『5文型をさらに深く』
今日のテーマは「5文型」
今回は、5文型のもう少し詳しい解説をしたいと思います。この記事を読む前に以下の4つの記事を読んでからこちらの記事を読んでいただくとより分かりやすいと思います。
文型の本質とは?
文型とは一般的に「英文の基本的なパターンである」と言われます。確かにそうです。間違いなく英文の基本パターンです。
しかし、「文型は英文の基本パターンである」は本質ではありません。では、いったい何が本質なのか?それは、「動詞の意味の決定」です。
文型の重要な特徴に「文型ごとにその文型で使われる動詞の意味がおおよそ決まる。」というものがあります。これが「動詞の意味の決定」です。
第1文型
第1文型(SVM)のV(動詞)の意味は原則、移動か存在です。
SがMに移動する/SがMに存在する
例えば、
I go to school. 私は学校に行く。
I live in Osaka. 私は大阪に住んでいる。
第2文型
第2文型(SVC)のV(動詞)の意味は原則、状態です。
SがCという状態である。
例えば、
I am a teacher. 私は教師です。(=私は教師という状態である。)
I am sad. 私は悲しい。(=私は悲しいという状態である。)
第3文型
第3文型(SVO)のV(動詞)の意味は…規則なし
残念ながら第3文型の動詞には規則がありません。語彙力勝負ですね。
しかし
第3文型のV(動詞)のO(目的語)にthat S+Vの形をとる場合のV(動詞)の意味は原則、思考・意見・主張です。
例えば
I think that he is kind. 私は彼が優しいと思う。
I claim that Japanese food is delicious. 私は和食はうまいと主張する。
第4文型
第4文型(SVO₁O₂)のV(動詞)の意味は原則、譲渡(与える・渡す)です。
SがO₁にO₂を与える・渡す
例えば
I give you a present. 私はあなたにプレゼントをあげる。
I pass you a bottle. 私はあなたにボトルを手渡す。
第5文型
第5文型(SVOC)のV(動詞)の意味は原則、変化させるです。
SがOをCという状態に変化させる
例えば
I make you happy.
私はあなたを幸せにする。(=私はあなたを幸せという状態に変化させる。)
I call you Tom.
私はあなたをトムと呼ぶ。(=私はあなたをトムという状態に変化させる)
*「私」が「あなた」に「呼ぶ」という動作をすることで「あなた」を「トム」という状態に変化させる。
「文型の本質」を知ってて役に立つの?
私が中高生に英語を教える時に、必ず、最初にこの内容を教えるのですが、中高生の皆さんからよく「これって役に立つんですか?」と言われます。
確かに一見すると、役に立たなさそうですね。しかし、この知識は英文読解の時に威力を発揮します。
例えば
My teacher rendered this problem more complicated.
この英文が文中に出てきた時、皆さんならどう訳しますか?
この英文を要素分解すると
S=My teacher
V=rendered(現在形:render)
O=this problem
C=more complicated
よって、第5文型(SVOC)です。第5文型の動詞の意味はSがOをCという状態に変化させるでしたね。つまり、this problem(この問題)をmore complicated(より複雑)に変化させる。(=この問題をより複雑に変化させる)ですので、「私の先生はこの問題をより複雑にした。」という意味合いの英文だということがわかります。
ここまでの解説で動詞の意味には一切触れていません。でも、この英文が言いたいことを理解することができましたね。これが文型の威力なのです。
ちなみに動詞のrenderの意味は以下の通りです
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は文型の本質について解説しました。文型の本質は必ず、英語学習の手助けになることは間違いないので是非、マスターしてみてください。では、次の記事でお会いしましょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?