宇宙一好きな飲み物キャラメルラテ
金曜日、寺田町にてエレクトロ狂言。共演の方々もかなりフェティッシュで助かる。「面白いものを増やす(見つける)エンターテインメント」と「面白くないという価値観を増やす(教えてもらう)エンターテインメント」と、ざっくり二つに分けた時、どうしたって供給コストと享受コストが少ないのが後者なのである。
ここ数年、ガラパゴスを極めたライブハウス界隈で何が瀰漫しているかというと、「つまらないものを教えるエンタメの爆増」である。個人名を出してdis、ライブハウススタッフの愚痴、およそユーモアの欠片もない露悪的なMCの切り抜き。才能もなく、過激サブカルをキメるほどのルックスもなく、練習する根性も、音楽を誇るプライドも無い彼らに残された最後の自己表現。そんな地獄は当然寺田町には展開しておらず、ガラパゴス中のガラパゴスである寺田町Fireloopへ心より感謝した。面白いものへのコストは惜しまない不器用な方ぞろい。
自分が今立っている場所に感謝することは、かなり少ない人生であった。私たら。
二日後にもライブが控えているので、コータローの車に機材を預け、スーツバッグのみ片手に自転車で帰路。ライブの帰りは自転車に限る。風と目が合い、唆されるがまま揺蕩っている気持ちになる。
そして月曜日は北堀江club vijon。早めの出番にも関わらず、長丁場もあってか我々の前後くらいには既に温まりに温まったフロア。普段ライブハウスのフードを滅多に食べない私の脳まで支配するフードの美味しさ。杯を重ねてしまったのか、気がつけば人知れず船を漕いでいた。
酔っぱらって電車で帰るのは決まってつまらない。しかしこのつまらなさも見逃してはいけない。私に降りかかるすべてを先ずは睨むことから。
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