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「イノベーター理論」とは?iPhone発売例で学ぶ顧客タイプと成功のカギ!

マーケティングでよく耳にする「イノベーター理論」、実際にはどんなものか、解説していきます!この理論は、新しい製品や技術が市場でどのように広がるかを説明するもので、プロダクトライフサイクルのように、顧客を5つのタイプに分けて考えます。


5つの顧客タイプ

ここでは、iPhoneが発売されたときを例にして、5つのタイプを見ていきましょう!

  1. イノベーター(Innovators)
    最も新しいもの好きな人たちで、全体の2.5%を占めます。リスクを恐れず、新しい製品をすぐに試してみる層です。
    例:iPhone 16 Proが発表された瞬間、すぐに予約して買う人たちです。

  2. アーリーアダプター(Early Adopters)
    流行に敏感で、情報通な人たちが次に来ます。全体の13.5%を占め、イノベーターの後に新しい製品を採用します。他の人に影響を与える重要な役割も果たします。
    例:YouTubeでイノベーターのレビュー動画を見て、イノベーターに使用感を聞いてから、iPhone 16を買う人たちです。

  3. アーリーマジョリティ(Early Majority)
    市場の34%を占めるこの層は、慎重ながらも周りが使っているのを見て、「そろそろ自分も試してみようかな」と考えます。市場参入のタイミングは早すぎず、遅すぎず。
    例:「アップルの新機能が良さそうだから、自分も使ってみようかな」と考える人たち。

  4. レイトマジョリティ(Late Majority)
    全体の34%を占めるレイトマジョリティは、かなり慎重で、ほとんどの人がその製品を使っているのを見てから購入を決めます。価格が下がったり、社会的に標準になったりしてから採用します。
    例:「みんなが使ってるし、故障も少ないみたいだから、そろそろ買おうかな」と考える人たち。

  5. ラガード(Laggards)
    最後の層、ラガードは全体の16%を占めます。変化を嫌い、古い製品や方法を使い続ける人たちです。新しいものにはなかなか手を出しません。
    例:「今使っているもので十分だから、新しいのはいらない」と考える人たち。


「キャズム」の壁とは?

一般的には、イノベーターとアーリーアダプターを合わせた16%を超えると、製品が市場で爆発的に売れるとされています。でも、「じゃあ16%の認知度を目指せばいいんだ!」と考えるのは、少し単純すぎます。
ここで登場するのが「キャズムの壁」。キャズムとは、アーリーアダプター(流行に敏感な層)とアーリーマジョリティの間にある大きな溝のことです。特にIT業界では、この壁を超えられずに失敗した事例もあります。
ただし、キャズム理論はIT分野特有のものであり、他の分野には必ずしも当てはまりません。マーケターはこの「キャズム」を理解しつつ、違う目標値を追いかける必要があります。

考えるべきは「クープマンの目標値」!

ここで注目すべきは「クープマンの目標値」です。これは、企業が市場シェアを獲得するために目指すべき認知度の数値で、具体的には10.9%を意味します。この段階に達すると、一般の顧客に広く認知され、製品がヒットしやすくなります。
ただし注意が必要なのは、クープマンの目標値を達成することだけでなく、イノベーターとアーリーアダプターの層をしっかりとターゲットにすることです。彼らこそが市場を牽引する原動力となるからです。アーリーマジョリティの認知度を上げても、市場の牽引力はないため、無駄足に終わってしまいます。

まとめ

イノベーター理論とクープマンの目標値をしっかり理解することで、どの顧客層をどのタイミングでターゲットにすべきかがわかります。次回のブログでは、この「クープマンの目標値」についてさらに深掘りしていきます!
これからも一緒に、マーケティングについて学んでいきましょう。

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