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悪夢(嫌な職場)から抜けた時

あらすじをざっくり説明するなら戦争中に強制収容された心理学者のノンフィクションの作品。強制収容された人の心の変化や、状態を実体験をもとに教えてくれる。

収容所はまさに地獄のような場所。

監督官は選りすぐりのサディストで人の傷つけてもなんとも思わないような人間が選ばれているから、気に食わないから殴る、寒い中でわざと待たせるようなことをずっとする。

収容所はとっても寒いところで、でも収容されている人間の服装は寒さを凌げるものではなかった。指が凍死して切断した人なんてザラにいる。

「戦争がまもなく終わる」という情報が来ては、デマだったと知り絶望
夢の中で◯月◯日に解放されるという予言を信じて、ハズレたと知り免疫が落ちて病気で死ぬ人
筆者はそんな状況下でもなんとか生き続けていた。


筆者たちが解放された時のページに来た。
彼らは歓喜の声を上げると思った。

実際は、彼らは戸惑っただけだった。
ずっとずっと自由な世界を思い描いてきたが彼らは喜ぶ感情を失っていた。
人間として扱われず、人間としてあるべき感情を全て取りさらわれていたから。

町の人々に話を聞けば『俺たちも大変だったんだ』『知らなかった…』などという言葉ばかり。

ある被収容者の仲間は『この腕を血で染められなかったら、俺は死ぬ』とさえ言っていた。彼は筆者にとって1番仲が良かった人間だ。
最悪な環境に居続けたことでいつの間にか失っていた。
俺もされたんだから、俺が他人にやり返すのは当然だ。
そんな考えが自分にとって正義になってしまっている。

筆者にそういった彼は、自分ではもう気づけない段階にきていた。
現代社会ではどうだろう。

嫌な奴がいる

私ごとながら、久しぶりにバイトを始めた。
いい人もいるが、1人明らかに僕にだけ態度を変える輩がいる。

この本を読みながら、僕は夜と霧に今の状況を重ねた。
私は思った。『なぜ、お客さんには丁寧な言葉が使えるのに、従業員には使えないのだろう』と。はっきり言って『クソみたいな言葉遣いと態度だった』
お客さんに愛想振り撒く時のあの声と僕に話しかける時の態度の落差に吐き気が出た。

人によっては『その人の個性だ』と言われるかもしれないが、
その人間がしてきたことは明らかに『言葉と態度による攻撃だった』
私の目には、もうその人間は傷つけてくる人間でしかない。
もうそのようにしか見えない。

『慣れる』と思っていた。その日が来ることを。
それでも全然来ない。
『店長に言ったから変わる』と思っていた。その日が来ることを。
それでも全然来ない。

待つのはやめよう。もうやめよう。
こんなことに慣れてしまう前にやめよう。

何かを自由に選べる権利を持っているのに
こんな嫌な思いして働き続けるなんてまるで囚人じゃないか。
大切なもの、譲りたくないものは絶対に譲らない。

一つの場所に留まり続けるのも忍耐力
それでも、
自分に合う場所を探し続けるのも忍耐力

忍耐力がない?忍耐力は一つじゃない。
あなたは探すのをやめただけだ。あなたがもしやりたくもないことでずっと忍耐してるのであれば、それはあなたは探し続ける忍耐力がなかっただけだ。

胸を張って辞めよう。
私は自由なのだから。
さっさと辞めよう。大切なものを無くす前に。

yu

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