令和騒音浪漫譚
2年ぶりのニューオークボシティにて実演販売。東京へは前日深夜に到着し、翌日お世話になる会場voiceで朝6時過ぎまで飲む。ほんの少しの休息のあとは昼からの長丁場イベント。久しぶりにライブハウスでブランキージェットシティの話をした気がして、懐かしい気持ちと同時に、当時抱いていたあらゆる違和感や拒絶の結び目がやや緩んだ感触があり、飲酒による一時的な副作用であると強引に思い込ませた。シラフの時には全て忘れて話しかけてくれ。当たり所によっちゃ、以降喃語しか口にしない化け物が一体増え、日本の財産が一人減ることになる。
本番は沢山の方に目撃して頂き、気色よくエレクトロ舞踊。ガラガラのフロアもそれはそれで楽しかったりするからややこしい。ギターと歌詞がダサいバンドは何も信じない。自分がミュージシャンだと思う人と話すのは年齢問わず楽しい。分かりやすく饒舌になる。でも大丈夫。一人になった瞬間きっちり自己嫌悪で清算していて、釣りはネカフェに置いてきた。ライブハウスに来る人は逆にお金貰うべきなんじゃないのか。こんな捻くれた化け物にも人間の言葉で話さなきゃいけないのだからよ。
朝方までセッションしたり、一人で少し散歩したり久しぶりに東京でゆっくりと過ごせたようで全然眠れてはいない。通り雨のように夜をやり過ごしていたいと100回以上思いながら、今日も打ち上がってしまった。いつ話しかけられても「ああ」とか「うう」しか言えないステータス異常のまま一人、新幹線で大阪へ帰った。巣付近の銭湯でひとしきり回復していると、全身に和柄のイラストが施された成人男性に、持参していたヘアオイルやミルクについてあれこれ聞かれる。だあだあ、た~ぃやい。しか言えなくて、夏。