【西武ライオンズ 今日の見どころ~開幕戦編】12年目金子侑司 今年こそ1番定着なるか
●金子侑司が3年ぶりの開幕1番スタメン濃厚
【29日◇イーグルス‐ライオンズ1回戦(楽天モバイルパーク)18:00】
秋山翔吾(現・広島東洋カープ)が移籍してから、1番打者が固定できずに、もう4年が経過した。今シーズンのオープン戦では、西川愛也(3試合)、源田壮亮(2試合)、若林楽人(2試合)、外崎修汰(1試合)、金子侑司(5試合)の5選手が、1番打者で起用された。
その結果、12日の中日ドラゴンズ戦から合流して、一気に評価を高めた金子侑司が、開幕戦の1番スタメンを務めることになりそうだ。
秋山が1番打者に定着した2015年からの5年間と、移籍した2020年以降の4年間で、ライオンズの1番打者の成績を比較すると、出塁率、得点数があからさまに落ち込んでいる。
得点については、もちろん還す側の問題でもあるが、まだ森友哉(現・オリックスバファローズ)、山川穂高(現・福岡ソフトバンクホークス)がライオンズに在籍していた21年でさえ、1番打者の得点が半減していたのだ。1番打者によって、どれほどチームの得点力が左右されるのかが、如実に表れている。
●この4年間 開幕1番打者はすべて違った選手に
‘ポスト秋山翔吾‘の役割が求められたスパンジェンバーグ、ペイトンも、期待には遠く及ばず。この4年間、ライオンズの開幕1番は、すべて違った顔ぶれになっている。
金子侑司も2021年のバファローズ戦に、打順1番で先発出場。第1打席にショートへの内野安打で出塁すると、先制のホームを踏んで、山本由伸(現・ロサンゼルスドジャース)攻略に貢献してみせた。
ところが、シーズンが進むと、打率は1割台から2割台の前半を推移。開幕12試合目には、早くも1番スタメンの座を明け渡すことになった。同じ轍を踏まないように…との想いは、本人が一番強いだろう。
●今シーズン盗塁王なら 球団史上最高齢でのタイトルに
これまでに金子侑司は、16年、19年の2回、盗塁王のタイトルを獲得している。もし3回目の獲得となれば、片岡易之(4回)、松井稼頭央(3回)に次いで、ライオンズ史上3人目となる。
また21年に荻野貴司(千葉ロッテマリーンズ)が36歳シーズンで盗塁王に輝いたとき、史上最高齢での盗塁王誕生と話題になったが、ライオンズでは94年佐々木誠と19年金子侑司の29歳シーズンが、最も高い年齢での盗塁王となっている。
今年4月で34歳になる金子侑司が5年ぶりのタイトル獲得となれば、ライオンズ史上最高齢での盗塁王となる。プロ1年目から8年連続で二桁盗塁していたスピードスターが、昨シーズンはわずか1盗塁に終わっていた。
今シーズンはただの復調ではなく、キャリア最高の成績を収めるくらいの活躍で、積年の‘1番打者問題‘を解決してもらいたい。