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愛着の課題に取り組む

はじめに

精神科臨床にはブームがあるというと聞こえは悪いですが、例えば双極性障害、大人の発達障害など、その時々で注目を集める疾患、障害の流れみたいなものがあります。最近は愛着障害、愛着トラウマであるように思います。

とはいえ、愛着(アタッチメント)は幼少期に基本的信頼感を形成するうえでも、大人になってからの対人関係の基礎にもなるという意味でも、精神科臨床において重要な概念です。ちょうど当院でも先日の勉強会で愛着障害を取り上げました(『多種多様な勉強会をしています』)。

愛着の課題に取り組む

そしてこのような資料を作り、当院待合室やデイケアルームに掲示し始めました。精神科では精神科医の診察以外に、臨床心理士や公認心理師によるカウンセリング、精神保健福祉士による相談、デイケアで行われる心理社会的治療など様々な治療の選択肢がありますが、なかなかそれと自分の治療課題が繋がっているとピンとこないという方は多くいらっしゃるように思います。

症状について相談するだけでなく、生活のしづらさについても相談することが重要だと書きましたが(『"生活のしづらさ"を精神科で相談する』)、こうした愛着の課題について相談することも精神科治療において重要だと思います。

「愛着の課題に取り組む」パンフレット
インスタグラムではデイケアルームにおいている愛着障害の書籍を取り上げています

「過度に警戒してしまうのをなんとかして、自分も安心感を感じられるようになりたい」「安定した対人関係を築けるようになりたい」などは重要な治療の方向性になります。

こうしたインターネットにある情報や書籍を読んで、自分もまさにそうだん、と思われた時には、ぜひ相談してみてください。

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