III. 黙示録の７シリーズ（6-16章）：3セットの比較・相関関係 ④最終へ向けての今！
前回、7シリーズの展開の中で、教会（キリストによって“呼び出された”者たち）の秘められた意義、勝利が明らかにされていく（こうご期待！）と締め括りました。続く投稿では、それが黙示録のどこで、どのように記されているのかを見ていくのですが、その前にもう一つ。7シリーズの3セットを味わう中で浮かび上がる相関関係を挙げておきます。
封印の幻、再び！
改めて、封印のシリーズを振り返ってみましょう。
第7の封印が解かれて、巻物に記される内容が、天使たちのラッパ～鉢にともなう幻によって明らかにされていくということは、先の投稿で記したとおりです。が、そこに至る第1から第6について、改めて…
封印の幻では、巻物を取り巻く歴史について記されているものと提唱しました。その点を、もう一度確認し、続くラッパと鉢の幻との関係を思いめぐらせてみたいのです。
第1から第4の封印の開封によって示される幻は、第5と第6の幻とは明らかに異なります。第1から第4の幻は、馬にのる騎手とそれらが象徴する戦い、世々繰り広げられている様々な戦いを示唆するものです。（”そうではない！”というご見解もあることは認識しております。が、ひとまず”そうかもしれない”と納めていただいて、読み進めていただければ幸いです。）競争（武力による支配、抑圧）、格差（富の不平等、不均衡）、死病（医学の進歩があっても解消されない、それどころか複雑化する病、どうあがいても逃れられない死）――まさに今の世の中、ニュースはそれだらけ。ですが、歴史を少し紐解いてもそう変わらない――少なくとも、歴史を語る”切り口”はそうでしょう。
そのような歴史をとおして、多くの人々は、”現実”はそんなものかと諦め、あるいは、疑問にも思うことはなかったかもしれません。けれども、神のことばを知り、証しに生きた人たちがいることも確かです。その人々は虚しく死んでしまったのではない、天の祭壇の下に場を与えられ（黙示録6:9）、その叫び――「いつまでですか？」の問い――は虚しく響いてきたのではありません（cf, 黙示録6:10; 詩篇6:4; 13:2-3; 74:9–10; 79:5; 80:4; 89:47; ルカ 18:7）。そして、そのように生きた（生きる）人々への神の答えは、白い衣の覆いであり、「もうしばらくの間、休んでいるように」とのねぎらいでした――その仲間、同じように神のことばを知り、義に生きる（死ぬ）人たちの数が満ちるまで（黙示録6:11）。第5の封印が解かれて示される歴史の一面です。
そうして、第6の封印の開封により、ついに神が応じる日、地に臨まれる日が来ることの予告、その時の人々の様が描かれます（黙示録6:12-17）。
第5・第6の開封 // ラッパ・鉢の幻
この第5の開封によって示唆される「待ち」の期間が、ラッパによる幻の備えの時、そして第6の開封の神の応酬の日が、鉢による幻によって明らかにされる最後の日にあたる――そのように受けとめられはしないでしょうか。
第6の封印：「神と子羊の御怒りの、大いなる日 // ７つの鉢
Cf. 1:19 それゆえ、あなたがたが見たこと、
今あること、この後起ころうとしていることを書き記せ。
もう少し記すと、ラッパのシリーズは、ちょうど黙示録の真中（8-14章）に位置します。ここが、最終の鉢のシリーズ（//第6の開封）の前、第5の開封で記された殉教者たちの待望の時、祈りの満ちる時（6:9-11; cf. 8:2-4）――「しもべ仲間で…兄弟たちの数が満ちるまで」の「もうしばらくの間」（6:11）であり、（獣の刻印ではなく）神の刻印が僕の額に押され（7:3）、あらゆる国民、部族、民族、言語から「大きな患難を経てきた者たちで、その衣を洗い、子羊の血で白くした」人々が神と子羊の前に召される（7:9-17）期間であり、世々遣わされ（散らされた）教会にとっての今です。
私たち読み手――ヨハネの宛てた7つの教会～世々の教会――は、その幻の中で明らかにされる預言のことば、究極の約束とそこに至る励まし、忍耐と知恵の喚起をしっかりと聞きとり、まことの義を体現されたイエス・キリストにあって、最後まで生きぬくよう――主が治められた勝利をともにするように召され、招かれているのです。ついに来る日に、世々の聖徒らとともに、そのキリストの花嫁として整えられ（19:5-8; 21:1-2）、天での神の臨在が地を覆う――神が再び人々とともに住み、涙をことごとくぬぐい取り、「もはや死はなく、悲しみも、叫び声も、苦しみもない」新天新地に、人々が神の民として住まうようになるために（21:3-4）。
ということで、改めて、教会のための預言のことばが、どこで、どのように記されているのかを見ていきましょう！
【補足】以下、思い立った時に、ポチポチ補足しています。脈絡を気にせずご参照ください。
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