【西武ライオンズ 今日の見どころ】苦手の左打者を克服した今井 ただ今年は右打者に…
●対左打者の被打率が大きく改善している今井
【16日◇ファイターズ‐ライオンズ7回戦(エスコンフィールド)18:00】
25歳の誕生日だった9日イーグルス戦は、7回途中6失点でK・O。昨シーズンから続いていた自身の連勝が8で止まり、降板後には自分への怒りを顕わにしていた今井達也が、中6日で先発。ファイターズ戦の登板は、2021年10月2日以来2年ぶりになる。
被打率、奪三振率、与四死球率などは、昨シーズンと大差のない今井だが、ひとつ大きく変わっているのが、打者の左右別の被打率だ。
ナチュラルに投球がシュート(右曲がり)していく軌道のため、左打者のインコースを厳しく攻めたいところを、少し投げ間違うと、真ん中寄りの甘いボールになってしまう。そのため、昨シーズンまでの今井は、左打者を苦手にする傾向が続いていた。
右打者相手の昨シーズンまでの通算被打率.216に対し、左打者は.259。被本塁打も右打者が20本、左打者には30本打たれていた。その苦手にしていた左打者を、今シーズンは被打率.100に抑えているのだ。
ところが、それと引き換えに、これまでは抑えていた右打者に痛打されるケースが増えている。今年ホームランを打たれた相手も、杉本裕太郎(バファローズ)、池田来翔、中村奨吾(マリーンズ)と、すべて右打者だ。
森友哉が抜けたことでバッテリーを組むキャッチャーが代わり、配球が変わった影響があるのかもしれないが、いずれにせよ昨年までの今井達也とは、違った顔をのぞかせている。
●5月好調ファイターズ 中心は松本、野村、万波ら右バッター
4位ライオンズと、5位ファイターズのゲーム差は1.5。ライオンズが7カード続けて勝ち越しがなく、5月に入って3勝8敗1分と苦しんでいる一方で、ファイターズは今月6勝5敗。パ・リーグ6球団のなかで、5月の失点がマリーンズと並び、最も少ないのがファイターズ。最も多いのがライオンズだ。
きょうの先発・鈴木健矢には、5日の対戦で土を付けたとはいえ、奪ったのは2得点だけ。いずれも失策絡みで進んだ3塁ランナーを、内野ゴロの間に迎え入れたもので、攻略に成功したとは言い難い。
ファイターズと言えば、松本剛、野村佑希、万波中正と、右打ちのスラッガーが打線の中心にいる。彼らを今井が抑えない限り、勝機は見出しにくい。
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