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【LIPS labo】ユーザーの"推し活"事情を調査!美容業界における経済効果を探る【2025年2月号】
こんにちは、LIPS編集部です。今回は、今や社会現象ともなっている"推し活"の実態を調査しました。ユーザーが実際に行なっている"推し活"の内容や投資金額、"推し活"によるコスメの購入歴などのデータから、美容業界が期待される経済効果について考察します。
(※LIPSユーザーを対象にアンケート集計期間:2025年1月14日(火)~1月21日(火) n=2,246)
1."推し"がいるのは当たり前!?ユーザーの現状を調査
ユーザーの"推し"がいる率をチェック
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まず、今現在"推しの人"(キャラクター)がいるのをヒヤリングしたところ、全体で90%以上の方に"推し"がいるという実態がわかりました。
一昔前までは「〇〇のファン」や「〇〇オタク」といったような呼び方が主流でしたが、"推し"というより身近に感じるの呼び方になったことで、自分の好きなことが共有しやすくなり、"推し"がいる率のUPにつながっているのではないでしょうか。
最も推されているのは「アイドル」!
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続いて、"推し"がどのようなジャンルの方なのかを聞いてみると、一番多かったのが「アイドル」(33.5%)、その次に「キャラクター」(24.5%)、「アーティスト」(16%)という結果に。
もう少し深掘りし、実際に推している人を聞いてみたところ下記の名前が上位に挙がりました。
(以下敬称略)
【アイドル】
・Snow Man
・なにわ男子
・SixTONES
・ENHYPEN
・ZEROBASEONE
・aespa
・Stray Kids
・NiziU
「アイドル」の推しには、アイドル個人名よりもグループ名が上位に挙がっており、いわゆる"箱推し"をしている方が多い傾向がみえました。男性グループは日本や韓国、女性グループは韓国アイドルの人気が高いことがわかります。
【キャラクター】
・デイジーダック(ディズニーキャラクター)
・クロミ(サンリオキャラクター)
・花子くん(漫画・アニメ『地縛少年花子くん』登場人物)
・安室透(漫画・アニメ『名探偵コナン』登場人物)
・五条悟(漫画・アニメ『呪術廻戦』登場人物)
・伏黒恵(漫画・アニメ『呪術廻戦』登場人物)
・原神のキャラクター(オープンワールドRPGゲーム)
・ディズニー ツイステッドワンダーランドのキャラクター(モバイルゲーム)
推されている「キャラクター」の上位には、ゲームのキャラクターからアニメ・漫画のキャラクターなど幅広く支持されていることがわかります。
また、主人公だけではなくサブキャラクターにも強いファンがついていることが印象的です。
【アーティスト】
・Mrs. GREEN APPLE
・大森元貴(『Mrs. GREEN APPLE』メンバー)
・若井滉斗(『Mrs. GREEN APPLE』メンバー)
・Da-iCE
・THE RAMPAGE
・平野紫耀(『Number_i』メンバー)
・八木勇征(『FANTASTICS from EXILE TRIBE』メンバー)
・三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE
「アーティスト」の推し上位には、バンド『Mrs. GREEN APPLE』のグループ名に加え、メンバー個人の名前もランクインするなど人気の高さがうかがえます。
また、「その他」の回答にはYouTuberやVtuberをの名前が多数挙がっていました。
2."推し活"の実態とは?気になる活動内容や投資金額を深掘り
「推し活に興味がある」層が各世代大半を占めていることが判明
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現在「推し活をしている」と答えた方が全体で76%、世代別の回答結果を見ても10〜30代では約80%、40代以上では60%以上と非常に多くの方が"推し活"をしていることが判明。
また、次点として「していないが、興味はある」と全体で13%の回答が集まり、全世代で誰かを応援することで自分の活力になるという"推し活"への情熱が感じられます。
一体"推し活"とはどんな活動をしているのか
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全体で一番多い回答が「グッズ購入」(22.5%)、僅差で「メディア出演・SNSをチェック」(22%)、そして「ライブ・舞台・イベントに行く」(16%)が上位となりました。
また、その他には「プレゼントを贈る」「ラジオに投稿する」「推しの曲を聴いたり、Youtubeを視聴して再生回数をUPさせる」といった回答も。
各世代、メディアチェックなどのお金をかけずに気軽に始められる活動はもちろん、グッズ購入やイベント参加などお金をかけながらの活動も精力的に行なってるようです。
1ヶ月どのくらい"推し活"にお金を使っている…?
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続いて、"推し活"で1ヶ月平均どのくらいお金を使っているのか聞いてみたところ、上位の回答は「〜5,000円未満」(40%)、「〜10,000円未満」(24.5%)、「お金はかけない」(13%)という結果に。
また、世代別のグラフでは活動にお金をかけている割合が一番多いのは20代と判明。また、学生が多い10代でも毎月一定額以上を投下している層が多く、お小遣いやアルバイト代の割合の多くが"推し活"に使われているのではないかと考えられます。
最近では"推し活貯金"といったムーブも出てきており、"推し活"のためにお金を稼いで、"推し活"のために使うという経済の循環ができているのも、それだけ今の時代には必要とされていることだと認識できます。
3.「美容」にまつわる推し活の調査
近頃増えている"推し活"文脈のコスメ。ユーザーはどう捉えてる?
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現在続々と登場している、"推し活"関連のコスメや美容グッズ。アンケートの中でも44%の方が実際に推し活として「コスメを購入したことがある」と回答。
また、次点として「購入したことはないが、してみたいと思う」の回答が40%と、推し活の一環としてコスメの購入を前向きに考える方が非常に多いとわかります。
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続いて、上記の回答で「購入したことがある」と回答した方に対してどんなコスメの購入に至ったのかを調査したところ、「推しとのコラボアイテム」(34%)、「推しが広告をしているアイテム」(19%)、「推しが愛用していたアイテム」(18%)と答える方が多い結果に。
購入した経験がある方に実際どのような商品をどんな経緯で購入したか深掘りしてみると、下記のような声が集まりました。
【20代前半女性】
購入した物:シャンプー/コンディショナーを購入
購入理由:推しが広告をしているから
【20代後半女性】
購入した物:推しがアンバサダーを務めている韓国コスメを複数購入
購入理由:推しのアンバサダー商品が店頭に固まってあり、つい目に入り購入した
【40代女性】
購入した物:推しが愛用しているリップとリップクリーム
購入理由:同じものを使ってる幸せを味わいたいから
アイテムで絞ると、「リップ」「シャンプー/コンディショナー」「香水」など気軽につけられるものや、香りものを購入したいう回答が目立ちました。
また、韓国コスメを中心に続々とアイドルがブランドミューズやアンバサダーに就任するようになり、ファンにとってはコスメ売り場も"推し活"の場になっている事が発見に。
「推しとのコラボアイテム」にはどんなニーズが潜んでいるのか
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発売されるや否や入手困難となり度々話題を集める「コラボアイテム」ですが、コラボの仕方も多種多様。どんな「推しとのコラボアイテム」が欲しいと思うのかをヒヤリングし、回答数の多かったものをまとめました。
1位:【パッケージコラボ】
https://x.com/lipsjp/status/1888802488033439933
一番回答が多かったのは、パッケージが推しとのコラボレーションをしていることでした。見ているだけでも気分が高まり、いつも身近に推しが感じられるという点がポイントのよう。
「デザイン全体だけではなくマークのような一部分だけでも推しがいたら嬉しくて買ってしまう(10代後半)」といった声も。
2位:【コラボノベルティ】
https://x.com/lipsjp/status/1709014335933370785
"推し活"の活動内容調査で「グッズ購入」が一番に上がっていたことから、推しにまつわるノベルティも重宝されていることがわかります。
「現品は通常通りで普段使いしやすく、ノベルティでアクスタやカードがつくと嬉しい!」(30代後半)など、1位の回答と反してパッケージはあえてコラボせずブランドのパッケージそのままで、おまけのグッズでコラボして欲しいというコスメ愛も強い美容オタクならではの声も多数。
ノベルティは、アクスタやポストカード、ポーチなどが求められているようです。
3位【共同開発・プロデュース】
https://x.com/lipsjp/status/1802569900256584023
コラボの中でも、特に推しとの関わりが深く感じられる共同開発やプロデュースコスメ。推しと同じものを使いたい、同じ香りを纏ってみたいなど推しとお揃いにできるという特別な体験が求められている様子。
「リップなど持ち運びしやすいアイテムが欲しい」(20代前半)など、アイテムでは特にリップのコラボを熱望する声が多く寄せられていました。
SNSでも話題になった「現場メイク」はどう見られている?
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推しに会いに行くコンサートやイベント等にしていくメイクのことを指している、「現場メイク」は昨年ごろからSNSでもバズ投稿が見かけられるように。
「参考にしている」割合は、合わせて41%という結果でした。
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続いて「現場メイク」のこだわりを聞いたところ、「崩れにくさ」(38%)、「盛れ具合」(27%)、「キラキラや華やかさ」(17%)という回答順となりました。
また、40代以上の世代が特に「崩れにくさ」を重視しており、10代は「崩れにくさ」よりも「盛れ具合」を一番重視していることがわかります。
「"推し活"の現場に使うコスメ」どんなものを欲している?
・とにかく汗や水で崩れにくいベースやマスカラ、アイライナー(20代前半)
・現場に行く時は荷物が多い&お化粧室が整っていない場合もあるので、お直し用のミニコスメが欲しい(30代後半)
・ペンライト型で色を入れ替えることができるリップ(40代前半)
・バッグに付けられるキーホルダー型のパッケージアイテム(シールや写真でデコレーションできるもの)(10代後半)
・推しのカラーを全面に出せるもの(20代前半)
"推し活"現場で使いたいコスメを聞いたところ、"推し活"の現場は基本的に長時間となるのでお直しが不要または、お直しにぴったりな持ち運びしやすいコスメを欲する声が挙がっていました。
他にも今のトレンドともなっている、キーホルダータイプのコスメや、"推し活"グッズと合体したコスメなどグッズの1つとして楽しみながら使用できるコスメが求められているようです。
4.推し活の経済効果を美容業界に取り込むには
物価高騰のあおりを受け、限られた予算内で"推し活"を楽しむのも難しくなってきていますが、それをも上回る推し活でしか得られない幸福感や充実感、推しのために貢献できるという点が今もなお広がりを見せている理由の一つだと考えられます。
そんなあらゆる場面で、経済効果が見込める"推し活"ですが、美容業界でも”推し活”にまつわるアイテムを購入する意欲が非常に高いことがわかり、市場規模の拡大がまだまだ期待できると推測。
中でも、今回の調査から「コラボアイテムを作る」「ブランドミューズを立てる」「現場で活躍するアイテムを作る」この3点は特にニーズが高そうです。
長丁場に備えて「崩れにくさ」や遠くからでも目立つ「盛り」に特化した機能性にプラスして、推しの担当カラーに合わせてカスタマイズができたり、ペンライト等の現場で使うグッズと一体化できるなど、オタク心をくすぐる「現場専用コスメ」には、まだまだ開拓の余地がありそうです。
また、店頭のコスメ売り場もファンにとっては一種の推し活の場になりうるため、推し活視点での売り場作りも経済効果UPの手段になるのではないでしょうか。
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