【西武ライオンズ 今日の見どころ】松本航 4月7日以来の勝利で 自身の連敗を止められるか
●先発時にはファイターズを抑えていた松本航
【30日◇ライオンズ-ファイターズ18回戦(ベルーナ)18:00】
条件的には、ライオンズ不利かと思われた試合で快勝、開幕から続いていた千葉ロッテマリーンズ相手の連敗をストップするのだから、野球は分からない。
先週は青山美夏人の体調不良によって緊急先発となった松本航が、今回はしっかり中6日空けて調整した上で、先発のマウンドに登る。
今シーズン松本が唯一の勝利をあげたのが、4月7日の北海道日本ハムファイターズ戦。リリーフに転向する前、最後に先発した5月1日の相手もファイターズで、このときは勝ち負けが付かなかったものの8回を1失点。
今シーズン先発では、ファイターズ戦16イニングで2失点(自責点は1)と、ひじょうに良く抑えていた。
ところが、リリーフで登板したときのファイターズ戦では、同点の10回表に3失点して負け投手になったり(7月10日)、万波中世の頭部に死球を与えて危険球退場になったり(7月27日)、登板していきなり2者連続本塁打を浴びてファーム落ちする要因をつくったり(8月10日)と、苦しい投球をくり返してきた。
●松本も7連敗中 シーズン2投手が8連敗だと球団初
リリーフ転向後の松本には、白星が転がり込むこともなく、現在1勝7敗。髙橋光成の10連敗にばかり注目が集まっているが、セーブやホールドをマークしても投手の連敗記録は継続されるため、じつは松本も7連敗中なのだ。
これまでにライオンズで、同じシーズンに複数の投手が7連敗以上したケースには、1970年の東尾修(7連敗)と三輪悟(7連敗)、2016年の髙橋光成(8連敗)と野上亮磨(7連敗)の例があった。今年の髙橋と松本が3例目。もし、きょう松本が敗れて、8連敗以上の投手がふたりとなると、球団史上初めてのことになる。
●8月好調ファイターズ打線 ライオンズ戦得意な清宮、郡司
対するファイターズ先発の加藤貴之は、8月8日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦から現在3連勝中。ただ、この3試合の防御率は3.79と、相手打線を完璧に抑え込んでいるワケではない。この3戦で合計15得点と、味方打線の手厚い援護に恵まれての3連勝だ。
今月だけで8本塁打、20試合連続ヒット中と、絶好調のレイエスが打線を牽引。ファイターズの8月のチーム打率、チーム本塁打数は、首位の福岡ソフトバンクホークスと遜色なく、得点の数では上を行くほどだ。
特にライオンズ戦になると、清宮幸太郎が12打点、郡司裕也とマルティネスが10打点。ここまでの17試合の対戦で、ファイターズ打線は66得点しているのだが、そのほぼ半分を、この3選手で叩き出している。
松本航も今シーズン清宮、郡司に、それぞれ2本塁打されている。きょうも要警戒のバッターたちが、中軸にズラリと顔を並べることになりそうだ。
夏休み最後の週末、そして「ライオンズフェスティバルズ2024」の掉尾を飾る3連戦。松本には先発時の良いイメージを思い起こして、自身の連敗をストップしてもらいたい。