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【LIPS labo】キーワードから見る2023年の振り返りと2024年美容業界で注目のトピック【2023年12月3号】
LIPSユーザーの美容事情や、ビューティートレンドをピックアップする『LIPS labo』。今回は、2023年12月6日(水)に実施した「LIPSベストコスメ2023」キーワードから見る振り返りと2024年注目のトピックと題した、LIPSウェビナーと、12月13日(水)に配信したLIPS公式インスタライブの模様をレポートいたします。
1、「LIPSベストコスメ2023」発表後、これまでとこれからのトレンドを分析したウェビナーを実施
LIPSは、2023年12月1日(金)に「LIPSベストコスメ2023」を発表いたしました。
そして、12月6日(水)には、受賞商品などから分析・考察する、LIPSウェビナー「キーワードから見る振り返りと2024年注目のトピック」を実施いたしました。
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ウェビナーではLIPSを運営する株式会社AppBrewの村本・有江と、ゲストスピーカーとしてLIPS Collection記事のメイクを担当していただいたヘア&メイクアップアーティスト・加藤志穂さんをお迎えいたしました。
本記事ではウェビナーの内容をサマリーし、さらには13日(水)に配信したLIPS公式Instagram Liveについてもご紹介いたします。
2、「LIPSベストコスメ2023」についての振り返り
今回の「LIPSベストコスメ2023」は、過去最大級の部門数で2023年に話題を集めたアイテムをご紹介しております。
さらに、今回より総合大賞・新作大賞については10位までを表彰。2023年に話題になったアイテムは総合大賞を、下半期の顔とも言える多くの注目を浴びたアイテムを新作大賞で紹介しております。
詳細については、12月1日(月)に配信したLIPS laboでもご紹介しておりますので、あわせてぜひご覧ください。
3、【前半】キーワードから見る2023年の振り返り
前半パートとして、受賞商品や12月4日(水)に発表した「BEAUTY流行語大賞」のピックアップワードと「LIPSベストコスメ2023」受賞アイテムから、2023年のビューティートピックを振り返りました。
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「BEAUTY流行語大賞2023」は、美容領域で多くのユーザーをワクワクさせ、心に残った「言葉」をピックアップ。
LIPSはもちろん、さまざまなSNSや媒体でユーザーの目や耳に触れ、さらには発信された事象やフレーズなどから選出しております。
「BEAUTY流行語大賞2023」についても、LIPS laboにてご紹介しておりますので、ご確認ください。
ウェビナーでは、メイク現場のリアルなトレンド話も
<「BEAUTY流行語大賞2023」ワード一覧>
・全べ
・バブみ
・中顔面短縮メイク
・万能ピーチ
・痛いコスメ
・◯◯洗顔
・成分買いシャントリ
・ヘアケア投資
について、それぞれご紹介。
「LIPSベストコスメ2023」受賞商品と例にビューティートピックを振り返りつつ、ゲストスピーカーである加藤さんからご意見をうかがいました。
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村本:特に2023年はトレンドメイクに「甜妹(テンメイ)メイク」や「水蜜桃(スイミツトウ)メイク」など、少女っぽい可愛らしい印象のメイクが多かったように感じました。実際、撮影現場で「かわいい」系のメイクをする機会などは多かったですか?
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加藤(敬称略):かわいい系のメイクは多かったように感じます。「バブみ」のような甘さ全振りのメイクから、ちょい甘のものだったり、どこかにかわいさを忍ばせることが多かったですね。そんな「かわいい」を最短距離で叶えてくれるのが「万能ピーチ」のカラーだと思っていて、ピーチコラールだったり、少し白みを感じさせるカラーは私自身も使用する機会が多かったです。
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2023年のキーワードとして、LIPSでは「全方位ピュア盛れ」を提唱させていただきました。「全方位ピュア盛れ」をカテゴリごとに細分化してご紹介。
【メイク全般】
「バブみ」「中顔面短縮メイク」など幼い童顔の愛され顔が好まれたことで、「全べ」や「万能ピーチ」のような肌なじみの良いカラーや自然な血色感・粘膜感を感じさせるカラーが、多くの支持を集めていました。
【スキンケア】
全顔メイクが戻ってきたことで、クレンジングや洗顔料などの「落とすケア」に注目が集まった2023年。毛穴ケアのニーズがまだまだ高いことも伺えます。さらに、スクラブやジェルなどテクスチャーごとに話題になるアイテムが多かったのも印象的です。
【ヘアケア】
スキンケアで成分認知が広がったように、今年はヘアケアでの成分認知が広がりました。コンプレックスのない理想の髪を求めるニーズを叶えるために、成分知識への需要も高まった結果に。理想の髪を求めるために、シャンプーやトリートメントなどの基本アイテムだけでなく、タオルやブラシにも課金するというのも今年の傾向だったように思います。
2023年は、トレンドメイクで「甘さ」「可愛さ」「ピュアさ」が人気でしたが、それを作り上げるために「ピュアな肌」「ピュアな髪」も求められ、全方位でピュアに盛ることが求められたのではないか、と分析しています。
4、【後半】2024年に注目したいビューティートピック
後半パートでは、来年2024年に注目したいトピックを加藤さんと一緒に解説いたしました。まず大きなテーマとして、LIPSでは2024年のテーマを「AIジブン化計画」とし、これからユーザーに求められる傾向をご紹介。
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「生成AI」が、ユーキャン新語・流行語大賞のトップ10にもランクインし、美容領域でも切っても切り離せない関係になりつつあると考えています。
実際にユーザーアンケートの結果からも、AI加工やAIフィルターを使用したサービスを利用したことがあると回答した方は6割、「AIのようになりたいか?」という質問にも「なりたい」「ややなりたい」と回答した方は全年代で4割をこえる結果に。
また、
・自分を極限まで美しくしてくれているので、ある意味目標といえる
・頑張ればメイクで真似ができそう!
など、生成AIをメイクの参考にしているという声も多数挙がりました。
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加藤:私自身もAIサービスを使用したことがあるのですが、最近のものは本当にナチュラルですよね。ヘアだったりメイクだったり、ちょっと頑張れば自分でも近づけるんじゃないかと思わせてくれるものが多くて。2023年がピュアに盛るとしたら、2024年は生成AIのようにナチュラルに盛るがテーマになりそうです。いつもよりちょっと盛れている、「なんか今日いいじゃん?」と思える盛れ感というか。そんなナチュラルな盛り方に注目したいですね。
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有江:「AIジブン化計画」というところで、生成AIを参考にしてナチュラルに盛る、というのが2024年の大きな軸になると思っています。 また"ジブンアゲ”もポイントのひとつになるかと。元の肌や元の髪、根源的なもののベースをあげること、さらにはそれによってジブン自身の気持ちまでもアゲていくという方向性になっていくのではないかと考えます。
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またポイントコスメ、ベースメイク、スキンケア、ヘアケアのそれぞれのカテゴリについてトピックをご紹介します。
4-1、コスメ①/ナチュラルな奥行き感を与える囲み目
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ポイントメイクについては、加藤さん監修の12月1日公開「LIPS Collection」のルックで解説。加藤さんには、2024年に注目したいメイクトピックを提案いただきました。
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加藤:2023年は目の印象をアップさせるのにまつげが重要視されていたと思います。 2024年生成AIのように自然に目力を与えるには、やっぱりアイライナーが大事。目頭に"くの字"を入れることで、自然に奥行きが出るんです。
また、近年はくすみ系のカラーなどリキッドのカラーライナーが注目を浴びる機会が多くありましたが、目元を引き締めて陰影を与えてくれるナチュラルブラックやダークブラウン、さらに描きやすさという点でジェルなどのペンシル系アイライナーに再度注目です。
4-2、コスメ②/日本人になじむ「全べ」アプリコットカラー
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2023年のカラートレンドでいうと「万能ピーチ」にも通じる、粘膜系カラーのピーチコーラルが人気のようでしたが、2024年は「アプリコットカラー」に注目したい、と加藤さん。
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加藤: イエベ、ブルベとパーソナルカラーがあると思うのですが、日本人は元々やっぱ黄色人種ということを考えると、アプリコットカラーは日本人の肌にすごくなじみがいいんです。アプリコット系のカラーをリップに使うことで、顔の中で1番目立つポイントになり顔のくすみ感も払拭できる。それで肌にも透明感のある印象を叶えてくれるんです。
「イエベ」「ブルベ」などパーソナルカラーを意識するからこそ、どちらでもニュートラルなカラーを注目を浴びた2023年。2024年もそんな「全べ」対応のカラーは人気を集めると、LIPSでは予想しています。
アプリコットカラーと聞くと、「イエベ向きかな?」と思いがちですが、イエベ・ブルベ関係なく日本人の肌にマッチし、ほどよいシャレ感も与えこなれた印象になれるカラーとして注目を浴びる予感。
まるでベージュのように使いやすいのに、適度な黄みと赤みの絶妙なバランスで肌になじむ「ネクスト万能カラー」と言えそうです。
4-3、ベースメイク/肌はポイントごとに「編集」する
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ベースメイクでは、生成AIのように自然なツヤ感でコンプレックスを感じさせない肌を作り上げるために、ポイントごとに「肌を編集」するようなメイクが求められるのでは、と紹介。
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有江:ベースメイクはまさに、画像アプリを使用する感覚に近いかもしれません。様々なアイテムの多機能化が進む中で、自然に肌を表現できるアイテムを選んで「編集」をしていくイメージ。 特に進化ががめざましい化粧下地は、ゲームでいう「ベースのスキン」を選ぶ感覚でチョイスしていく。 コンシーラーは、画像アプリで肌をレタッチする感覚で薄く重ね、ファンデーションで今以上に、肌そのものの仕上がりを格上げし、最後に画像フィルターをかけるような存在として使われていくのではないかと思っています。
2023年は、特にベースメイク戦国時代と行っても過言ではないほど多数の商品が話題に挙がりました。多機能化が進むことで、ベースメイクアイテムの役割にも変化が生じるのではないかと推察。
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加藤:ベースメイクは重ねていくことで、どうしてもマットな印象になってしまう。だからこそポイントごとに「スリムに」ベースメイクを使用すること、重ねすぎないを意識するだけで、ナチュラルな印象に仕上がると思います。
4-4、スキンケア/高スペック乳液に注目
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成分認知の傾向や使用方法の理解が高まり、ユーザーの美容偏差値がここ数年でグッと上がったと感じる中、つい「次にくる成分は?」と問いたくなるスキンケア領域で、これから注目したいトピックを加藤さんに教えていただきました。
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加藤:私としては成分よりも保湿ケアの見直しに注目しています。うるおいや美容成分をしっかり閉じ込める、蓋をしてあげるという意味や水分と油分のバランスを調整してくれるために、乳液やクリーム、オイル系のスキンケアは気になります。きちんと保湿、潤いを保つというのが重要になってくると思います。
特に乳液については、2023年下半期から多数の高スペック乳液が発売されていることからも、今後保湿ケア、水分と油分に着目したケアの流れがくるのではないかと推察。
韓国では化粧水→美容液→クリームというラインが一般的だった中、乳液系のアイテムが発売され注目を浴びていることからも大きなトレンドの波がくるのではないかと考えています。
4-5、ヘアケア/進化系"地肌"ケアに着目
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スキンケアで主流となった「成分買い」の傾向が今年はヘアケアにも波及していたこともあり、スキンケアの潮流はヘアケアにも波及するのではないかと推察。
その点からも今年スキンケアでトレンドとなった「落とす」ケアが、今後ヘアケアで注目を浴びるのではないかと仮説を立てています。
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有江:韓国で人気のヘアケアブランド「GROWUS(グロウアス)」では、頭皮管理用のスケーリング剤が話題になっています。スクラブではなく、スケーリングというネーミングにも注目したいです。
「除去」を意味するスケーリングというネーミングで新しい頭皮ケアをイメージさせるのもポイントになりそうです。そして頭皮をスッキリとさせた後に頭皮用美容液で「与える」ケアをすることも一連のケアとして注目を浴びそう。頭皮も肌の一部と考え、スキンケア同様「落として」「与える」ケアが広がるのではないでしょうか。
4-6、2024年の注目トピックまとめ
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2024年はメインテーマを「AIジブン化計画」とし、生成AIを目標やモデルにジブンを作っていくこと、そのためにジブンのベースを底上げするケアやメイクを取り入れ、気持ちまでもアゲていく"ジブンアゲ"で、ナチュラルに盛ることが求められていくのではないかと分析・考察いたしました。
5、質疑応答
ウェビナーでは、事前にいただいた質問に対して編集部の見解をご紹介。
Q、そもそもトレンドはどのようにして生まれていくのか。
A、今、トレンドが生まれる起点は「良い商品」が美容オタクに見つかることだと思います。それがバイネームで拡散されていき、「アイテム、つまり物としてのトレンド」が生まれているという感覚です。 情報収集に熱心な美容オタクが商品を見つけ、熱量の高い情報を発信し、拡散されていくという流れがあるのではと考えています。
また、「トレンドメイク」については、 海外のSNSアカウントなどからコンテンツを見つけ、大きなトレンドになる前にLIPSで発信している美容オタクの方が多数いらっしゃいます。 そして、それが爆発的に世間に認知されるタイミングはやはりメガインフルエンサーの方がYouTubeやTikTok等で発信するタイミングと感じます。
Q、韓国コスメのトレンド予測を教えてください。
A、韓国アイドルのメイクを担当するヘアメイクアップアーティストが注目され、細部にこだわるメイクが流行になりました。その流れから、細かい部分にこだわれるツールやガジェット、例えば電子竹串やファンデーションを伸ばすスパチュラなどが話題になりましたが、その流れが進むのではないかと思っています。
つい最近だと、自動で韓国ヘア再現できるアイロンとして「VODANA(ボダナ)のヒートカバー スピンアイロン」がバズっていたりしましたが、そういった目新しいアイテムがSNSで火がついて、より注目されるのではないかと思います。
Q、アイブロウのトレンドを教えてください。
人気の形よりもどちらかというと眉毛の色や商品にフォーカスされている印象です。 KiSS(キス)「うす眉メーカー」はいま品薄状態で買えないですが、以前は、rom&nd(ロムアンド)「ハンオールブロウカラ」など、ブリーチしなくても色素うすい系のメイクが楽しめるアイテムが話題に。細く・淡い印象の眉毛がこれからトレンドになるのではないかと思います。
Q、香りものや、フレグランスの動きが気になります。
「紅茶」が大きなキーワードになると感じています。 LIPSの公式Xで、新作情報を発信させていただいているのですが、香りのアイテムは紅茶系のものがユーザーからの反響がとても高く、投稿がバズりました。
特に「ハミングフレアフレグランス」の柔軟剤「ティーコレクション」や、ジルスチュアート「ミルクティーブレンドの香り」の新商品は、注目度が高かったです。
また、キャンメイク「メイクミーハッピー ネイルオイル」から3種類の香りが発売されるのですが、LIPS公式Instagramで気になる香りのアンケートをとってみたところ「ももウーロン」の香りが一番人気ということもあり、紅茶だけではなくお茶全般が注目されているのかなとも思います。
6、LIPS公式インスタライブの模様もレポート!
最後に、12月13日21時より配信されたLIPS公式Instagram Liveの模様をレポートいたします。
配信では、本ウェビナーにも参加いただいた加藤志穂さんが出演。「LIPS Collection」記事で監修した、2024年に注目したいメイクルックの作り方を解説いただきました。
今回は、メインビジュアルでもある「ナチュラルな奥行き感を与える囲み目」のHOW TOを加藤さんご自身が解説。
実際に配信を見ていたユーザーからは
可愛い!
真似したい!
といった声が多数。Instagram Liveは、LIPS公式Instagramでアーカイブがチェックができるので、ぜひご覧ください。
■LIPS公式Instagram
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