【西武ライオンズ 今日の見どころ】フライを打たせる松本航 走者を置かずに浅村を迎えられるか
●監督就任1年目の最下位は 過去ふたりだけ
【29日◇イーグルス‐ライオンズ21回戦(楽天モバイル)18:00】
ファイターズとの3連戦に1勝2敗と負け越し、7月15日以来の最下位となったライオンズ。1950年の球団創設以来、リーグ最下位は7度あり、監督就任1年目に最下位だったのは、1970年の稲尾和久、1976年の鬼頭政一の両監督しかいない。
もし、松井稼頭央監督がこのまま最下位でシーズンを終えるようなことがあると、47年ぶり3人目の不名誉な監督生活のスタートとなってしまう。
2年前、球団42年ぶりの最下位に沈んだときの最終成績が、55勝70敗18分。借金は15だった。現在チームは借金14なので、これ以上負けがかさんで16以上になってしまうと、埼玉移転1年目の1979年(45勝73敗12分)以来、こちらは球団44年ぶりのこととなる。
シーズンは残り30試合となった。勝率5割で終えるためには、22勝8敗。3勝1敗近いペースで勝ち進んでいく必要がある。
栗山巧が不在のなか、マキノンが右肩痛で登録抹消。攻撃力がさらに低下するなか、少ない得点を守り切り、まずは眼の前の3連戦を、ひとつひとつ勝ち越していくしかない。
●1軍復帰後 フライアウトが増えている松本航
先発の松本航は前回登板のホークス戦で、およそ2ヶ月半ぶりに勝利をあげるなど、12日に1軍復帰してからは、8回1失点、6回2失点と、良い内容が続いている。
なかでも特徴的なのは、フライの多さだ。12日マリーンズ戦は、奪った24アウトのうち、フライアウト(ライナー含む)が13、前回20日のホークス戦は18アウト中12がフライアウトと、復帰後は打ち取ったアウトの60%近くが飛球となっている。
もちろん、それだけホームランのリスクは高くなり、実際ホークス戦では今宮健太と柳田悠岐に一発を浴びている。ただ、どちらもソロ本塁打だったことで、久しぶりの勝利を呼び込んだ。
イーグルスのチーム本塁打数88は、バファローズに次ぐリーグ2位。本塁打ランキングトップの浅村栄斗が4番に座っている。今シーズンの松本対浅村は、6打数3安打1本塁打。通算でも打率.311、5本塁打と打たれている。
浅村の打席にはランナーを置かない。ソロ本塁打だったら仕方ないくらいの割り切りで、自分らしいピッチングを貫くことが、松本の勝利への早道かもしれない。
気掛かりなのは、最近2試合いずれも松本とバッテリーを組んで、好投を引き出していた古市尊が、特例2023によって登録抹消していることだ。
抹消2日後の24日には、イースタンの試合に出場しており、きょう古市が再登録されて、いきなりのスタメンマスクの可能性もあるが、松本にはたとえ組む捕手が違おうと、せっかく掴みかけている良いリズムを崩さないでもらいたい。
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