2軍でもっとも打たれたチーム、打ってなかったチーム

こんにちはlinaresです。
私は普段いろいろとハヤテとオイシックスについて考えたりしていますが、ふと疑問が生まれました。それは…
過去のファーム成績はどうなっているのか?
ということです。
例えばアルビレックスの社長である池田拓史社長は当面は勝率4割が目標と言ったり、逆にハヤテの方はいつの日か侍ジャパンへ選手を輩出したいと言ったり様々です。
そこで過去の成績を掘っていくことで少しでもこの新規2球団がどのような成績をたどるのかがわかると考えたからです。
 
調査方法
2005年から2023年までの成績→NPB公式ホームページから引用
1981年から2004年までの成績→ベースボールレコードブックから引用
 
チーム別成績を利用
 
①    勝率4割未満チームは全体の何割?
1981年から2023年までの516チーム分データが存在します。そのヒストグラムが以下のようになります。

データ個数にして65個、12.6%存在するようです。
特にその中で勝率2割台のチームは1982年阪神.286、2009広島.297の3チーム、1990年日本ハム.299のみでした。
 
個人的な考えでは、2023年から2021年までの各チーム勝数を各チーム合計warで引いたもので出した時の勝率が.176と計算していました。ただ2軍のリプレイスメントレベルは低い?ので先発投手がある程度投げられれば何勝分か増されると思っていたのでそんなもんかなという雰囲気です。.176の計算がおかしいとしても、npbstatsさんの1軍リプレイスメントの.260よりも高いのでさすがにリプレイスメントレベルを割ったチームはない?という感じです。
 
ではピタゴラス勝率による予想勝率ではどうでしょうか?今回は得点2乗/(得点2乗+失点2乗)の式を使います。
ここで問題なのですが、ベースボールレコードブックには2002年以降しか得点・失点が書いておらず、打点・自責点しか書いていません。なので、観測できるデータの「打点-自責点」と「得失点」を回帰分析して予想得失点を出します。そのあと1試合当たりの予想得失点を計算し、観測できる分のピタゴラス勝率と回帰分析するとピタゴラス勝率の予想とかいう予想の予想ができるのでこれを使います。
式は
予想得失点=1.09767778175105*[@[打点-自責点]]-36.0268689232737
予想ピタゴラス=0.114467654549096*[@1試合当たり予想得失点]+0.501012257755379
そうするとこのようなヒストグラムができます。


2割の可能性があったチームは1985阪急、1981大洋、2007広島、1982阪神の4チームでした。
この式を使えば勝率2割目標なら、1試合当たり得失点が-2.63、130試合単位だと-341.8得失点、3割目標なら-1.78、130試合で-228.3得失点、4割なら1試合当たり-0.88、130試合で-114.7得失点になります。
どうとらえるかは人次第ですが2割目標はだいぶ点取られるなあというイメージです。
 
②    もっとも打たれたチーム、もっとも打てなかったチーム
最初にもっとも打たれたチームを調べてみます。
1試合当たり自責点を出すと、1985阪急が1試合当たり5.763点の自責点を取られたことがわかりました。

ただし、投手成績に記されてないことが多すぎるので、防御率ぐらいしかわからないです。ちなみに防御率は6.00ととんでもない数字を残しています。
2番目に悪いのが2008年の日本ハムで1試合当たり自責点が5.167になっています。これはFIPが計算可能な1997年以降で最も悪いFIPのチームでもあるのでこのチームを調べてみます。

 

2008ファイターズ2軍投手成績


大量に自責点が増えた原因①低いLOB%→計測範囲でワースト7位の数値。ある程度運も絡んだ?
原因②低いK%→14.2%はワースト12位。ただK-BBにするとワースト22とそこまでなのでやっぱりLOB%が低い方が直の問題??
ちなみに失点率が最も高いのは6.29の2003サーパス、K-BBが最も低いのが2000サーパスのK%12.7、BB%11.9での0.008になります。ただこの2チームはFIPで見ると2003サーパスはワースト5位、2000サーパスはワースト51位と全然悪くないという不思議。

次に最も打てなかったチームについて調べていきます。
ここで断っておきますが古いベースボールレコードブックには四死球が四球と死球で分かれていないので死球を計算で使う際に四死球を利用した疑似指標を利用させていただきます。
1試合当たり打点でもっとも打てなかったチームは1988年の西武らしいです。1試合当たり2.52打点になります。しかし1988年のベースボールレコードブックが曲者で、2塁打と3塁打を記述していないためwOBAを計算することができません。
なので2番目を利用します。2番目は2021年のオリックスになります。これは疑似wOBAでもワーストの記録になっています。

では2021年のオリックスの打撃成績を見ていきます。

 

2021オリックス2軍成績


2021オリックス2軍チーム成績


打てなかった原因→非常に低いOPS
打率、疑似出塁率、長打率、疑似OPSすべてにおいて参照可能なサンプルでワーストとともかく打撃成績が悪いです。ISOもワースト3位です。BB/Kはそこまででもないので、ともかくどうしようもない成績です。OPS+100以上の100打席以上の選手が大下と西村しかいないという状態です。
また2021年はぼーのの日記さんの方で2軍warが閲覧できるので、ぜひ確認してみてください。ちなみに2021オリックスの合計打撃warは-0.7です。
https://bo-no05.hatenadiary.org/entry/2021/08/22/135126
 
 
では最も悪い投球と打撃が合わさると…
では最も悪い1試合当たり自責点と打点を合わせると何割勝てるのかやってみます。
2.525-5.763=-3.238
今季のファーム試合数で雨天中止分も考えると大体130試合なので-3.238*130で-420.94、勝率0.130の計算になります。
一応レコード中最悪と最悪の組み合わせなら何とかリプレイスメントレベルを超えられる?という計算になりました?
 

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