エンドロール
くだらない人生だったなんて 振り返るにはまだ早いか
幸か不幸か 死に損ないの 呼吸は未だ続いている
夕日がさっきから急かすんだ いい加減決めてしまえよって
だけど選べない 僕には選べない 未来を殺すかどうかなんて
僕がなくしたのは 死ねない理由
僕がなくしたのは 生きてくための理由
落っことしてなくして泣いている
愚か者がここに独りぼっちだ
輝いた日々も今は昔 今じゃまるで燃えさしのタバコ
酸いも甘いも なんて言えるほど ちゃんと生きた覚えもない
朝日がずっと脅すんだ 早く行く先を決めろって
だけど選べない 僕には選べない あなたの心を変えるかなんて
僕がなくしたのは 朝7時のアラーム
僕がなくしたのは クレヨンとスケッチブック
落っことしてなくして泣いている
自分で壊したくせに泣いている
空色のカーテン 花瓶にドライフラワー
壁に貼った写真 積み上げられた絵本
おはよう おやすみ おかえりなさい
僕がなくしたもののすべて
僕がなくしたもののすべて
僕がなくしたのは 朝日に包まれた部屋
僕がなくしたのは 誕生日のケーキ
僕がなくしたのは 一緒に見る夜の映画
僕がなくしたのは 重ねるもうふたつの手
雨音の響く 部屋に小さな長靴
ピンクの自転車 どこまでも行ける
可能性と未来 傍で見たかった
全部 全部 悪いのは僕だと知っている
僕がなくしたのは 死ねない理由
僕がなくしたのは 走っていく意味
僕がなくしたのは 美しき思い出
当たり前だと僕だけが思っていた日々