【西武ライオンズ 今日の見どころ】打線の復調は期待薄 イーグルス戦3戦3勝の與座に 連敗ストップを託す
●9月だけで零封負け4度 繰り返される早打ちの凡退
【18日◇ライオンズ‐イーグルス22回戦(ベルーナ)14:00】
1週間前まで優勝争いをしていたチームとは、とても思えない戦いぶりで、今シーズン4度目の5連敗。クライマックス・シリーズ(CS)圏外の4位に転落した。
9月だけで、シャットアウト負けが4度。無得点での敗戦は今シーズン18試合目となり、西鉄時代の1964年(150試合制シーズン)に記録した、球団最多の19試合まで、あと1となった。
最近4試合の得点が0、1、1、0と、お寒い限り。合計36イニングのうち、得点圏にランナーを進めたイニングが13度あったが、そのうち点につながったのは、14日ホークス戦の4回表、栗山巧がタイムリ―を打った1度だけ。
この4試合で選んだ四球も4つ(ほか死球1)しかなく、打者1人あたりに相手投手が要した球数の平均が3.9球。なんとしてでも塁に出てやろうとか、1点をもぎ取ってやろうといった意図や工夫もなく、淡々と打ち損じを繰り返している印象だ。
中5日での先発となるイーグルスの則本昂大は、前回12日の登板でバファローズ打線を7回1失点に抑えて、8勝目をあげている。7・8月は合計8試合に先発して1勝6敗、防御率6.13と低迷していたのだが、1度登録抹消しての調整が奏功したようで、本来の力強いピッチングを取り戻していた。ライオンズ打線の復調は、きょうも期待薄だ。
●與座 フライを打たせてイーグルス戦3勝0敗
こうしたチーム状況のなかで、唯一の希望の光が、先発の與座海人。今シーズンイーグルス戦では、3試合いずれも楽天生命パークで先発して、3勝負けなしだ。
3試合で18 2/3イニングを投げて、5失点しているのだが、そのうち3点がホームランによるもので、タイムリーで失ったのは1点だけ(ほかに内野ゴロの間に1失点)と、集中打を許していない。何より四死球の絡んだ失点がないのが、頼もしい。
一般的には、ボールを低めに集めてゴロで討ち取るイメージのあるアンダースローだが、與座の場合は浮き上がるような軌道のボールで、フライを打たせるのが特長。「速球派」とか「パワーピッチャー」といったカテゴリーに分類されるタイプだ。
特にイーグルス戦は、13のゴロアウトに対して、フライアウトが(ライナーを含む)が22と、倍近くある。「自分のピッチング」ができている証拠だろう。
イーグルス戦4連勝、そしてチームの連敗ストップのために、フライアウトを積み重ねていってもらいたい。