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プラハで不妊治療をした記録 1
私は現在40歳、タイミング療法も含るとおよそ5年不妊治療をしました(ずっと継続していたわけではなく、間があいたりもしています)。なかなか授からずに、とうとうチェコのプラハでIVF、ICSI 治療を受けました。日本人でプラハで不妊治療を受けた人は多くはないと思うので、同じ境遇の人の何かの参考になることがあるならばと思い、ここに記録を残すことにしました。
まず私の履歴です。
2015.1月 入籍 36歳3か月
2015.6月 結婚式 36歳8か月
2015.7月 新婚旅行 36歳9か月
2016.7月 病院での不妊治療開始
2016年7月K県のなかでは不妊治療で有名な病院へ。血液検査、内診をされて、基礎体温をつけるように言われる。夫の方も精液検査を受けるが特に問題なし。しばらくタイミング療法を勧められる。子宮卵管造影検査も受けたが特に問題はないとのこと。結局一年近くタイミング療法のみ。人口受精、体外受精、顕微鏡受精についても考え始めるが、金額が50万円をこえるといわれ、あきらめる。病院まで1時間半ほどかかること、特になんの治療もないのに、アドバイスだけで毎月3,000円ほど払っているのがばかばかしくなり、通院しなくなる。この頃37歳。
その後、体質改善を考えるようになり、鍼灸院へ。体の冷えが妊娠の妨げの一つの要因になりうると、まずは冷えない体づくり。この鍼灸院は一回5000円ほどかかり、月に3回から4回通わなくてはならず、金銭的には負担が大きかったが、食生活の改善、適度な運動の勧め、などのアドバイスと、それを進めていくと体が変わってくるのがわかって、無駄になったとは思わなかった。ただ、妊娠には至らず。この頃38歳。
生活の状況が変わり、海外に移住することを決める。移住を決めてからの5か月間、かねてからひどかった生理痛と月経過多の状況から離れるためにジェノゲストで月経を止めることに。以前行っていた妊専門病院ではなく、婦人科の診療で知られている病院に変えてみた。そこの先生はしっかりと話を聞いてくれて、わかりにくいことはわかりやすく伝える努力もしてくれる人だった。私が何を望んでいるかをしっかり聞き取ろうとしてくれて、これまでの不妊治療の病院との違いを感じた。痛みと月経過多の原因がどこにあるのかを突き止めるためMRI検査も受けた。子宮腺筋症は以前から言われていたが、それと小さなチョコレート嚢胞があるとのこと。ただし、どちらも軽度で、それがどの程度妊娠の妨げになっているかはわからないとのこと。いつも生理が始まると10日くらいは月経があり、終わったかどうかもわからないうちに排卵が来るはずなので、そこにタイミングを合わせないといけない。そんなにうまくいくわけはなく、結局妊娠はしない。ストレス。次の生理が来てがっかりして気持ちも沈むのにさらに生理痛の痛みで日常生活も難しいくらい。生理期間中は鎮痛剤を一日2錠から3錠飲み、夜中に痛みで目が覚めて鎮痛剤を飲むこともしょっちゅう。そんな日々から解放されているときは本当に気が楽だった。ジェノゲストで月経を止めている間は本当に毎日が楽だった。
ただその間も家族や友達が妊娠したりして、なんで自分はできないのかとがっかりしたり。
渡航前3か月ごろに、渡航後なら妊娠しても大丈夫なことを伝えると、ジェノゲストはやめることを提案される。クロミッドという排卵促進剤を使って良質な卵子を排卵させるように働きかけるとのこと。このときすでに39歳7か月。先生はクロミッドだけではなくて、5日間の注射をしにくるようにとも言ったが、遠方で毎日通うことが難しいため薬だけに。
クロミッドは生理が始まって5日目から5日間1日1錠飲む薬。クロミッドを飲んで排卵時期にタイミングを取って、妊娠したか確認する。これで3か月試したが妊娠には至らなかった。
そして渡航の時に。病院から2か月分のクロミッドをもらっていたので、現地での生活が落ち着くまではそれを飲んでいられた。ただ、2周期飲んでも妊娠には至らず。
ドイツでのビザの申請が9月の終わりで、それが終わったら健康保険加入の申請ができるとのこと。それまでは旅行者保険。旅行者保険は不妊治療まではカバーしておらず、その間は診察には行けない。9月の終わりにビザが取れて、すぐに健康保険の加入申し込みをする。健康保険は申し込みをしてから、数か月は待たなくてはいけないとのことで、加入できるかはわからないけれど、ドイツの制度で女性は40歳までなら高度不妊治療も半額負担があるとのことで、とりあえず病院に行ってみることに。
しかし診察は予約がいっぱいで、結局予約が取れたのは40歳の誕生日の4日前。
受付で保険に加入しているか聞かれるが、まだ申請中で未決定と伝える。
ドクターは女性。夫と二人個室に呼ばれる。そこでこれまでの治療の履歴を話す。日本で最後に通っていた病院で英語での通院履歴を書いてもらっていたのでそれを持参した。とても話しやすく、対等な雰囲気。日本の病院とはだいぶん雰囲気が違う。「これは妊娠前から飲んだほうがいい」と言われ、葉酸のタブレットの15日間分をその場でもらった。私の次の生理が来たら3~5日後に血液検査に来ること、夫の精液検査もその時に一緒にできるから、夫と共に来ること、と言われ、その日の支払いはなし。もし私がもっと若くにドイツに来ていたら!と心底思った。(後日請求書が来て、40€くらい払いました。)
病院に行ったときは排卵日から1週間後くらいだったので、まだ期待していた。もしかして、妊娠していたらお金を払わずに済むかも!と。でもそんなに甘くはなかった。31日目までは高温期が続き、もしかして、と思ったところで32日目、がくんと下って生理が来た。
その日、夫が血液検査の予約をしてくれた。