【西武ライオンズ 今日の見どころ】カウントダウン「LEGEND GAME 2024」#4 土井正博編
3月16日(土)に開催される、西武ライオンズ初のOB戦「LIONS CHRONICLE 西武ライオンズ LEGEND GAME 2024」。チケット即完売となったファン待望の一戦まで、2ヶ月を切りました。
このページでは、出場が予定されているライオンズOBたちの紹介をしていきます。
もしかしたら、今後オフィシャルのプログラムなどが販売・配布されるかもしれませんので、ここではなるべく一味違った現役時代の功績や、玄人好みする記録などを掲載していこうと考えております。
土井正博(どい・まさひろ)
内野手・外野手 右投げ・右打ち 1943年12月8日生まれ
ライオンズ在籍:75年~81年(選手)、85~89年途中、
96~99年、2004~07年、11~12年(コーチ)
通算成績:2449試合出場 8694打数 2452安打 打率.282 465本塁打 1400打点
背番号:3(75~81年)、87(85~89年途中)
71(96~99年、04~07年、11~12年)
現時点で、出場が発表されているOBのなかで最年長となる80歳。まだドラフト制度が導入される以前の61年、大鉄高校(現・阪南大学高校)を3年生になる前に中退して、近鉄バファロー入りをする。
このときスカウトを担当していたのが、のちにライオンズの監督、そして球団管理部長として辣腕を振るい「球界の寝業師」と呼ばれた根本陸夫だった。
1年目の1軍出場はなかったが、入団2年目に開幕前のオープン戦で、別当薫監督が4番に抜擢。「18歳の4番打者」として一躍脚光を浴びる。リーグ下位に低迷するチームにあって、中心打者として活躍していたが、75年に太平洋クラブ時代のライオンズに移籍する。
このシーズン34本塁打して自身初めて、ライオンズ球団にとっても中西太以来2人目となるホームラン王のタイトルを獲得する。
クラウンライター時代の77年7月5日、史上10人目となる2000安打を達成。埼玉移転1年目の79年は、田淵幸一と4番を分け合い、ふたりそろってチーム最多タイとなる27本塁打を放っている。
その打撃スタイルは「引っ張り」専門。典型的なプルヒッターで、通算465本塁打のうち、逆(右)方向へのホームランは、わずか3本だった。
78年から監督に就いていた根本の退任に合わせて、81年限りで現役引退。テレビ埼玉のライオンズ戦中継などで解説者をしていたが、85年に2軍打撃コーチとして、ライオンズに復帰する。
以来、歴代5人の監督のもと、合計4回、15シーズンもの長きに渡って打撃コーチやヘッドコーチを務め、清原和博、垣内哲也、髙木大成、中島裕之(現・宏之)、秋山翔吾といった多くの若獅子たちの成長に尽力していく。
なかでも松井稼頭央現監督との猛練習は、よく知られるところ。スイッチヒッター転向したばかりで、慣れない左打席だと、どうしても内角球を怖がってしまう。そこでプロテクターを付けた状態で打席に立たせ、みずから打撃投手となりながら身体スレスレにボールを投げて、恐怖心の克服と大ケガをしない死球の避け方を叩きこんだ。
2017年から2年間、ライオンズ時代のチームメイトである森繁和監督に請われる形で、中日ドラゴンズの打撃コーチを務めたのが、最後のユニフォームとなっている。
昨年8月12日、中村剛也が自身と並ぶ通算465号のホームランを打ったときには、専属評論家を務めるサンケイスポーツ紙上で「三振かホームランの魅力を球界の誰よりも持っている。ただ、指導した立場からしたら、三振が多過ぎるけど」と、愛情あふれた祝福のコメントを寄せている。
・主なタイトルなど
本塁打王(75年)
ベストナイン3回(67、68、78年)
オールスター出場15回(63~69年、71、73~76、78~80年)