かばんに蜜柑
(今回は短い記事です、後半にちいさな絵本の紹介もあります。)
お弁当に蜜柑が入っていて、嬉しくなった経験はありませんか?
「あー今朝、入れてくれたんだ」、みたいな。
美味しいものが出回るようになり、
散歩に行くときの、コットン素材のバックや
明日持って出かけそうなかばんに蜜柑をひとつ入れています。
ニュースを消して、スマホから離れても、
ちいさな、イヤなことに出会ってしまう日があります。
病院帰りに、カフェに寄りました。
歩けないほどではないものの、痛みが強く仕方なくの休憩。
レジで会計をしていると、横の座席に置いていた私のエコバックを
高齢の男性が触ろうとしています。
おつりをもらいながら、
「それ、私のかばんです。」
「移動して何が悪いんだ。」と返され、あぁまたか、と思いました。
今回は初対面でしたが、高齢男性の傍若無人な振る舞いは、
今年に入り何度も目の当たりにしました。
身体に不具合はあるでしょうし、今まで社会に貢献してきたという自負もあるはずですが、他にたくさん座席が空いているのに、
人の荷物に手を出す必要はないよね、と。
偶然かもしれませんが、なぜか女性より男性の
びっくりするような行動が記憶に残った1年でした。
そんなときのために、かばんに蜜柑。
カフェで出すわけには行きませんが、「休憩室で後で食べよう」とか、
食べずに持ち帰りとなっても
「かばんに蜜柑が入っている、帰ったら…」と思うだけで、
「次行こう、つぎ!」と
気持ちを切り替えることができます。
そしてちいさな理不尽を、ちいさな処方箋でうまく切り抜けられると
ちょっと誇らしいというか、自分に自信が持てます。
蜜柑の皮は油汚れを落とす洗い物のお助けアイテムに。
洗い場にいい香りになり、家事もはかどります。
でも身体を冷やすので、冷えが気になる日には金柑がオススメです。
ご自身の「処方箋」、何か思いついたものがあれば
ぜひコメント欄に書き残してくださいね。
社会人になりたての時に、友達と処方箋のリストアップをして
手帳に貼っていたのですが、
いい加減な性格でどこかへ行ってしまいました。
ということで、
かばんが重くならない
ちいさめサイズの蜜柑をさがしに、今日もてくてく。
(タイトルの上の写真は公園のイチョウ並木、どの角度から光が当たっても美しかったです。自然に戻る時間は大切ですね…)
さいごに
こころにスキマ風が吹いた日のための絵本、
そしてクリスマスのおはなしでもあります🎄
『ふゆねこさん』ハワード・ノッツ さく・え
まつおかきょうこ やく
偕成社
(ストーリーを知りたくない方はここで引き帰してくださいませ)
子どもたちが こえをかけます、
「おいで、ふゆねこさん」
なつの野原で生まれたねこが、はじめて「ふゆ」に出会います。
ねこと子どもたちの、あたたかい心のふれあいを描いた作品です。
霜月文庫さんでは売り切れですが、中の絵が見られるのでぜひ。
A4を、やや大きくした程度のサイズ感です。
地域猫と人(子どもおとなの両方を含む)との関わり合いという観点では
映画『ルー、パリで生まれた猫』に強く共感した話を先に投稿したかったのですが、まぁいいかなぁ。
だって、たくましいねこさんも凍えるような日は思わず
おうちに入りたくなっちゃいますから。
隣家のご主人が10年来可愛がってきた地域猫を、半ば引き継ぐようなかたちで隣家敷地内でお世話をしていました。
若いときは、自らちいさなモグラやネズミを獲り、高齢になっても狩りのスキルを磨き続けるねこさんでしたから、周りの迷惑にならないよう理解を得つつ、最期まで外で自由きままに暮らしてもらいました。
私の入居前からずっと居ついていたようで、近所でも有名でした。
お互い必要以上に干渉しない、でも一緒におだやかに過ごせる時間は共有する。道で轢かれていないか、まいにちヒヤヒヤでしたが…
我が家(賃貸)に入ってみたくてたまらなかったようで、
大好きな鶏のささ身をもらうと、
私のあとを追いかけてきてしまうことが2回ありました。
叱りつけると、ちいさな身体が半分くらいに縮まり、
胸が締め付けられる想いでした。
近所のねこさんを思い出しつつ、
今回はこのあたりで。