見出し画像

【SS】戦国時代の自動操縦|#毎週ショートショートnote

「この星は今どんな感じだ?」

「まだ海が熱水の状態で、生物が生まれる状態ではないですね」

「もう少し様子を見てみるかのぅ」

そう言って、彼は何かをこねて丸め、ふうっと息を吹きかけ宇宙へ飛ばした。またひとつ、星が増えたようだ。

「そっちの星は、どうなっている?」

「巨大な昆虫が、どんどん生まれています」

「それは面白いな」

彼はその星に手を伸ばして昆虫を一匹捕まえ、ふうっと息を吹きかけ元に戻した。一億年後辺りに何か変わるのかもしれない。

「そう言えば、あの星はどうなった?」

「人間が発生しました」

「それは危ないな」

彼はその星に手を伸ばし、人間を捕まえふうっと息を吹きかけ、また他の人間を捕まえ息を吹きかけ…そんなことを何度か繰り返した。

「何をなさったのですか?」

「星が滅びるのを防ぐために、人間を間引くよう戦国時代を発生させるための自動操縦さ」

争いが起こるのも神の意思… なのかもしれない。この自動操縦は神以外に解除できるのだろうか。

[410字] noteエディターカウントによる

この世から争いが無くなりますように。

#毎週ショートショートnote
#ショートショート
#戦国時代の自動操縦

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?