ささぼーcup最強デッキと突如現れたクレイジーデッキ
皆さん初めまして、餃子(@BBH_million)です。今回は筆者が前回のささぼーcupで使用し、準優勝した青白メカオー(以下「メカオー」と言う)が持つささぼーcupでの強みついて話していきます。
1.前回のささぼーcup個人戦のおさらい
1-1.当時の環境について
前回のささぼーcupのデッキ提出の日はゲオルグ・アガピトス・驚天のナーフ、テクノロジーの殿堂が行われた約2週間後でした。そのため、新環境での新デッキの開拓が完全に進んでない状況で、パルティアコンやバロムエンペラー除去コンのようなメカオーと互角にやれるコントロールデッキはまだ広まっていませんでした。事前メタゲームはナーフ前から環境にいたメカオー・ケンジ・アポロの3強が頭1つ抜けていて、その周りを取り巻くデッキによって環境が形成されてました。ビート系では他にはガントラが3強の次に多くツヴァイも僅かながら存在しました。コントロールの全体母数は多く、ドルバロム・天門・除去コン・フュージョンなどデッキタイプが非常に多くなっていました。当時のメカオーの構築は次のようになります。
2コスト帯はエルカイオウ・ジャンボ・サーボルトを計8or9枚採用している人がほとんどでした。呪文トリガーについてはソーラーコミューンやアポカリを採用する人もいましたがクレ天や天門に対してホーリースパークで勝った試合があまりにも多かったので筆者はホーリースパークを採用していました。
当時の環境にいたコントロール系のデッキは全てメカオーに不利だったので当時のメカオーは最強のコントロールキラーでした。ビートに対しても大体互角なので、1番キツイ対面はプレイの難しいメカオーミラーだと思っていました。
1-2.クレ天の登場
ささぼーcupも先程述べたような環境になると思っていました。しかし、デッキ登録完了後に新たな環境デッキが現れます。それはクレ天(クレイジー天門)です。クレ天とはアガピトス天門から天門抜いて審判・ヴォイジャー・ハンデスなどを採用して序盤の動きをより安定させたコントロールデッキです。エルカイオウからの審判の動きが3強のデッキ全てに有効であり妨害性能高めなデッキでした。リストは次のようになります。
天門抜きのコントロールにも関わらずビート全般と互角に戦える凄いデッキでした。デッキ提出前、筆者はクレ天のことを知らなかったのでメカオーを使いましたが事前にクレ天のことを知っていたらそっちの方を使っていたかもしれないくらい完成度が高いデッキです。ささぼーcupをきっかけにクレ天は多くの人に知れ渡ることになりますが、デッキ提出の前にtwitter上でこのデッキについての情報が広まることはありませんでした。それにも関わらず多くの人がこのデッキをささぼーcupに持ち込んだということは、多くの人が調整をしていくなかで同じ結論にたどり着いたということです。この時、私はトッププレイヤーたちのデッキ構築力の高さに驚かされていました。
1-3.大会の結果
実際にささぼーcupで決勝トーナメントに残ったデッキとその母数は次のようになっています。
半分を3強が占めて残りの半分をコントロールが占める結果となりました。着目すべき点はガントラが1人も残らなかったこととクレ天がメカオーと同数で最大母数になったことです。ガントラが予選を抜けられなかったのはデッキ公開制で相手に何のトリガーをケアすればよいかバレてしまうからだと思いました。クレ天については、このデッキの参加者全体に占める割合は5.2%なのでこの大会の勝ち組といっていいでしょう。デッキとしての強さもありますが多くの人がクレ天と戦い慣れていなかったのも予選突破者が多かった理由だと思います。予選突破者が多かったのにベスト8で全滅してしまったのは他の予選突破者の多くが予選の段階でクレ天と対戦してクレ天に対する適切なプレイを理解出来たからだと考えてます。筆者は予選でクレ天に負けましたが、その試合のリプレイを何回も見返したことで決勝トーナメントではクレ天と2回対戦して両方勝ちました。
ベスト4以降の結果は、優勝:メカオー、準優勝:メカオー、3位:天門・ケンジとなりました。ささぼーcupで優勝と準優勝が同じデッキタイプなのはこれが初めてでした。それだけメカオーが当時の環境とささぼーcupの大会形式と合っていたということです。
2.ささぼーcupとメカオーの相性が良い理由
2-1.相手のリストが分かるのでプランの組み立てがしやすい
メカオーは相手のデッキによってフェニックスの早期着地プランとガトリンガーを絡めた後ろ寄せのプランを使い分けられる柔軟性を持ちます。相手のリストが分かっていればどちらのプランを取れば良いか分かりやすいです。相手のトリガーの種類や枚数が分かればある程度プレイでケア出来るのもメカオーの強みです。つまりランクマと比べて正解の択を取りやすいのです。
筆者にとってそれが最も顕著に表れたのが準決勝です。相手は青抜き4cケンジで防御トリガーがジャックのみ、ベガ・ビルギアス・ブレードワームといったテンプレのケンジに採用されてないカードたちが採用されていました。
これは準決勝2試合目の筆者の最後のターンです。相手の防御トリガーはジャックしか無いのでミリパを残してマザーを立てれば勝ち確です。しかし、ランクマではこのようなプレイは普通取りません。エルカイオウを出してマザーでケンジを殴ります。何故ならランクマでは相手のリストが分からないのでケンジにはホーリースパークかバリアントスパークが採用されていると考えざるを得ないからです。相手のリストを見た時にちゃんなべ氏が「バリアントスパークもホーリースパークも入れないケンジなんて半世紀ぶりに見た!」と言うくらいケンジにスパークが採用されていることは一般的なことなのです。
この時の相手の手札がケンジなのは分かっていたので相手にターンを返してもトップでブレードワームorスパークを引かれなければ相手のターンを凌げます。そして自分のターンにガトリンガーやフェニコーラで山札16枚に残ってる3枚のマーキュリーのうち1枚を引ければスパークのケアも出来ます。トリガースパークをわりきって殴るよりもこの方が勝ちやすいはずです。とは言え相手にトップ条件を与えてしまっているので15%くらいの確率で負けます。大会では相手のデッキだとヴィーナスを立てれば勝ち確だったのでこのターンでとどめをさして15%くらいの負け筋を作らずに済みました。
このように普段と比べて適切なプレイを取りやすくなります。体感ですが筆者の普段のランクマでのメカオーのプレイングは盛って40点です。しかし、ささぼーcupの時のプレイングは70点の出来でした(決勝は0点)。一方でそれが当てはまらないケースが1つだけあります。それはメカオーミラーです。ミラーはリスト公開制の恩恵が呪文のトリガーで何をケアすれば良いか分かるくらいです。ミラーでのプレイングを熟知していないとその恩恵を活かせるところまで辿り着けずに負けます。筆者はささぼーcupでメカオーミラーで2回負けました。どちらの試合もミラーでのセオリーが全く出来ていなくて悲しくなるほど下手でした。どのくらい酷いのか気になる人はささぼー氏のYoutubeに決勝戦の動画が残っているのでそれを見てください。
2-2.BO3かつスイスドローなので相手の上振れによる負けを許容出来る
メカオーの特徴として上振れの最大値が他のデッキより低く、理不尽ムーブが用意されていません。そのため相手の上振れにあっさり負けてしまうことがよくあります。しかし、他のデッキより再現性が高く安定しているので長い目で見たら高い勝率を見込めます。ささぼーcupは予選BO3全14回戦のスイスドロー形式です。決勝トーナメント進出には11勝3敗以上で確定、10勝4敗でもオポネント次第では進出出来ます。前回のささぼーcupの予選突破者の平均GW%は67.28でした。つまり、3回に1回は負けることが出来るのです。予選だけでも30戦以上の長期戦になり、極端に高い勝率ではなくある程度高い勝率で十分なささぼーcupはメカオーにとって最高の条件なのです。
3.最後に
筆者は前回のささぼーcupの時、最終レジェンド0回、メカオーを使い始めて1ヶ月の下手っぴという実績も実力も全くない残念な人でした。それでもこの大会で準優勝したことで自信をつけることが出来ました。そして、7月(31日終了時点)と8月に最終レジェンドをとってレート1700を達成することが出来ました。前回のささぼーcupの前後で実力の変化がないのにも関わらず、ずっと取れてなかった最終レジェンドを取れたのは自信をつけることが出来たからだと思ってます。
メカオーは難しいデッキとよく言われてますが筆者でも扱えたのでささぼーcupではランクマほど難しくないです。もし仮に今回のささぼーcupでメカオーを使いたいけど自信がなくて迷っている人はぜひメカオーを使ってください。落ち着いてやればきっとデッキが応えてくれます。そして勝って自信をつけてください。
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