【西武ライオンズ 今日の見どころ】球団最多を更新する完封負けペース 解消したい山川依存
●またも貧打に シーズン完封負け23.4試合のペース
今月2日はタイガースのガンケルに先制打を含む猛打賞を許し、3日はスワローズの小川泰弘に決勝の本塁打を浴びる。2日続けて、相手投手のバットにうち負かされる。皮肉を込めて、これぞ交流戦と言いたくなるような結果となった。
今日のスワローズ先発の高橋奎二は、2019年にはシーズン6安打して、4打点をあげた実績を持っている。今シーズンも打率.200(10打数2安打)と侮れない。くれぐれも「二度あることは三度…」とならないよう、願うばかりだ。
とはいえ、主だった敗因は、やはり打撃陣のほうにある。5月28日のベイスターズ戦で、今シーズン初の二桁得点をマークしたのも束の間。その次の試合から、得点が3、2、4、1、0と、またしても下降線。この5試合の平均が2.0得点では、3連敗も致し方ないところか。
開幕から2ヶ月余りで、無失点勝利がすでに昨シーズンを超える10試合に達したことは、先日の記事(投手王国再建で 山川不敗は球団記録が射程圏)でも紹介したが、じつは完封負けのほうも、3日のスワローズ戦で、今シーズン9試合目となった。
42年ぶりの最下位に沈んだ昨シーズンでさえ、完封負けは年間13試合だった。それを考えると、今シーズンはかなりの頻度だ。シーズン143試合で換算すると、23.4試合に相当する。
開幕54試合で13度の完封負けをして、シーズン31試合のプロ野球最多記録を更新しかねないと話題になっているタイガースには及ばないものの、このままのペースでいくと、過去ライオンズで最も完封負けが多かった1964年の19試合を更新することになる。
●強過ぎる山川依存 ノーヒットだと1勝8敗
いまのライオンズ打線は、山川穂高への依存度がきわめて高い。次の表は、パ・リーグ各球団で最も多くの本塁打を打っているバッターの本数が、そのチームの本塁打数に占める割合を算出したもの。同様に、各チームの最多打点のバッターの打点数が、そのチームの総得点の何%を占めているのかを表している。
今シーズンのライオンズが、どれほど”山川頼み”なのかが明らかだ。
山川がマルチ安打すると、チームは9勝1敗。逆にノーヒットに終わった試合は、1勝8敗なのだ(欠場試合は除く)。
「山川が本塁打を打つと負けない」のは結構だが、「山川が打たないと勝てない」では困るのだ。
「山川は打たなかったけど、勝てた」試合が増えるよう、各打者には奮起してもらうしかない。