パートナーとの思い出をLINEで振り返る。ライフログとしてのLINE活用方法
今回お話をうかがったのは、先日LINE株式会社を退社されたかねとも(金子智美)さんです。
かねともさんはLINE社内での社内恋愛だったこともあり、その当時から現在の旦那さんとのコミュニケーションにLINEを有効活用してきました。
今回は、お付き合いする前から、結婚してお子さんが生まれた現在までのお二人のやりとりを振り返ってもらいつつ、パートナーとの関係構築においてどのようにLINEを活用してきたかをお話しいただきました。
話をするうちに、保存されていたやりとり自体がとても大切なコンテンツになっているということに気づいていかれる様子が印象的でした。
お互いの名前呼びから「パパ」「ママ」呼びに
ーーまずは旦那さんとの出会いからお話を聞かせてください。
社内で会ったのが最初です。私よりあとに夫が中途で入社してきて。ちがう部署だったんですが、新卒説明会のため、各部署から数人集められたときに初めて会いました。
ーー距離が縮まるきっかけはなにかあったんですか?
なんかはずかしいな(笑)。飲みに行ったときに、仕事の話をお互い熱くできて、楽しく盛り上がったのがきっかけですね。
ーーお互いなんと呼び合っていたんですか?
いまはお互いにパパ・ママと呼んでいますが、当時は名前でした。呼び名が定まってない時期とかもあって……初めて「パパ」「ママ」と呼び合った瞬間もLINEに残っていました。
恋人期間、LINEがあってよかったこと
ーー恋人どうしの間は、どんなやりとりをされていましたか?
「忙しい?」とか「今日何時に終わるの?」とか、こまめにたくさん話してましたね。そのおかげか、お互いにあまり気兼ねせずデートに誘えたんじゃないかなと思います。
ーー印象的なやりとりはありますか?
ぱっと思いつかないなあ。夫は結構口頭でなんでも言うタイプなんですよ。逆にLINE上だと、私のほうが言ってるかもしれません。
ーーかねともさんはLINEのほうが素直になれる、ということですね! 例えば、LINEでどんなことを言えたんですか?
それ言わないとダメですか?
ーーダメです!
わかりました(笑)。初めて二人で旅行にいったとき、その帰りにお礼のメッセージを送りました。でも、これは超はずかしい……(笑)。だいぶ長文で。抜粋すると「どんなものにも変えられない、世界にふたつとない誕生日プレゼントをもらうことができて、嬉しくて胸がいっぱいです」とか……。
24:47 Tomomi Kaneko XXXXXX、おつかれさま。
XXXXXX…XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX、本当にありがとう(aww)
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX、XXXXXX、胸がいっぱいにXXXXXX
ありがとう(content)
XXXXXXXXXXXX、XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
XXXXXXXXXXXXすごく楽しくて、XXXXXX、XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX強く思いました。
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX、思い出を作っていこうね。
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
△当時のテキストデータをいただきました(はずかしいので…ということで一部伏せ字で。素敵な記録をありがとうございます!)。
ーー……素敵です!
ありがとうございます(笑)。もしかしたらメールでも熱い長文は送ってたかもしれないけど、こんな風に、帰り道、上がりきったテンションのまま送ったりはしてないと思うんですよね。
メールと違ってLINEは、思ったときにその場ですぐに送れるので、感情的なメッセージを送りがちなのかも。私みたいに、口頭だとあまり感情を伝えられない口下手な人のほうが、LINEでは結構いろいろ言っているかもしれないですね。
二人の大事なことはノートに書き込む
ーーよく使っているLINEの機能はありますか?
トークとノート、アルバム、あとはアナウンス機能なんかも使いますね。とくに、結婚式の準備や出産時にはノート機能を活用していました。
ーーどんなふうに使われていたんですか?
例えば式場探しでは、式場の候補一覧とかをノートに書き貯めていました。どっちかがノートを作って、都合のいいタイミングで探して、いいところを見つけたらお互いに「編集」で追加していく感じで。
ノートはそれぞれが好きなように書き込めて、しかもそれがLINEという普段使いのアプリの中でできるというのがいいですよね。元社員のわたしが言うとちょっとしらじらしいかもですが(笑)。でも、ほんとに便利です。
ーーお二人の間の取り決めがLINEのノートに書いてある感じでしょうか?
そうそう。二人の中で、忘れちゃいけないことなどは全部ノートに記録しておくようにしていました。緊急連絡先、住所、出産時の病院の連絡先など、いろんなノートが残っていますね。
ーーお二人の大事な記録が全部、残っているんですね。
本当にそんな感じですね。最初は雑談したり、相手と話をするためのツールだったけど……とくに結婚・出産を経て、「2人にとって大事な情報はここに」という意味合いが強くなった気がします。
「速報!」で子どもの成長を記録する
ーー子育てがはじまって、LINEでの連絡に変化はありましたか?
業務連絡みたいなメッセージが増えました(笑)。子育てというか一緒に暮らしはじめてからは、家で会話ができるのでLINE上では雑談しなくなりましたね。でも、夫が出張に行っているときには、よく子どもの様子を動画に撮って送っています。
ーーお子さんが生まれたら、成長報告が増える印象ですが、どうでしたか?
そうですね、生まれたばかりのころはたくさんありました。「3歩歩いた」とか「これが新しくできるようになったよ」とか。そういう瞬間を動画に撮ってたくさん送っていました。
そういう情報は「速報!」って言いながら、送ってましたね(笑)。もちろん、家に帰ってきたら話せるけど、速報として伝えたいという気持ちがあったから。
ーー「速報!」面白いですね! そうやってなにかキーワードを決めておくと、振り返るときにも検索しやすそうです。
そうなんです。私は同じワードに揃えていなかったんですが、こうして振り返るようになって、全部「速報!」に揃えていればよかったなと思います。
インスタグラムでは、オリジナルのハッシュタグを作って、夫婦で成長記録を残している方がいますよね。同じようにLINEでも特定のワードを決めておいて、子どもの成長を連絡しあえば、後から検索で簡単に振り返れると思います。
しかもLINEだと、パートナーのリアクションも含めて、振り返れるんですよ。日付もわかりますし、これから子育てされる方にぜひやってみてほしいです。
「ライフログ」としてのLINE
ーー今回インタビューのために、LINEを見返していただきましたが、どんな気持ちになりましたか?
一番最初にきたのは「はずかしい!」ですね(笑)。それはいいとして、コミュニケーションのツールとして何気なくLINEを使った結果、それが自動的に二人の「思い出帳」になっていた。これは、発見でした。
いわゆる「ライフログ」として、その時々の関係性を残すというのを意識して使うのも面白いんじゃないかなと思いました。二人にとって大事な節目ではノートやアルバムを積極的に残したり、子育てでは成長記録をキーワードを使って記録したり……もっといろんな活用方法があるな、と。楽しかったです。
ーー今回、いろいろなキーワードを検索してLINEを振り返っていただいたと思いますが、今後プライベートでも検索したいワードはありますか?
(めちゃくちゃ照れながら)これも恥ずかしいけど……「ありがとう」ですね。検索すると500件以上ありました。相手のいいところを再確認できるし、自分もたくさん感謝されていると感じることができて安心します。
ーー日頃から感謝を伝え合っているのってとても素敵です。今日はたくさんのお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
ありがとうございました!
TEXT:西山桜 EDIT:みんもの編集部