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ダブルダッチで世界一!情熱を次のフィールドへ活かす男の物語
こんにちは! 株式会社LiNew広報です🚩
元アスリートの多いLiNewで元スポーツマンの方々に「スポーツ」に焦点を絞ってお話を聞いていくこの企画!
今スポーツをやっていてセカンドキャリアを考えている方も、スポーツが何かに生かせないかと考えている就活性の方も、ぜひご覧ください🌟
第2回のメンバーはこの方、「松下 綾太」さん。なんととある競技で世界一になったことがあるとか……?
まさか、そんな人が身近でエンジニアをしているなんて信じられませんね……。もしかして規模が大きめの冗談なのでは? ともあれ、一旦話を聞いてみることにしました。
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■プロフィール
松下 綾太 (まつした りょうた)
2011年に大学院卒業後、ゼネコンで現場監督として4年間従事しシンガポールで港の建設などに携わる。その後六本木でバーテンダーを経験。2016年に未経験からエンジニアになる。
株式会社LiNew創業メンバーとして現在はリテンション事業を主とし、リスキリングサービスeducureプロダクト全般に関わっている。
座右の銘は「What is important is not what you do,but who you do it with.(大切なのは何をやるかではなく誰とやるかだ)」
早速ですが、松下さん。
聞いた話によると「とある競技で世界一になったことがある」とか……? いやいや、こんな近くにそんなすごい人がいるわけないですよね? 競技人口数人のスポーツだったとか?
松下:
なんでですか。本当ですよ。疑いすぎじゃないですか?
確かに、スポーツで世界一になった経験があってエンジニアをしている、というと驚かれるかもしれませんが、うちは世界レベルで戦ってたアスリートも多いんです。
それに、僕がやっていた競技は日本国内だけでも35万人以上の競技人口を誇るスポーツですよ。世界では60か国以上の国で楽しまれているスポーツなので、ちゃんとすごい記録です。
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そんなに親しまれているスポーツなんですか? 滅多なこと言えないですね。ちなみに、なんというスポーツをされていたんでしょうか?
松下:
滅多なことを言うつもりだったんですか? どんなスポーツにも言っちゃだめですし、一応僕は会社である程度のポジションをいただいているはずなんですが。
僕がやっていたのは「ダブルダッチ」という縄跳び競技です。2本の縄を使って行う縄跳びで、縄を回す2名と、縄跳びを飛ぶ人の計3名以上で行う競技です。
ああ! 高校生の時に文化祭でやったことありますよ。でもダブルダッチの世界大会って何を競うんですか? フィギュアスケートみたいに技の難易度を競ったり……?
松下:
僕が参加した大会は「World Jump Rope」という世界大会なのですが、その時はスピード、フリースタイル、フュージョンという3種目で競いました。時間内にどれだけの回数跳べるかであったり、オリジナルの振付でパフォーマンスして、その完成度の高さやオリジナリティで競ったりします。
なので、フィギュアスケートと似てはいるかもしれませんが、技が決まってて……というよりはその場で善し悪しが決められるイメージですね。
種目によっては途中でターナー(縄を回す人)とジャンパー(跳ぶ人)の交代もできますし、意外と奥が深いんです。
そうなんですね! じゃあ松下さんって本当にすごいんだ! 縄跳びエリートなんですか?
松下:
縄跳びエリートって何ですか? いえ、僕がダブルダッチを始めたのは大学生になってからですよ。高校生までは別のスポーツをやっていましたが、縄跳びは小学校の授業以来でした。
そもそも、ダブルダッチって結構門戸の広いスポーツなんです。僕が今まで教えた子や知り合った人の年齢層はバラバラで、2歳くらいの子から80代くらいの人まで見たことがありますよ。
僕がダブルダッチを始めたきっかけも大学の時に良くしてくれた先輩が入ってたのがダブルダッチサークルに入っていたから、という軽いもので完全にノリで始めましたね。その時はまさか自分がこんなにダブルダッチに熱量を傾けることになるとは思っていませんでした。
最初は自分たちで動画を見て動きを研究して真似してみたりしたんですが、今と違ってYouTubeが発達してなかったので結構大変でした。他の人から焼いてもらったVHSが擦り切れるまで……。もうビデオテープって言っても伝わらないかもしれないけど。
そこから大学院を出るまでの6年間がいちばんダブルダッチにのめりこんでましたね。でも世界大会で優勝したのはその時じゃないんですよ。
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すごいですね。大学生から始めて、ブランクがあって……そこから世界大会に行こうと考えるのって割と珍しい気がしますが、何かきっかけがあったんですか?
松下:
元々大学で土木を学んでいて、大学院卒業後はゼネコンに入って日本国内だけでなくシンガポールでも現場監督をやっていたんです。
でもシンガポールでも趣味で続けてはいたんですよ。言葉もよくわからないなりに、人につないでもらってダブルダッチができる場所や友達を集めて、やりかたも身振り手振りで教えたりしたんです。友達になるのに言葉って要らないんだなと実感しました。
2015年くらいに日本に帰ってきて、大学生の時から交流している友人と「ダブルダッチまたやりたいね」という話になり、改めてダブルダッチを始めました。ダブルダッチをきちんと仕事にできないかということも考えて、仲間たちとスクールを開設して会社を興しました。
他にも、自分にいろいろな経験をさせてくれたり、色々な人と自分をつないでくれたダブルダッチに対する恩返しという気持ちもあって、2016年に「ROPEACE PROJECT(ローピースプロジェクト)」を始めるきっかけにもなったんです。それでまたダブルダッチに本腰を入れるようになり、2018年に世界大会で優勝したんです。
ROPEACE PROJECTって、松下さんがスラック(社内チャット)のアイコンにしているあれですか? あれって何なんですか?
松下:
ROPEACE PROJECTは「なわとびで世界中を笑顔に」というミッションをもとに世界の子どもたちへ「なわとび」を直接届ける活動です。
元々、縄跳びで何か世界のためにできることはないかとみんなで考えていて、そこで挙がったのがなわとびを届けるという活動でした。
日本の小学生だったら縄跳びって1回はやったことあると思うんですよ。それくらいメジャーですし、何ならちゃんとした縄跳びじゃなくても縄跳びしちゃうくらい身近じゃないですか。
でも発展途上国の子どもたちは縄跳びをやったことなかったり、ちゃんとした縄を持っていなかったりします。難しいルールはなく、縄跳びを通じてコミュニケーションも取れるって最高のスポーツだなと思って。縄跳びは結構誰でも遊べるんです。
特にダブルダッチって仲間とのつながりが強いスポーツなんですよ。そもそも息が合わないと速く跳べないし、ジャンパーのちょっとしたミスにターナーが合わせることでミスしないで続けられることもあるし。
だから遊んでる間に誰とでも友達になれちゃうんです。
松下さんも実際に発展途上国に行ってその活動をしたことがあるんですよね?
松下:
そうですね。いくつかの国に行ったことがあります。今でも活動を離れたわけではなくて、いろいろな形で参画していますよ。
僕たちは、縄跳びを「直接手渡す」ことにこだわっています。寄付でいただいた縄跳びを、自分たちの荷物の半分に詰めて現地に持っていくんです。参加者の人数によって持ち込む縄の数は変わりますが、量よりも大切なのは「思い」です。自分たちで届けることで、その思いが相手に伝わるように感じますね。
最初にネパールに行ったのは、震災の支援を兼ねてのことでした。同じタイミングで熊本でも地震があって一緒に行くはずだった団体が行けなくなってしまったため自分たちで行くしかなくなり、手探りで行くことになったんです。
いろいろ準備は大変でしたが、行って本当に良かったです。日本では薄らいでしまった下町の温かさみたいなものを感じるんです。
縄跳びを配ったときもみんな楽しそうにしてくれていて、言葉が通じなくてもやっぱりすぐに仲良くなれました。これって本当にすごいことですよね。
僕たちは、縄跳びで世界中を平和にしたいと思っているんです。
だってほら、ダブルダッチって縄が2本あるでしょう? それを両手に持って回したら誰も武器なんか持てないじゃないですか。ダブルダッチは子どもから大人まで楽しめますし、言葉がなくても笑顔が生まれます。世界中で武器を手に取らなければ、平和が訪れるかもしれない。僕は、ダブルダッチを通してそんな未来を目指しています。
現役を離れた今も、僕の活動は続いています。ダブルダッチが好きだという気持ちと、世界に恩返しをしたいという気持ちを胸に、これからも世界に平和を届けたいと思っています。
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そうだったんですね。疑ってすみませんでした。ダブルダッチや、世界平和に対するお話が聞けて良かったです!
LiNewでは、松下さんのように熱い想いを持ったメンバーがたくさん活躍しています。自分の経験や情熱を生かしたい、次のステップに挑戦したいと思っている方も、きっとここで新しい道を見つけられるはず。
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