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【西武ライオンズ 今日の見どころ】幻の準本拠地 札幌ドームでラストゲーム

●札幌ドーム パ初の公式戦はライオンズのホームゲーム

【24日◇ファイターズ‐ライオンズ24回戦(札幌ドーム)18:00】
高橋光成が抑え、山川穂高が打つ。あるべき姿で、連敗を7で止めたライオンズ。4日ぶりの試合は、札幌ドームでの今シーズン最終戦となる。

来シーズンからファイターズの本拠地が、北広島市の「エスコンフィールド北海道」に移転するため、ライオンズが札幌ドームで試合をするのは、きょうが最後になる可能性がある。

いまから21年前、2001年6月にオープンした札幌ドームで、ライオンズが初めて試合を行ったのが、この年の7月13日。マリーンズを相手にしたホームゲームは、8回裏小関竜也の逆転タイムリーに、松坂大輔、豊田清の投手リレーで、3対2の勝利。これがパ・リーグ初の、札幌ドームでの公式戦だった。

●幻に終わった 札幌ドーム準本拠地化構想

じつはこの数年前から、ライオンズには札幌を準本拠地とする構想が浮上しており、その足掛かりに、円山球場で主催試合を開催。1998年4月には、北海道財界などが中心となった「西武ライオンズ札幌誘致委員会」が発足していた。

安定したイベント収入を欲していた札幌ドーム、系列のホテル、スキー場、ゴルフ場などを北海道に持っていた球団の親会社の思惑、西武ドームにおける観客動員の頭打ち…などの理由から描かれた構想で、当時の球団オーナーは「2003年に札幌ドームで、年間20試合を行うことで調整している」と明言していた(実際には、03年に札幌ドームで開催したホームゲームは6試合だった)。

ところが、翌02年3月にファイターズのフランチャイズ移転が表面化。ライオンズが札幌ドームを準本拠地にする構想は、自然消滅のような形で実現しなかった。

●札幌ドームで松坂大輔が9勝 中村剛也が30本塁打

そんな浅からぬ縁のある札幌ドームで、ライオンズはこれまでに通算216試合を戦い、94勝117敗5分と負け越している。ファイターズが移転した04年からは、勝ち越したのが4シーズンだけと、苦手の部類に入る球場だった。

ライオンズ 札幌ドーム年度別成績

振り返れば、08年と18年、ライオンズは札幌ドームでリーグ優勝を決めてはいるが、その日のファイターズとの試合自体には敗れており、いずれも他球場の結果によって決まった優勝だった。

札幌ドームで最も多く勝利したライオンズの投手は、松坂大輔だ。オープニングゲームで勝利したところから5連勝するなど、通算9勝をあげている。現役の在籍投手では、高橋光成と松本航がそれぞれ4勝。きょうの試合で松本が勝てば、単独トップの5勝目となる。

ライオンズ投手 札幌ドーム勝利数ランキング(数字はライオンズ在籍時)

札幌ドームで最も多くの本塁打を打っているライオンズのバッターは、中村剛也でダントツの30本。ファイターズに在籍経験のない選手のなかで、これは最多の本数だ。

ライオンズ打者 札幌ドーム本塁打数ランキング(数字はライオンズ在籍時)

通算の打撃成績では、源田壮亮の打率.282、打席の少ない滝澤夏央の.417が目立つくらいで、それほど打率高い選手はいない。そんななかにあって、意外と言っては失礼だが、岡田雅利が2017シーズンに10打数5安打するなど、札幌ドームで通算43打数12安打、.279の好成績を残している。ラストゲームに、その姿を観られないのが残念だ。

ライオンズ主な打者 札幌ドーム通算打撃成績

ファイターズ時代のおよそ4年半、札幌ドームをホームにしていた公文克彦や、ライオンズ移籍後まだ札幌ドームで出場機会のない平沼翔太にとっては、特別な感慨を覚える一戦かもしれない。

今シーズンファイターズとの対戦成績は、ここまでライオンズの12勝10敗1分。しっかりと、このカード3年ぶりの勝ち越しを決めて、クライマックス・シリーズ進出への望みをつなぎたい。

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