておりません。ですが人並みに酒を飲んだり生活できるみたいで、不貞腐れながら酔いつぶれてる姿はなんとも可愛らしいというか凛々しいですね…。
余談ですが、なんと始球式にて実際に三六丸本人がマウンドに登壇したらしいです。
NO MORE 映画泥棒
言わずもがな!説明不要の異形頭といえばの有名作品!
映画の盗撮の防止に関する法律が2007年8月に施行されるのをきっかけに、「映画盗撮防止キャンペーン」の啓発CMとして全国の映画館で現在も上映されています。
また、その後に施行された「ダウンロード違法化・刑事罰化」に合わせてCMの内容もバージョンアップしていきました。
頭がビデオカメラになっているカメラ男、俗称映画泥棒が、
頭が赤のパトランプになっているパトランプ男に、追っかけあいや押し問答の末に捕まってしまうというちょっとした寸劇。ですが、カメラ男のクネクネとしたキレのある動きやパトランプ男との茶番的な掛け合いが強く印象に残る内容で、バージョンアップすればするほどその動きはキレを増し、最終的には映画と関係ないチェイス劇に。
彼らのほかに、ポップコーン男、ジュース男といった人物も登場し、カジュアルな私服と共にハートが描かれたペアのマグカップらしきものを使っていたりなど、短いCMの割に一瞬の描写に要素が詰め込まれていて語りつくせません。
ちなみに彼らはTwitterもやってます。
(※よく、映画泥棒と一緒に描かれている、マナーズと呼ばれるキャラクターに関しては、実際に流されていたTOHOシネマズのマナー向上CMに登場するピクトグラムを元にc_zer0氏が異形頭として創作したものです。正確には別のものです。)
OneShot
RPGツクール2003にて制作されたゲームをきっかけに、本格的なインディーズゲームとして開発されたもの。
原作の開発者はmathew氏(プログラミング)とNightMargin氏(アート)。
今作の特徴として、第四の壁を越えてくる演出や、多様な解き方を要する謎解きギミック、多彩なキャラクターが挙げられます。
BGMと効果音が心地よい雰囲気ゲーで、戦闘は無く、未知なる世界を冒険するような…、Undertaleが好きな方に刺さる作品だと思います。
実際にゲームを遊べば魅力がわかるので、フリーであるツクール版(※日本語化されてません)、有料であるSteam版(switchでも遊べるよ!日本語化されてます!)、ぜひお手に取って遊びましょう。
そして異形頭の彼?彼女?。
名前無きモブではありますが、こういった異形頭のキャラクターや、二頭身のロボットといったキャラクターも存在します。うーん素敵。
もちろん屈強な女性や怠惰的なお兄さん…おじさん?も登場します。
そんなキャラクターたちとの出会いを楽しみながら、ドキドキしつつ話しかけてみるのが楽しかったですね…。
アンブレラアカデミー
ダークホースコミックスが発行したコミック「The Umbrella Academy」及びそれを原作としたNetflixのドラマシリーズに登場する人物です。
はい、頭の水槽、中で泳ぐ金魚。
ピッチリと決めたスーツ。右手に握られたタバコ。
そして人間の手。
はい、見ての通りイケメンです。
溢れでるエロスもさながら、声も渋く、委員会のボスという立場からくるこの自信に満ちたポーズ、立ち振る舞い。
かっこいいですね…。色々な意味でとにかく衝撃を受ける存在です。
Destr0yer
削除 feat. Nikki Simmons(mov:yoshimo & Radiosity)
2018年末に行われたBMSイベント「G2R2018」にて、削除氏が提出した楽曲とそれに付属するBGAです。
これはもう完全に私の性癖になってしまうのですが、
ビームだったり破壊行為だったりディストピアのようは雰囲気が大変好みでして、BGA内にて削除氏がビームを撃つというとんでもない暴挙にでています。
この楽曲は、歌詞やBGAにちゃんとした意味が込められているらしく、考察などもとても捗られているみたいなのですが、それは一旦置いとくとしてめちゃくちゃかっこいいというか、興奮します。
全体的に物悲しく陰鬱とした雰囲気が立ち込む曲調が良いですね~…。
余談ですが、映像に登場する子供の写真は、削除氏本人のものらしいです。
Lobotomy Corporation
みんな大好きロボトミーコーポレーション。
こちらは、異形の生物や未知なる生物などを収容し監視する組織を舞台にしたゲームです。職員たちに的確な指示を出し、収容違反を少なくしつつ被害も最小限に抑えるのが重要。ジャンルとしてはホラゲーに部類されるため、私はちょっと苦手なため遊んではないです…。申し訳ない…
T-01-68(死んだ蝶の葬儀)は、肩から四本、胸部から一本の合計五本の腕を生やし、二本の腕で大きな棺を背中に担ぐ、頭が蝶々で出来ている異形頭です。
いや、かっこいいなぁ!!!!!!
棺の中に入ってる蝶々を、こうぶわっと職員に向けて放ったりするんですが、にしてもスーツが決まってる。強そう。
指を銃の形に見立てて発砲し、職員に蝶をあてがい精神力を削って殺すという……。むごい。
でもこのお方、職員たちを"解放"してお家に帰すべく"死"という方法をとっているだけで、いやぁ…、うーん……、切ない。
SILENT HILL2
はいエッチ。
俗に三角様とか▲様と呼ばれている三角頭さんですが、正式名称は「レッドピラミッドシング」。長いトレンチコートを身にまとい、血をべとりとぬたつかせ、大鉈を振りかざすその大男は、サイレントヒルに古くから伝わる「処刑人」の姿に酷似しています。
筋肉が隆起する二の腕が本当に素敵ですね。
いや本当にエッチ。
また、他社のゲームですがPSYCHOBREAKというホラーゲームには、頭部が金庫でできたクリーチャーが登場しています。
ホラゲとかに出てくるこういったクリーチャーはやっぱりどの作品でもかなりの人気を誇ってますね。っぱみんな異形頭が好きなんだなぁ…。
ノー・ガンズ・ライフ
渋---い!!!
拡張技術というサイボーグ技術が軍事的なものとして研究され、一般的に普及した世界が舞台のお話です。いわゆるサイバーパンク!
主人公の乾十三は、見た目の通りリボルバーのような形を模した頭部をしており、実際にリボルバーとしての機能はありますが、様々な過去の出来事から許可なしに引き金を引かせない引かない精神で彼は生きています。
タバコのようなものをくわえ、コートに身を包み、低めのドスのきいた声で語り嘆く姿はとても壮観です。
こんな見た目でハードボイルドのような雰囲気の彼ですが、女性からのアプローチやお色気的な雰囲気を堪能できる瞬間はムッツリスケベになり、作画が途端にふにゃふにゃとした感じになります。かわいいかよ。
#コンパス
みんな大好き熱血刑事おじさんのイグニス=ウィル=ウィスプです。
元喫煙者で今は禁煙中。その熱き刑事魂は地の果てまで犯人を追いかける。
そんな彼は煙を使った技が特徴的で、とにかく熱い!!熱そう!!
フックで相手を捕らえ近くに抱き寄せた後にぶっぱなす煙技は、うーん、エモいですね。
頭部がカンテラのような灯篭で出来ていて、ツバの広いカウボーイハットのような帽子を被り、コートを羽織るその姿。
かっこいい。
声優は子安武人さんです。でしょうね。
僕のヒーローアカデミア
画像真ん中にそびえるカラスのような見た目の彼。
常闇踏影(とこやみふみかげ)くんですね。
僕のヒーローアカデミアというジャンプ作品の漫画に登場する主人公と同じクラスメイトの一人ですが、彼の個性は黒影(ダークシャドウ)という自身に宿った意思を持つ不定形の化身を操る能力です。
男の子が好きなやつですね~。
常闇くんが喋ることはなぜか中二臭いものばかりです。
男の子が通るやつですね~。
普段の私服姿は普通なんですが、ヒーローコスチュームになるとマントに身を包みます。
うーんかっこいいですね~。
最初こそ、時折見せる中二っぽい発言に目が生きがちですが、個性がわかり、そして時に暴走し、彼なりのクラスメイトに対する気持ちや、自身の個性に対する反省や活かし方を考える姿は、クラスメイトたちに負けないほどの努力家で人一倍悩み考えているんだなと、情がわくタイプの素敵な人物だと思います。
創作作品
アッテンボローの怪人
"佐藤孔盟"氏によるWEB漫画。2000年7月から連載を開始し2011年12月にて無事完結しました。
氏は主に「Half-Life」等のゲームのMOD開発やCG制作を趣味としており、その腕は株式会社ナムコに評価されるほどです。
氏の異形頭に関する創作はこれのみですが、当時のWEB漫画というものは完結すること自体珍しいことで、11年間コツコツと積み上げた本作はとても感慨深いものがあります。
また、黎明期のインターネットによく見受けられたような、HTMLを利用したギミックが隠されており、氏が表現したかったことが踏襲されています。戻って見たり、クリックしてみたりすると面白いかも。
前提にて私が述べた「異形頭」の解釈とは少し違いますが、異形頭で有名な創作作品だということで紹介させていただきました。
特に大将の馬鹿力がわかるシーンがとても癖に刺さりました。
怪奇ツアーにきたオカルトマニア達のクトゥルフ
コウノスケ氏が執筆したシナリオを元に実際に行われたTRPG配信、とそれに"たるもと"氏が絵を付けたリプレイ動画シリーズです。
コウノスケ氏本人がGMを担当し、参加者は「Revin」「たけっち」「天草」「岩切雄飛」の4名で、たけっち氏が演じた『オロロージョ伯爵』という頭が懐中時計の形をした人物が異形頭となっています。
特筆すべきはそのキャラデザのインパクト、伯爵らしい正装に身を包みマントらしきものを羽織り、片手に杖、そして黒のシルクハット。
ですが彼はれっきとして日本人であり、伯爵なんて身分も地位も何もなく、ただの30代の男性だったりします。
正義感が強く、変わった喋り方をしては杖を振り回して「こう!!」と叫んだり、顔が時計っぽいというだけでオカルト編集者に特集されかけたりします。
時計としての機能があるかといえば、そうではなく、ただ生まれつき顔が時計っぽいというだけで彼は普通の人間。一族みんなこんな顔つきらしいです。
実際の卓では終始無言だったり、発言に困ったり、同行者から邪険に扱われ即座に反応できなかったりとまあまあ散々な感じであしらわれていますが、ここぞ!という場面でその真価を発揮するため、見応えがあります。ぜひ。
(※実際の配信のチャットで、特にオロロージョ伯爵の設定やデザインやRPに対し中盤まで罵詈雑言が浴びせられています。視聴する際はご注意ください。)
余談ですが、たけっち氏は今度の冬コミC101に合同サークル
「たけたけオチャドゾーズ」でTRPGのシナリオ集&オリジナル漫画を販売する予定です。今回紹介したアンヴォイダブルツアーとは関係のないものですが、興味がある方はたけっち氏のTwitterをチェック!
マイクラ異形頭
HARUKA氏考案の、海外ゲーム「Minecraft」に登場するブロックをモチーフに考えられた異形頭創作です。
モチーフとなっているブロックの役割やできることを元に考えられたデザインや設定は多種多様で、低めの頭身や高い頭身両方で多大なる尊さを得られること間違いなしでしょう。
BOOTHではグッズや同人誌などの販売も行っています。
また、YouTubeではマイクラ異形頭の手描き動画やプレイ動画、自身が参加しているマイクラのマルチサーバーメンバーをモチーフにした動画なども投稿されています。一見の価値あり!!
SCP-036-JP「Shock in 会議」
おなじみSCPの日本支部にて書かれた報告書です。
オブジェクトクラスは Euclid、収容方法は不安定ながらあるものの、確実ではなくオブジェクトが何らかの特異性を見せる可能性がある感じのやつですね。
SCPというものは、早い話みんなでつくる大規模な創作世界でして、租となる本部を中心とし様々な国で支部が作られているとても大きな創作です。
その中の一つ、日本のユーザーが執筆したこのSCP-036-JP「Shock in 会議」は、ダジャレらしきタイトルからは予想もつかないダジャレでは済まされないような狂気的な内容で、一度読めばSCPのとりこになること間違いなし。
わかりやすく解説してくれている動画などもあったりします。
(※また、こちらの作品とは関係ありませんが、似たような設定でさらに性癖を特殊にした、村上氏考案の創作『異常性癖中学校』があります。上記のSCPのような設定が好む人にはとても興奮楽しめる内容となっていますのでオススメ!!)
TwilightStory
魚峰m子氏制作のフリーゲームですね。
そして彼が飴宮さんですが、うーーーーーん良い!!!!!!
お茶らけた表情や仕草、取って食えないような立ち振る舞いと紳士的な物腰の低さ。
一見すると可愛らしいまるでピエロみたいな陽気な人物かと思いきや一転。
こう見えて彼はこの時は敵側、背を向けたが最後一気に距離を詰めてきて、そのままお手並み拝見されてしまいます。
でも、ねぇ、かっこいいですよねぇ…。めっちゃ私情が入って申し訳ないんですが、とにかくイケメン。そして声がかっこいい。
(※飴宮さんの声は、MARIKINonline4などの作者としても有名な『亜九静』氏が担当)。
キャンディステッキを握りロリポップキャンディを携えたそのピンクピンクな茶目っ気から醸し出されるSっ気交じりのオーラは、どこかセクシーでダンディさを感じさせます。
また、同作品内に「ブシャ男」という、女吸血鬼の主に仕える従者さんも登場しています。
こちらもまた紳士的で忠誠的な人物……うーんかっこいい。
また、魚峰m子氏の制作ゲームは他にも、
洗脳された友人たちをぶん殴って正気に戻す「レイディオRPG」
手足の生えた魚とてんとうむしロボットたちが世界を守るため守護石を集める「ギョミネクエスト」などがあるので、そちらも合わせておすすめです。
余談ですがギョミネクエストにもラーレくんという植木鉢の異形頭が登場してます。
色のない塔より
チュアブル氏制作のフリーゲームですね。
色のない世界に飛ばされた、紙袋を被る素性不明の男の子ナユタくん。
そんな彼が出会ったのはモイモ。
お家に帰るため色々と世話を焼いてくれるモイモと共に、塔のてっぺんを目指す物語。
一応既プレイではあるんですが、1年半も前の話でして詳しくは覚えてないです…申し訳ない…。
内容としては、RPGではなくアドベンチャーで、主に探索やアイテム収集、謎解きなどがメインとなります。そんなに難しくなかった記憶。
ちょっとした掛け合いや可愛らしいデザインのキャラクターにニコニコとするものの、全体的に雰囲気は暗めで、どこか謎多き世界観。
不気味な空気を全体に漂わせながら、至るところで待ち受ける存在がヒョウシキさんと呼ばれるもの。
黄色い逆三角形にビックリマークが描かれた頭部をもつヒョウシキさんは、無口で喋らないけど、町のみんなを監視…見守っているらしいです。
とにかく、演出面や雰囲気が優れているゲームです。オススメ!!
注意として、串刺し描写、同じ物体が大量に出てくる描写、といった要素が一部分にのみありますので、苦手な方は注意です。
余談ですが、チュアブル氏は他にも「THE OBJECT」というホラーゲームを制作されています。
むしろ異形頭要素はこちらが多めですが、当方ホラゲが苦手でして申し訳ありませんがまだ遊んだことがなくご紹介できません……。
ですが、ハマるひとはハマる。ぜひ、チュアブル氏の世界観に酔いしれましょう。