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【西武ライオンズ 今日の見どころ】十亀剣 11年間のプロ野球人生に終止符

●都市対抗野球決勝戦で ドラフト1位・2位の投げ合い

【2日◇ライオンズ‐ファイターズ25回戦(ベルーナドーム)18:00】
クライマックス・シリーズ進出を決めて、眼の前での胴上げも阻止した。優勝を争う他チームの動向に気兼ねすることなく、十亀剣を送り出す舞台が整った。

2011年ドラフト会議で、ライオンズが1位指名。この年は東日本大震災があったため、通常は夏に行われている「都市対抗野球大会」が、ドラフト後の10月下旬に開幕。十亀を擁するJR東日本は決勝戦に進出。相手はNTT東日本だった。

NTT東日本には、やはりこの年のドラフトでライオンズが2位指名していた変則左腕の小石博孝が在籍。決勝戦はライオンズのドラフト1位と2位が、互いに先発しての投げ合いとなり、大きな話題を集めた。

十亀は3回途中1失点、小石は7回途中1失点で、どちらも勝ち負けつかず。結果はJR東日本が延長11回裏、2対1でサヨナラ勝ちして、初優勝を飾ったのだった。

●デビューから無傷の7連勝をマーク

ルーキーイヤーは、5月終わりに1軍合流。プロ初登板となった5月30日のカープ戦では、2死2塁のピンチでマウンドへ。相手打者は“天才”前田智徳だったか、見事空振り三振に討ち取ってみせる。

3試合目の登板で初ホールドをあげるなど、ロングリリーフで頭角を現すと、すべて救援で5連勝。シーズン最後の登板となったプロ初先発のイーグルス戦でも7回途中2失点で勝利投手となり、6勝負けなし。

翌2013シーズンの初登板となったファイターズ戦では、9回2死からの失点で初完封こそ逃したものの、見事に勝利。デビューからの連勝は、シーズンをまたいで7まで伸びた。デビューから無傷の7連勝は、あの鉄腕・稲尾和久の8連勝に次ぐ、ライオンズ歴代2番目の記録になる。

ライオンズ投手 デビューからの連勝記録

プロ2年目は先発で8勝をあげ、このままローテーションに定着していくかと期待されたが、3年目の2014シーズンには、その球威を見込まれ、抑えで起用されることに。ところが、股関節を傷めてしまい、前半戦で戦線離脱。そのままシーズンを終えることになった。

●プロ4年目の2015年に 最初で最後の二桁勝利

翌2015シーズンには、先発に戻って自己最多の11勝をあげ、完全復活したかに思えたのだが、結局二桁勝利したのは、この年が最初で最後となる。

通算53勝のうち、キャリア前半の6年間で41勝、後半の5年間が12勝と、2014年のケガやその後に苛まれた腰痛が、その野球人生に影を落としたような気がしてならない。

それでも、近年は先発投手が早々と崩れた試合や大差のついた展開での登板、いわゆる汚れ役のリリーフをこなしてくれた。主力選手の流出が相次ぐなか、19年オフのFA残留は、ライオンズファンに少なからぬ喜びや安堵を与えてくれた。

大エース東尾修が背負った「21番」を11年間守った十亀剣が、きょう現役生活259試合目のマウンドに登る。

十亀 剣 年度別成績

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