2025 linares Projections :四国IL
このnote執筆にあたり独立リーグ公示おじさん様のnoteを参考にさせていただきました。いつもありがとうございます!
昨季の四国ILリーグを振り返る
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ともかくぶっちぎりで徳島が強く勝率は.774、得失点は+89と完全に独走。愛媛と高知は同じぐらいの強さで香川はほか3チームと差を開けられている。ただしトリドール杯チャンピオンシップ(リーグ内プレーオフ)では徳島は愛媛に下剋上を食らいグランドチャンピオンシップの出場ならずとどんでん返しのシーズンとなった。
今期の注目ポイントは絶対王者徳島にどれだけ食らいつけるかということだろう。
各チーム戦力プレビュー
徳島
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チームの中心を担った寺岡・加藤・柏木・ムーディ・塩崎・角井あたりが丸ごとドラフトなどで退団し、昨年wRAAプラスで残ったのは今村・中川・岸本の3名のみ。それを除いても昨年出場した野手で残留したのは佐伯・石毛・笹浪・岸本・竹石を加えた8名のみでほぼ全とっかえ状態。
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詳しくは公式のnoteでも書かれているのでこちらもご一読いただきたい。まず捕手が3名追加され既存の岸本・小角・竹石含め6名と戦国状態へ。とりあえず残留組3名が現在顕著な成績を残せていない(特に盗塁阻止率が悪い)ので様子を見ながら使うと思うが、小野か江口になりそうな感じはある?小野は4年時の出場はないが3年時桐蔭大学で44打数で打率.364とハイアベレージを記録。ただ捕手を大学時代やってないみたいなのでそこは謎。江口はショウワコーポレーションで正捕手をやっており2023年には全日本クラブ野球選手権を制している。ただ球歴.comによると24年のクラブ選手権は10打数で0安打だったらしい。とりあえず捕手は混ぜながら使いそう。
内野手は池田凛が気になるところだが大学時代ほとんど出場していないのでかなり未知数。高卒組は始まってみないと分からない感じが多い?寺井はそこそこプロ注目だったようだがあまり実践という感じではまだなさそう?その中で国士館の楠田はサードとファーストを守るがそこまで抜きんでてるわけでもない。
外野手は大社の藤原は鳴り物入りだがどこまで通用するか。城西国際大の山本は24年春のリーグ戦打率.304の成績でまずまず?桐蔭横浜大の加田も24年の秋は打率.348でHR6本とパワフルな感じを受ける。とりあえず加田はクリーンナップを任されそう。
このままいくと加田や今村をクリーンナップに据え岸本を1番にして、藤原や池田の調子を見て行くような打線になりそう。
去年の寺岡やムーディーがどっしり並ぶ打線がすごすぎてどうなるかわからないが選手の成長を楽しみに見て行きたい。
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工藤・川口・中込がドラフトに指名され、平安山・石川・宮路などが抜けたが、山崎・杉本・斎藤・篠崎などは残留しそこそこの戦力は保った。問題は白川が今季絶望レベルの怪我らしいという部分か。
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こちらも公式のnoteでまとめられているのでぜひご一読してもらいたい。
メンバーについてまずここまで大卒投手をそろえられるのがすごい。先発ができそうなのは創価大の田代と國學院大の鎌田だろうか。田代は創価大で昨季明治神宮野球大会でも2先発と実績あり。ただ創価大の成績がリーグで公開されてないので詳しくはわからない。鎌田は東都2部の国士館大で4年時13試合で6先発。4年時成績は38.7IPでK%17.0,BB%4.5とまずまず。パワーだけで見るとハナマウイの権田が2月の時点で150キロを超えており、小林禅もMAX157キロとパワーを持つ。
基本先発は杉本・斎藤(篠崎)に加えて田代や鎌田を加えて、それにプラスで山崎、小林、権田らのパワーリリーバーでねじ伏せていく感じになりそう。
全体で見ると打線はかなりパワーダウンしてしまうが投手陣はある程度戦力を保ちそう。昨季のような無双状態での優勝は難しいかもしれないが優勝筆頭候補だろう。
愛媛
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主砲浅井と漆原が新潟へ移籍、正捕手矢野がヤクルトへドラフト指名されたが2BとCFを守る上野・1B島原の主砲2枚は残留。そのほかにOPS+が106だったショートの塚本も残留とまずまず打線の核となりそうな選手は残留した。
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5人と少ない入団数。
捕手の長田は情報が少なくよくわからないことも多いが基本ファーストでの出場らしく捕手として見るかは謎?内野手の福士は順天堂大で1,3塁を守り、24年春のリーグ戦では47PAでOPS.848とまずまず打てている。外野手の竹内はカンドクで90PAでOPS+96.3なので期待するのは酷。猿渡は愛知大学リーグでも打率2割ぴったりぐらいと少し物足りない。
野手は今季も島原・上野・塚本を中心にプラスでどこまで福士が打てるかみたいになりそう。外野手は物足りないか。捕手は島原と長田が1BとDHになりそうなので20歳コンビの岡垣と村野がどこまで伸びるかに注目。
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チームを支えたピダーソン・加納・窪田・山田辺りの先発勢が残留し、逆にリリーフは廣澤がヤクルト、羽野が任意引退、立本は残留と結構パーツは残った。それ以外の投手がだいぶ任意引退する感じになった。
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新入団投手は8名。独立組の嘉陽は大分でリリーフを任せられたがBB%20.8と多すぎる。唐沢は確かに投球自体はパワフルなのだがこちらもBB%は18.1と高く、K-BBも-0.9%と良くない。大卒組は渕上に注目したい。渕上は日本経済大で4年春6試合で6先発で24.7IP,防御率4.38,K%17.7,BB%15.9とまあまあ。とりあえずローテから試しそう。高卒組では林は140キロの直球を武器に準々決勝までチームを持っていく投球をしておりまずまずの完成度がありそう。
投手陣まとめると山田と窪田のダブルエースにプラスでピダーソン・加納・渕上あたりが3番手先発やセットアッパーで間を埋め、抑えの立本につなぐという布陣になりそう。
全体的に見ると投手陣が山田と窪田がおり硬く、野手もキーになりそうな選手はそろっているのでまずまずは強そう。正直打線だけなら徳島に勝つ可能性が十分にあると思われる?
高知
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好守に活躍を見せた嶋村が阪神にドラフト指名、センターの坂口も新潟へ移籍。めぼしい残留した選手は外野手の両翼系外野手の長嶋・斗夢・海辺と不調だったサンフォぐらい。また内野が1塁斗夢と二塁木村のみの残留でかなり薄くなった。
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捕手は3名確保、既存の大川口も合わせると4名に。岸田は中京大の控え捕手だったが体重が104キロと長重量級。釣谷はFedExのメイン捕手で1球速報.comの直近10試合では30打数で打率.433と好調。基本釣谷をメインで使う感じになるか。
内野手は日本通運から島村が加入。島村はSSと3Bを守るピンズドな選手。昨季日本通運では不調だったが23年4年時の上武大ではショートレギュラーで春は36打数で打率.361、秋は30打数で打率.400と大当たり。かなりいい補強になった。ほか内野手も岐阜共立大の高木は4年時セカンドのレギュラーで春は46打数で打率.283、秋は44打数で打率.295とこれもなかなかの逸材。
外野手の二人は山口の方はレフトで愛知大リーグで秋は3試合のスタメンだったが両翼ががちがちに埋まっているのでなかなか出れなさそう。
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とりあえず開幕は2番と4番を長嶋と斗夢に打たせ135を海辺・島村・高木に打たせるオーダーになりそう。DHが開いているので守備を見ながら、調子を見ながら適宜回しつつ使っていきたい。
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エース若松がDeNAにドラフト指名され先発の屋台骨は加藤のみに。リーグを無双したドリスも退団し少し寂しい感じに。そもそも残留したのが加藤、上井、福本、木谷の4人だけ?とごっそり減った。
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減った分大量13名の投手が入団。まず大補強なのが前年ハムに所属した斎藤の加入だろう。昨季は2軍で18G,21.7IP,K%17.3,BB%10.2で内容は出せないがFIP-は平均以下の投球。バリバリのエース候補。
秋元は立正大在学中に高知に加入する形になっているが普通に昨季春リーグで先発しており35.3IPで防御率2.29,K%11.0,BB%4.4と悪くない。香川大の深谷も内容はそこまでよくないが四国1部リーグでは先発をこなす。
他投手はB-NEXTの黒沢はクラブ1年大学4年の中でしっかり登板はしており、札幌大の高松は成績は良くないがリーグで中継ぎを多くこなす。
投手陣は斎藤を中心に、加藤・秋元にプラスで黒沢あたりがローテに入り、リリーフは使いながらだが基本昨季成績の良かった上井を中心に回る感じになりそう。
まとめると野手は島村と金子、釣谷の3人がどこまで戦えるか、投手陣は斎藤・秋元の二人がどこまで投げられるかによってチームの強さが大きく左右されそう。完璧にかみ合えば優勝も夢ではない感じ?
香川
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完全な貧打だった2024年香川打線。チームに限られた数しかいないまともに打てる野手の一人だった梶木は任意引退。残されたのは外野手の山田と内野手の大西だけど見ていいような状況。新戦力頼りにならざるを得ない。
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厳しい中でたった6名の野手しか入れることができなかった。
捕手の下川は地元出身の高卒。2年時好調だったようだがあまり情報がないので不明な部分が多い。ただ正捕手の川上、控え捕手の磯村が全く打てないのでとりあえず早速使う形にはなりそう。
内野手では高宮は夏から秋にかけてのJABA大阪リーグでショートとして3番4番を任され23打数で打率.435、6月のクラブ選手権でも12打数で打率.417と打棒を発揮。松蔭大の高木もファーストで秋の神奈川2部では26打数で打率.385と好調。山本は昨季このリーグで152打席でOPS+50.8とあまり打てず、ただショートではぼちぼち守れたのでまずまず?
外野手では2軍専から松尾が加入。昨季は37打数でHR1本とパワーは見せた。そしてもう一人の田中蓮がかなりの選手で24年秋は阪神大学野球で首位打者と外野手のベストナインを獲得。レフトで出場しながら4年時の通算成績は1球速報.comによると68打席で打率.441とめちゃくちゃ当たっておりリードオフマンとして期待できそう。
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DHは適宜使うとしてとりあえず新戦力を多く詰める感じになりそう。1番田中からスタートし235を山田・高木・高宮の3人で打ち、4番は松尾という感じになりそう。ただHRを打てそうなのがほんとに松尾だけになりそうなのでかなりこつんこつん当てていくような攻撃になりそう。
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投手陣では唯一の平均以上の投手かつ6年間チームを支えた石田が引退。投手の頭数だけは残ったがなかなか厳しいメンバー。個人的には八尋が少ない登板数ながら投球の中身がよかったので期待してはいるが…。
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とりあえず大学卒の投手を多めにとれているのはGood。まず森元は四国リーグで先発として回転しており1球速報.comのキャリアでは28登板21先発防御率3.075とまずまず良さげ。東農大の松村は東農大の2番手投手として秋は4試合で2先発している。わせがくの黒川は国指定の潰瘍性大腸炎を患いながらプレーしており、兄は神奈川(元ロッテ)の黒川凱星。
とりあえず投手陣は先発として河合にプラスで森元や松村を組み込み、できれば八尋も先発で使う感じにしたい。あとは既存メンバーと新規メンバーを様子見ながら使っていく感じになりそう?
全体外観
とりあえずスタート時の強さは
徳島>愛媛=高知>>>香川
みたいな感じになる?とりあえずは徳島の打者がどれだけ完成度が高くなるかによってシーズンが左右されそう。
ドラフトやアジアクオーターを考えた時の注目選手は
ドラフト
投手
徳島投手陣丸ごと、秋元(高知),山田(愛媛),窪田(愛媛)
野手
池田(徳島/SS),佐伯(徳島/3B?),島村(高知/SS),高木(高知/2B),上野(愛媛/2BorCF),藤原(徳島/CF?),田中(香川/LF?)
でアジアクオーターは上記ドラフト投手メンバーにプラスで高知の斎藤という感じになりそう?
また個人的には昨季あれだけ勝ちまくった徳島が観客動員数で最下位となったので観客動員数がどうなっていくのかが気になる。25年はNPBのフレッシュASが丸亀で開催され、さらに徳島には2試合オリックスの2軍がやってくるという野球に対する熱が若干上がる?年になりそうなので観客動員数が全体的に増えるか、徳島は観客動員で香川に勝てるか。この辺を見ながら勝手に楽しんでいこうと思います…。
四国IL観客動員数2024年まとめ
— linares (@linares00660690) October 1, 2024
あれだけ騒がれているにもかかわらずまさかの最下位は徳島
リーグ平均340人は2019年の396人以来の300人台でコロナ禍からの回復をうかがわせる
基本的に全球団UPなのだが徳島は269→277とわずか8人しか上がらなかった
今季MAXは4/13愛媛対香川1688,最低は4/8徳島対愛媛67 pic.twitter.com/thdjiCwmJb