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【西武ライオンズ 今日の見どころ】シーズン3度の8連敗なら球団初 隅田3度目の連敗ストップなるか
●同一カード14連勝は 球団では工藤公康以来
【14日◇イーグルス-ライオンズ15回戦(楽天モバイル)13:00】
ルーキー武内夏暉の連勝が止まったのに続いて、今井達也の東北楽天ゴールデンイーグルス戦の連勝も止まってしまった。チームは今シーズン4度目の7連敗中。
以前にも紹介したが、西鉄時代の1971年に11連敗、8連敗、7連敗を各1度ずつしたことがあった。ライオンズの歴史のなかで、7試合以上の連敗をシーズンに3度したのは、それが最初で最後だった。4度目をしたのは、今シーズンが初めてだ。
また、きょうも敗れると、今シーズン3度目の8連敗となるが、8連敗以上を3度するのも、やはり球団史上初めてのことになる。
そのため、きょう先発の隅田知一郎には、またしても連敗ストッパー役を果たしてもらわなくてはなくなった。
隅田は今シーズンすでに6月12日の広島東洋カープ戦で、9回99球の完封勝利をあげて、チームの連敗を8でストップしている。
ところが、次の試合からまたしてもチームは連敗街道へ逆戻り。結局ひとつも勝てないまま、再び隅田の先発機会がまわってくることになる。それでも隅田はオリックスバファローズ打線を7回1失点に抑えて、今度は連敗を5でストップ。立て続けに連敗ストッパーとなってくれたのだ。
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きょうも隅田が大型連敗を止めるピッチングをしてくれると、今シーズン3度目になる。同じシーズンに、5試合以上の連敗を、3度ストップすることになると、ライオンズの投手では、72年加藤初以来52年ぶりになる。
●1971年 加藤初がすべて完投で連敗を4度ストップ
72年のライオンズは、5連敗1度、6連敗を3度、9連敗を1度と、5試合以上の連敗を合計5度喫したのだが、じつにそのうち4度を加藤初がストップした(残り1度は東尾修がストップ)。
しかもこの年、加藤初はプロ1年目。それでいながら、この大型連敗を止めた4試合すべてが完投勝利と、まさに新人離れしたピッチングで、チームを救い続けたのだ(最終的にはシーズン17勝をあげて、新人王に輝いた)。
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現在、隅田はチーム最多の6勝をあげている。自身初の二桁勝利はもちろんのこと、現在パ・リーグのハーラーダービートップが、有原航平(福岡ソフトバンクホークス)の8勝なので、充分手の届く位置にある。
いまのライオンズ打線には、援護を期待するだけ虚しくなるのだが、あの極貧打線をバックに積み重ねた勝利なのだから、ある意味、隅田自身の評価はより高くなる。
隅田で止められなければ、この連敗がどこまで続くのか。底が見えない。このところ続けているストライク先行のピッチングで、今シーズン3度目の連敗ストップを託したい。