【西武ライオンズ 今日の見どころ~開幕戦編】開幕ショートは 石毛・源田の系譜の児玉か 松井・浅村が重なる山村か
●ルーキーの開幕スタメンなら 源田以来6年ぶり
【31日◇ライオンズ‐バファローズ1回戦(ベルーナドーム)18:00】
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、世界一に尽力した源田壮亮が、右手小指の骨折のため、開幕戦を欠場することが決まった。
今月15日の記事(源田を欠いたときの遊撃手候補は?)でも紹介したが、今年のオープン戦でライオンズのショートを守ったのは、児玉亮涼、川野涼多、山村崇嘉、長谷川信哉、滝澤夏央の5人。すでに2軍合流した選手もいるため、開幕スタメンの候補は、若手の児玉、山村、滝澤のほか、実績のある平沼翔太、さらに山野辺翔、佐藤龍世、呉念庭といった経験者がいる。
もし児玉が起用されたなら、ライオンズでは2017年の源田以来、6年ぶりのルーキーの開幕スタメン。ショートのポジションに限れば、1981年の石毛宏典、源田に続く3人目の抜擢となる。
81年の石毛は‘マサカリ投法’の村田兆治から1回表のプロ初打席で、いきなりセンター前にヒットを弾き返すと、すかさず盗塁成功。第2打席もヒットで続くと、5回表の第3打席にはプロ初ホームラン。2リーグ制後5人目(当時)となる新人開幕戦猛打賞と、ド派手なデビューを飾った。
17年の源田はプロ初安打こそ打てなかったものの、第2打席で送りバントを成功。第3打席では犠牲フライでプロ初打点をマーク。守りでも4回裏、ファイターズ中田翔の三遊間への強いゴロを横っ跳びでキャッチ、見事一塁アウトにしてみせて、辻󠄀発彦監督の初勝利に貢献した。
偶然にも、ライオンズで開幕戦に打点をあげたルーキーは、石毛と源田のふたりだけ。のちにキャプテンを務めることになる新人ショート開幕スタメンの系譜を、児玉亮涼は継承できるだろうか。
●松井稼、浅村と同じ高卒ドラフト3位で背番号32の山村
一方、今月9日のオープン戦で、ドラゴンズの松葉貴大から、今シーズンのチーム対外試合初ホームランを放ち、注目を集めたのが山村崇嘉。東海大相模高から2019年のドラフト3位で指名され、今年入団3年目となる背番号32の内野手だ。
高卒のドラフト3位、背番号32のショートと言えば、松井稼頭央、浅村栄斗(現イーグルス)と、そのまま重なる。松井、浅村はプロ2年目に1軍デビュー。その翌年の入団3年目のシーズンに、初めて開幕スタメンを掴んだのだった。
奇しくも、山村も今年が入団3年目。初の開幕スタメンとなれば、これもまた松井、浅村と同じになる。
その上で、もしも松井新監督に初勝利をプレゼントするような活躍をしたならば、ひじょうに運命的。新たなスター候補の誕生となる。
石毛宏典、源田壮亮の流れを汲む児玉亮涼なのか。松井稼頭央、浅村栄斗と歩みが重なる山村崇嘉なのか。それとも、ほかの選手なのか。31日バファローズ戦の1回表、ベルーナドームのショートの位置に立つのは、はたして誰になるのだろうか。