【西武ライオンズ 今日の見どころ】今井達也 得意のイーグルス相手に二桁勝利なるか 7年目での達成なら菊池雄星と同ペース
●二桁勝利した高卒入団投手は ドラフト制後8人
【21日◇イーグルス‐ライオンズ24回戦(楽天モバイル)18:00】
今井達也がプロ7年目で、初めての二桁勝利を目指してのマウンドになる。
1965年にドラフト制度がスタートしてから、高校卒業後に直接ライオンズ入りして、二桁勝利をあげたことのあるピッチャーは、全部で8人いる。
1年目から16勝して、最多勝を獲得した松坂大輔のような選手は、ごくごく稀な例。大抵はファームやリリーフで、ある程度の経験を積んで、プロの水に慣れてから、二桁勝利を達成している。
夏の甲子園優勝投手でドラフト1位入団と、肩書が大きかった分、今井に対する周囲の眼はおのずと厳しくなっていたが、7年目での初の二桁勝利となれば、菊池雄星と変わらない。
事情は違えど、プロ1年目に1軍登板できなかったところも共通しており、6年目までの通算成績が、菊池が通算31勝29敗、今井は28勝27敗と、ここまでの歩みはよく似ている。
高卒7年目に初めて二桁勝利をあげた菊池雄星は、そこから3年連続二桁勝利。そして今年はMLBで二桁勝利をあげるまでの存在になったのだ。今井達也も遅過ぎることはない。二桁勝利は到達点ではなく、通過点にしていきたい。
●前回今井対策で1番フランコ、2番島内だったイーグルス
きょうの相手は、今井達也相手に8連敗中のイーグルス。さすがにいつまでもやられっ放しではいられないと、8月30日の対戦では、1番フランコ、2番島内宏明と、今井用の打順を組むと、これが大当たり。この両選手が3回裏に連続タイムリーを打って、2年ぶりの勝利に目前まで迫った。
ところが、9回表にライオンズが逆転して、結果的に今井のイーグルス相手の連勝は継続となった(試合は9回裏に再逆転されて、サヨナラ負けしたのだが…)。
3位ホークスと0.5ゲーム差に迫り、クライマックス・シリーズが手の届く位置にあるイーグルスだけに、今回も何かしらの今井対策を練ってくるはず。ただ、フランコは8月31日に最後のヒットを打ってから、現在12打席ノーヒット。このところベンチスタートが続いている。同じ策は打ちにくい。
イーグルスがどんなメンバーで、どのような打順を組んでくるのか。試合前から注目したい。
●1年4ヶ月ぶり登板の塩見 イースタンでは蛭間、児玉が3安打
イーグルスの先発は2021年6月1日以来、およそ1年4ヶ月ぶりの1軍登板となる塩見貴洋。ライオンズ戦は19年5月28日に勝ったのを最後に、現在3連敗中なのだが、おそらく相当な決意でのぞむ一戦になるだろう。
イースタンでは、ここまで16試合に登板して8勝2敗。ライオンズ相手にも今月5日、6回を3失点にまとめ勝利したばかりだ。
久々の対戦にはなるが、現在のライオンズのメンバーには、イースタンで塩見と対戦した打者も多く、蛭間拓哉、児玉亮介のルーキーふたりが、そろって3安打。山野辺翔は2打数2ホームランしている。
プロ13年目のベテラン左腕の気迫と投球術に、くれぐれも呑み込まれないようにしたい。