【西武ライオンズ 今日の見どころ】打線の援護に見放されてる渡邉 無敵エスピノーザ攻略を ガルシアに期待
●最近3試合すべて1失点だが 援護も1点だけの渡邉勇太朗
【6日◇バファローズ-ライオンズ16回戦(京セラドーム)18:00】
中10日空けて渡邉勇太朗が先発。6月25日の北海道日本ハムファイターズ戦で、今シーズンの1勝目をあげたあとも、8回1失点、7回1失点、8回1失点と、すべて勝利投手になっていても、おかしくないほどの安定感を誇りながら、この3試合いずれも延長戦に突入して、渡邉に勝ち負けは付いていない。
というのも、この渡邉が先発した3試合のライオンズの得点が、1点、1点、1点と、ほぼ打線の援護に見放された状態なのだ。
ただ、これほどの好投を続けている渡邉には申し訳ないが、あえて課題を指摘すると、守っている時間の長さだ。この3試合での合計23イニングのうち、三者凡退で抑えたのは8イニングだけ。結果無失点に抑えたケースを含めて、得点圏にランナーを置いたケースが7イニングある。
それだけ粘り強いピッチングをしているとも言えるのだが、打線の援護に恵まれていないのは(打線の圧倒的な得点力不足が大前提にあった上で)、このあたりにも理由があるのかもしれない。
●ガルシア 打ったヒットが5本続けてツーベース
それでなくても、きょうの相手先発はエスピノーザだ。7月15日の記事(きょうも不発なら 10試合連続本塁打なしの球団最長タイ記録)でも紹介したように、京セラドーム大阪でのエスピノーザは6試合に投げて5勝0敗、防御率0.91。39 2/3イニングを投げて、打たれたタイムリーは7月7日北海道日本ハムファイターズ戦で、水谷瞬に許したセンター前ヒットの1本だけだ。
ライオンズ打線がエスピノーザから奪った得点は、直近の対戦だった7月15日、野村大樹の犠牲フライによる1点だけ。しかも、このときの球場はベルーナドーム。京セラドームのエスピノーザからは、まだ1点も獲れていないのだ。
こんな厳しい現実のなか、期待を懸けてみたい存在がガルシアだ。7月30日に1軍初出場してから、6試合中4試合でヒット。ガルシアが出場した6試合の平均得点は3.8と、それまでの2.2得点から大きく上向いている。
楽しみなのが、そのヒットの内訳で、来日初安打こそボテボテのショート内野安打だったが、2本目から打ったヒットが、すべて二塁打。現在凡打を挟みながらだが、ガルシアは5本のツーベースヒットを打ち続けているのだ。
渡辺久信GM兼監督代行がガルシアについて、長打を打ってくれれば、三振はしても構わないといった意味合いから「ブライアント(元近鉄バファローズ)になってくれたら」と期待を寄せているそうだが、じつはブライアントには、ガルシアの上を行く、打ったヒットが6本続けてホームランだったことがある。
●打ったヒット6本続けてホームランだったブライアント
1991年、来日4年目だったブライアントは、開幕2試合目のファイターズ戦の第1打席で、松浦宏明からシーズン初安打となるソロホームラン。
そこから4月16日オリックスブルーウェーブ戦の第3打席に、星野伸之から2ランを打つまで、8試合で34打席(30打数)6安打、そのヒット6本すべてがホームランと、まさにブライアントと呼ぶべき珍しい連続ホームランをマークしている。
はたしてガルシアの二塁打は、どこまで続くのか。もちろんエスピノーザとは初対戦。知らない強みを発揮して、渡邉勇太朗の2勝目につながる援護点を。そして、チームにオールスター明け4カード目にして初となる、カード初戦の勝利をもたらす1本を打ってもらいたい。