【西武ライオンズ 今日の見どころ】2軍落ちを境に すべてが改善した隅田 「魔の4回」も克服
●6月9日以降 防御率や与四死球率が大幅改善
【30日◇イーグルス‐ライオンズ17回戦(楽天モバイル)17:00】
勝てば、4位イーグルスとのゲーム差を1.5に縮めることができるが、負けると3.5ゲーム差に開く3連戦の3試合目。この大事な一戦を任されたのが隅田知一郎だ。
オールスター前、今月10日のホークス戦、17日ファイターズ戦と、プロ2年目にして自身初となる連勝を飾っている。
隅田はここまで13試合に登板しているが、開幕から5月21日までの7試合の成績が1勝5敗だったのが、6月9日以降の6試合では4勝2敗と、明らかに内容が変わってきている。
防御率は「4.35」から「2.65」に。17日には初の二桁奪三振をマークしたように、奪三振率もアップ。何より特筆すべきは与四死球率で「5.26」から「2.38」へと、劇的に改善しているのだ。
●最近6試合は「魔の4回」も無失点
隅田と言えば、いわゆる「魔の4回」の課題が、再三指摘されてきた。ライオンズファンには周知のことだろうが、なぜか4回の失点が、イニング別で突出して多かったのだ。それが最近の6試合では、失点そのものが半減しており、4回の失点は「0」。魔物退治に成功した。
また、前半の7試合のうち5試合で、後半も6試合中4試合で、隅田は相手に先制点を与えてしまっている。だが、前半は援護に恵まれず、そのまま敗れる試合も多かったのに対して、後半は先制されても、そのあと味方が逆転してくれたケースが3試合もある。
たとえ先に失点しようとも、傷口を最小限に抑えておくことが、味方の反撃と勝利につながる―。そうした打線との巡り合わせを、身をもって学んでいるところだ。
じつは隅田は、5月21日のホークス戦で今シーズンの5敗目を喫した翌日に、登録抹消。3週間近くファーム調整にまわっていたのだが、こうした変化からすると、あの時期に何かしらのヒントやキッカケをつかんでいたのかもしれない。
●先週は 2回以降二塁も踏めなかった則本との再戦
対するイーグルスの先発、則本昂大は現在4連勝中。1週間前(23日)ベルーナドームでの対戦では、ライオンズが栗山巧のタイムリーヒットなどで、初回に2得点したものの、2回以降はわずか2安打。しっかりと試合途中で修正してきた則本の前に、二塁を踏むことすらできなかった。
きょうの試合も、則本相手のガマン較べになりそうな隅田だが、いまや「勝てるピッチャー」になったことを知らしめる、絶好のチャンスでもある。
大型連敗で始まった7月だったが、きょう勝つと、月間11勝9敗となり、3ヶ月ぶりの勝ち越しとなる。隅田の3連勝を期待して待ちたい。
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