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派遣は賞与(ボーナス)をもらえるの?! 【同一労働同一賃金】制度も踏まえて詳しく解説!!
派遣でも賞与(ボーナス)をもらえることを知っていますか?!
現在、派遣で勤めている人は知っている人が多いと思いますが、初めて派遣で仕事をする人の中には知らない方もいると思います
2020年の【同一労働同一賃金】制度の中において、派遣法の改正もあり、派遣社員に賞与(ボーナス)を支払う制度が創設されました
内容は、非常に分かりづらい一面もあり、派遣社員の方の中でもしっかりと理解している方はそう多くはないと思います
賞与(ボーナス)が支給されることは、派遣で働く上でもメリットになりますので、しっかりと認識した上で、正当な金額が支払われていることを確認したいですね
この記事を読むことで、派遣が賞与(ボーナス)をもらえる仕組み、【同一労働同一賃金】制度の内容、注意すべきポイントも合わせてしっかりと理解することができます
それでは詳しく解説していきます
この記事で分かること
・派遣社員は【ボーナス(賞与)】をもらえるの?!
・【ボーナス(賞与)】支給の仕組み
・【同一労働同一賃金】制度の中でのボーナス(賞与)支給
派遣は賞与(ボーナス)がもらえるの?!
派遣社員、パート/アルバイトは賞与(ボーナス)がもらえない。。。
賞与(ボーナス)は正社員(契約社員でも一部)しかもらえない。。。
こんなイメージを持っていませんか?!
以前では、この考え方が常識的なところがありました
しかし、2020年の【同一労働同一賃金】制度が施行されてから、非正規雇用でも賞与(ボーナス)、退職金を支給するという仕組みが創設され、今までのイメージが覆りました
【同一労働同一賃金】について、細かく説明してくれる企業と、そうでない企業があるのでこの制度をしっかりと認識している人はそう多くないかもしれません
派遣社員でも賞与(ボーナス)はもらえます ※労使協定方式の場合
(注)派遣先均等・均衡方式でももらえる場合があります
しかし、派遣社員の賞与(ボーナス)の支給については、【同一労働同一賃金】制度の内容から少し複雑な仕組みとなっています
【同一労働同一賃金】制度の賞与の仕組み
【同一労働同一賃金】制度が施行され、同時に派遣法も改正されました
そこで、派遣社員の待遇決定が制度化されました
派遣社員の待遇において、独自の賞与(ボーナス)支給の仕組みが創設されました
【同一労働同一賃金】制度について
2020年4月1日から施行された【働き方改革関連法】の中に【同一労働同一賃金】があります
とりわけ派遣社員については、独自の法改正が行われています
いわゆる派遣法の改正です
この派遣法の改正の中に、賞与(ボーナス)の支給規定についても定められています
※派遣社員の【同一労働同一賃金】制度はこちらで詳しく解説しています
派遣社員の賞与(ボーナス)の支払いの仕組み
派遣社員の賞与(ボーナス)支給については、以下の2つの方式により支給されることとなります
■派遣先均等・均衡方式
■労使協定方式
派遣会社がどちらの方式を採用しているかによって、賞与(ボーナス)の形は変わります
まず、自分の所属する派遣会社がどちらを採用しているか、確認しましょう
※どちらか分からない場合は、派遣担当者へ聞いてみましょう
派遣先均等・均衡方式
【派遣先均等・均衡方式】とは・・・
派遣社員が、派遣先の直接雇用社員(正社員/契約社員/パート等)と業務内容や責任の範囲が同じ場合は、その対象社員と同じ待遇が設定され、違う場合は違いに応じた待遇を設定するというものです
従って、派遣先の社員に賞与制度がある場合は、その規定に則って派遣社員にも賞与(ボーナス)が支給されます
ただし、合理的(不合理でない)な理由があれば、賞与(ボーナス)の支給額が社員と異なったり、派遣社員に支給されないケースもあります
また、派遣先に賞与制度がない場合は、支給をしなくて良い、ことになっています
※派遣先均等・均衡方式はこちらで詳しく解説しています
賞与について、派遣先の通常の労働者と派遣労働者ともに企業の業績等への労働者の貢献に応じて支給される場合には、貢献に応じて支給される部分については、派遣先の通常の労働者と同一の貢献である派遣労働者には派遣先の通常の労働者と同一の、貢献に一定の違いがある場合にはその違いに応じた支給をしなければなりません。
点検・検討マニュアル】
労使協定方式
【労使協定方式】とは・・・
派遣会社と派遣社員(※)が事前の話し合いの中で、賃金などの待遇を決めておく方式
労使協定方式の場合、派遣社員の賞与(ボーナス)は時給に含まれています
この場合の給与設定は、基本給に賞与(ボーナス)や退職金、通勤手当などを合算して時給換算し、職種や能力、勤務地などの要素を加え、一般労働者の平均賃金と同等以上の待遇を設定する、というものです
(※)派遣元事業主が労使協定をおこなう相手方は、派遣元事業主の雇用する労働者の過半数労働組合または過半数代表者であって、派遣先の雇用する労働者の過半数労働組合または過半数代表者ではない
※労使協定方式はこちらで詳しく解説しています
一般賃金のうちの基本給・賞与・手当等 ( 以下、「一般基本給・賞与等」といいます。)の額は局長通知で示されるので、この額と派遣労働者の基本給・賞与・手当等(以下、「基本給・賞与等」といいます。)を比較します。
この通知が示す「一般基本給・賞与等」の金額は、以下の計算式になります
「一般労働者の職種別の勤続年数に応じた基本給・賞与など×能力・経験調整指数×地域指数」
下図の基本要件①②の部分です
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したがって、労使協定方式の場合の派遣社員の賃金は以下の通りとなります
賃金 = ①基本給 + ②賞与 + ③退職金 + ④通勤手当
例えば、①基本給が1,000円である場合、
①1,000円、②20円(ⅰ)、③50円(ⅱ)、④71円(ⅱ)
時給設定は、1,000円+20円+50円+71円=1,141円 となります
ちなみに、大手の派遣会社はこの【労使協定方式】を採用している会社が多いです
賞与(ボーナス)が時給に含まれて支払われているので、「賞与(ボーナス)をもらっている感はあまりない」、という声もよく聞きますね
しかし、【労使協定方式】は、職種毎に賃金が設定されているため、派遣先(職場)に左右されることなく、どの会社に派遣されても同じ条件で働ける形になります
※ただし同じ地域内の会社に限ります
まとめ
派遣社員の賞与(ボーナス)については、派遣会社毎の【同一労働同一賃金】の待遇方式によって、支給される場合と支給されない場合があったりします
まず以下の3点を確認しましょう!!
確認事項
■所属する派遣会社が【派遣先均等均衡方式】、【労使協定方式】のどちらを選択しているか?!
■その上で、どのような決定基準を設けているか?!
■自分の時給は正しい金額で支給されているか?!
おさらいしますと、
■派遣先均等・均衡方式の場合
比較対象社員の賞与支給状況によって、支給されたり、支給されない場合がある
■労使協定方式の場合
時給に賞与(ボーナス)分が含まれている
現在、派遣会社の多くが【労使協定方式】を採用しています
また、この【同一労働同一賃金】制度の影響で【労使協定方式】を採用している派遣会社は派遣先に派遣料金の交渉をし、派遣社員の時給を上げなければならない対応を迫られました
派遣社員にとっては、時給が上がったチャンスにもなりましたが、企業側、派遣会社側は負担が増えました
パートとの時給差も拡大され、派遣社員の待遇の改善が見られました
中小零細企業は、外注費(派遣料)が増え、売上が出ている会社は良いですが、コロナの状況も相まって、経営が厳しい業界、会社は相当苦労されています
企業も派遣会社も派遣社員もトリプルWINになるよう、景気が改善されることを願う日々です