【西武ライオンズ 今日の見どころ】隅田 15年ぶり連敗ストッパーなるか
●8連敗なら 辻󠄀体制で初めて
【9日◇ライオンズ‐ホークス2回戦(ベルーナドーム)18:00】
打てない、守れない。わずか開幕2週間で、早くも正念場を迎えてしまったライオンズ。もし今日の試合で敗れると、2015年7月から8月にかけて、球団ワースト記録となる13連敗を喫して以来の8連敗。辻󠄀発彦監督就任してからは、初めてのことになってしまう。
この危機的状況に、連敗ストッパーを託されることになったのが、ルーキーの隅田知一郎だ。
ライオンズのルーキーによる連敗ストップと聞いて、すぐに思い出されるのが、埼玉移転1年目の1979年。この年、開幕から2引き分けを挟んでの12連敗と、長いトンネルを抜け出せなかったチームに初勝利をもたらしたのが、東京ガスからドラフト外で入団した1年目の松沼博久だった。
ルーキー“兄やん”の8回2失点の力投で1勝目をあげたのも束の間、その6日後の4月30日から、再びチームは大型連敗に突入する。最下位を独走するなか、この連敗を7でストップしたのが、やはりルーキーの森繁和だった。
ドラフト1位でライオンズ入りした森だったが、デビューからプロの洗礼を浴びて0勝6敗。自身7試合目の登板となった5月9日南海ホークス戦で、5安打3失点完のプロ初勝利。チームの連敗と自身の連敗を止めている。
2年後の1981年9月には、杉本正がやはり完投勝利で、連敗を8でストップ。ルーキーが大型連敗のストッパーとなることは、これを最後にしばらくなかった(そもそもライオンズの場合、大型連敗自体が少なかったのだが)。
●隅田が連敗ストップなら、2007年岸以来
最も近いケースでは2007年。交流戦5月30日のタイガース1回戦から始まった連敗は、とうとう10まで伸びてしまう。ここで救世主になったのが、ドラフト1位ルーキーの岸孝之(現イーグルス)。
6月13日タイガース3回戦、先発した岸は猛虎打線を4安打に抑え、見事プロ初完封。5勝目をあげ、チームの連敗を止めてみせたのだ。きょう隅田が勝てば、この岸孝之以来、ライオンズでは15年ぶりのルーキーによる大型連敗ストップになる。
過去の例では、やはり先発投手がゲームをつくり、長いイニングを投げていることが多い。が、とはいえ登板3試合目のプロ1年生に、過度な重荷を背負わせるのは酷な話。
ルーキーの快投に期待するしかない、現在のチーム状況を、先輩選手たちには大いに恥じてもらい、大いに奮起して欲しい。
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