【計算式をプログラミング】変数を使っていろいろな計算にチャレンジ!
本記事は2021年12月17日にLINE entry公式ブログにて掲載されたものを再掲載した記事です。
前回は「変数」を使った計算のプログラムを作ることでプログラムを変えずに数値の異なる計算をすることができました。今回はくり返しと変数を使ったプログラムを作ります。変数の作り方は前回の記事を確認してください。
前回までの記事は下のリンクから
【計算式をプログラミング】パソコンを使って計算してみよう!
【計算式をプログラミング】図形の面積と周りの長さを求めよう!
【計算式をプログラミング】プログラムを変えずに計算をしよう!
変数を使って数を数えよう!
変数は自由に値を入れられるだけでなく、新たにほかの値を入れると前に入っていた値を上書きし、中の値をつぎつぎに変えることができます。下は、変数である「テスト」の値をブラウンが読み上げるプログラムです。ブラウンが最初の値を読み上げ、2秒待つごとに変数の中身を変えて読み上げる値が変わっていくようになっています。
中の値を新しい数値に変えられるという変数のこの特徴を使って、数を順に数えるプログラムを作ります。それでは数を数えるための変数を用意しましょう。今回は「カウント」という変数を作ります。変数を作ることができたら以下の図のようにブロックを組み合わせてください。
それではこのプログラムの仕組みを説明します。まずLINE entryでは変数を作ったときに最初に入っている値は0という決まりになっています。その0の入った変数「カウント」に1を足し、ブラウンが「カウント」に入っている値を言う動作を10回くり返すという仕組みです。つまり0に1を10回足しているのでブラウンが最後に言ってくれる数値が10になるというわけです。(式で表わすと「0+1+1+1+1+1+1+1+1+1+1」) 下の図のようにくり返しの最後に「0.1秒待つ」というブロックを追加すると変数に1を足すごとにブラウンが変数の値を言ってくれるので変わっていくようすがわかります。
指定した数まで数えさせてみよう!
前回の記事では変数に入力した数を入れることでプログラムを変えずに異なる数値の計算をすることができましたね。つぎはそれと同じようにさきほどのプログラムを「入力した数値まで数えるプログラム」に改造してみます。入力した値を使いたいときは「”こんにちは”と言って答えを待つ」「答え」ブロックの2つを使うのでしたね。
上記のブロックを使って下の図のように組み合わせてください。
プログラムを実行して表示される入力らんに半角で数値を入力するとブラウンが1から「入力した数値」まで数えるプログラムの完成です。仕組みはとても単純です。入力した数値は「答え」の中に入りましたね。すると「カウント」に1を足して、今の「カウント」の値をブラウンが言うというプログラムを「答え」の数値回くり返すことになります。そうすることで入力した値まで数えてもらうことができるのです。
たし算をくり返してみよう!
それではさきほど作ったプログラムをさらに改造して、カウントの値を順に足していくプログラムを作ってみます。使う変数は2つ。さきほど使った変数「カウント」と計算結果を入れる変数「計算結果」です。新しく「計算結果」という変数を作ったら下の図のように組み合わせてください。(変数「計算結果」も変数「カウント」と同様に最初は0です)
プログラムを実行してさきほどと同じように数値を入力します。すると入力した数値までのカウントを1つずつ足していき計算結果を教えてくれます。たとえば5を入力した場合は「1 + 2 + 3 + 4 +5」の答えを計算してくれるといったプログラムです。1から5までのすべての数を足したらいくつになるか?という計算してくれるプログラムとも言えますね。
プログラムの仕組みは…
「どの数まで足しますか?」で入力された数値が「答え」に入ります。
「答え」数値が決まりくり返す回数が決まります。
「カウント」に1を足します。
「計算結果」に「カウント」の値を足します。
「計算結果」の値を言います。
上記の3~5の流れを「答え」の数値回くり返すことで変数「カウント」の値が1ずつ増えていき、計算結果に足していく数値が大きくなります。そして「答え」の数値回繰り返したときにくり返しが止まるという仕組みです。
今回はここまで。
変数とくり返しを組み合わせて使うことでいろいろなことができそうと感じられたのではないでしょうか。たとえば中学数学で習う累乗の計算(2×2×2×2など同じ数値を何度もかけていく計算)のプログラムもすこしの工夫で作ることができますよ。具体的な作り方はまた次の機会に解説しますのでお楽しみに!