ジオイドで混乱している人あつまれ。
大陸に溝を掘らないでほしい。もちろん運河もトンネルも作らないでほしい。ましてやそこに海水を引き入れないでほしい。地球科学徒のみなさん、そう思いますよね。え、掘った土どこ行ったの?っていう。
疑問を解決しまするために、2つの定義を見比べてみましょう。
前者の短い方が分かりやすそうですが、実は後者の方が分かりやすいです。前者の説明方法だと、大陸に溝引きがちなんですよ。なので、みなさんは前者のような説明からおさらばしてください。これからは、後者の重力を使った定義を愛してください。実際現代のジオイドの測定方法は衛星の軌道を使ってたりするので。(軌道って、重力関係あるからさ)
ではここからは、一見難しい重力をつかった定義を中学生の理科の知識だけで丁寧に説明していきますよ!
まずは、「地球の重力による位置エネルギーの等しい面」から理解していきましょう!
そもそも位置エネルギーは質量をm、重力加速度をG、基準面からの高さをhとしたときにmGhで表されます。
例えば、1gの物体が1m地点にある時、その物体の位置エネルギーは1[g]×G×1[m]=1G[J]となります。
(地球上だと場所によって違いますが、Gは9.8くらいになることが多いです。基準面はどこに設定してもいいです。)
位置エネルギーが何か分かったところで、位置エネルギーの等しい面を1つ作ってみましょう!つくってみると下の感じになります。(どの地点でもGは同じとします。)
位置エネルギーの等しい面は一つだけでなく、無数にあります。hを変えればいいだけだからね。(h=1.0mのとき、h=1.1mのとき、h=100mのとき・・・など)イメージとしては下の感じ。
そんな無数にある、位置エネルギーの等しい面のうち、ある一つの面だけにジオイドという名前が付けられます。ジオイドって超特別な面だったんですね。では、その特別な面はどんな面かというと、「地球全体の平均海面に最もよく整合する」面です。
ちなみにですが、日本の国土地理院では地球全体の平均海面ではなく、東京湾の平均海面を使っているらしいですよ!
「地球の重力による位置エネルギーの等しい面」さえ理解できれば以外と簡単だったのではないでしょうか。お疲れ様でした!