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【血の呪縛】英王室と重度知的障害 エリザベス女王の従妹が「ファミリーの暗部」として劣悪精神病院に葬り去れていた(前編)
エリザベス女王の「隠された」従姉妹たち
人気英国王室ドラマ「ザ・クラウン」で、ご存じの方も多いかもしれませんが、エリザベス2世とマーガレット王女には、ネリッサとキャサリンという二人の従妹がいます。
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2人は、会話もままならない程の重度の知的障害を持って生まれ、生きているにもかかわらず、死亡登録され、人生の大半をひっそりと「バカのための国立精神病院」と呼ばれた精神障害者施設に、閉じ込められた人生を過ごしました。
今回は、「英王室」に生まれながら、人生をに隠されてしまった二人の王室ファミリーについてご紹介します
重度知的障害のメリッサとキャサリン
ネリッサとキャサリンの父親ジョンは、ジョージ国王の妻であるエリザベス皇太后の兄であり、ボーズ=ライアン家の人間です。
ジョンは、クリントン男爵家のフェネラと結婚し、5人の子女に恵まれますが、長女はパトリシアは生後すぐに死亡、三女のネリッサと五女のキャサリンは重い知的障害を抱えて生まれました。
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両親は、事あるごとに、美しく成長した次女のアンを引き連れて、社交界に出かけますが、人前には出せない重度の障害をもったメリッサとキャサリンは自宅に閉じ込めたまま。
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父親のジョンが43歳の若さで亡くなったあと、11歳のネリッサと4歳のキャサリンをロンドンから40キロ程離れたハートフォードシャーにある私立の学校に預け、未亡人フェネラは、健康で美しい次女のアンの舞踏会デビューのため躍起になります。
なお、当時の週刊誌「ザ・スケッチ」に、「エリザベス2世の、もう一人の従姉妹:ネリッサも、もうすぐ舞踏会デビュー」と期待を込めて報道されますが、舞踏会デビューの年の参加者名簿にも、メディアにも、ネリッサの名前は、一切取り上げられることはありませんでした。
翌1936年12月(昭和11年)、思いもよらないことが起きます。メリッサとキャサリンの亡き父親ジョンの妹であるエリザベスが、英国の女王予定者となったのです
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障害のある末娘のキャサリンは、将来の女王となるエリザベス2世と同い年の従姉妹。何かと引き合いに出されることになりますが、当時二人は秘密裏に、私立学校に預けられていたので、決して表に出ることはありませんでした。
しかし、1938年、預けっぱなしにしていた私立学校の閉鎖に伴い、母親フェネラが、2人の障がい児の面倒を見ることになりました。重度知的障害の娘のため、このご時世(戦争で)、個人で看護師を雇うことは、例え王室の親戚でも困難を極め、フェネラを悩ませます。
そんな中、フェネラ一家の希望の星である次女アンが、21歳で、最初の結婚をします。
そして、ネリッサ・キャサリン姉妹は、祖父のクリントン男爵よってロンドン郊外のサリー州にある、残酷にも「バカのための国立精神病院」と呼ばれれていた王立アールズウッド精神障害者施設に、強制的に収容されます。明らかに、二人の姉妹を王室ファミリーから消し去るためへの収容でした。
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しかも、驚くべきことに、祖父のクリントン男爵は、ネリッサとキャサリン姉妹のみならず、他にも3名の親族女性をまとめて収容したのでした。
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後編は
合計5名の精神病院収容者について
イギリス精神病院の劣悪な実態
イギリス王室にまつわる近親婚「血」の呪縛
<つづく>