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もしパイロットが航空管制官の指示に従わなかった場合、航空機は撃ち落とされるのか
2005年のヘリオス航空522便墜落事故の翌日、ギリシャ高官は、飛行機の都市上空からの離脱があと5分遅かったら、アテネ市民保護のため、撃墜を命令するつもりだったと語りました。
同機は与圧異常により、キプロス島を離陸してから13分後に操縦士が意識不明になり、おそらく自動操縦により飛行を継続。ニコシアATC、アテネATCの呼びかけに無反応のままアテネに到達。都市上空を旋回し続けたまま着陸予定時刻を過ぎたため、緊急事態が発令されました。
最後の連絡の2時間12分後、F-16戦闘機 2機が接近して機内の様子を目視したところ、副操縦士が操縦室内でぐったりしており、機長席は空。客室には酸素マスクが降りているが全員反応なし。
なすすべもなく並走飛行して19分後、コックピットに人影が現れます。戦闘機に小さく手を降って、コントロールを取り戻そうとしているように見えたそうです。
1分後、燃料切れでエンジン停止。機体は左旋回し、アテネから北に40km離れた山中に向かい墜落。乗員乗客121名全員が亡くなりました。検死の結果、墜落の瞬間に全員が生存していたことがわかっています。低酸素症により気絶していたと考えられます。
コックピットに現れた人物は、その日は非番で乗客として乗り合わせたヘリオス航空客室乗務員のアンドレアス・プロドロモウ。ダイビングの経験が豊富で、キプロスの特殊部隊の経験があったため、低気圧内でも予備ボンベを取り出すことができたとみられています。コックピットボイスレコーダーには、コックピットのナンバーロックのキーを打ち続ける音が記録されており、乗務員のポケットにパスコードのメモがないか探した痕跡がありました。同機に客室乗務員として搭乗していた恋人のカリス・チャーラランボースを救うべく、自分以外の全員が昏睡状態の2時間以上を一人で戦い抜き、燃料切れ後もアテネを救うことを決意し、舵を切ったのであろうと考えられています。
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