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soeji
【SS】もじもじ社|#毎週ショートショートnote(裏お題)
お正月休みが終わり、おひさま幼稚園に子どもたちが戻ってきた。
「太郎くんは、お正月なにしてた?」
「サンタさんがくれた『誰も知らない忍者の秘密』っていう本を読んでいたよ。ケンちゃん、マキビシって知ってる?」
「知ってるさ。小さくてトゲがあって、敵が追いかけてきたら地面にまいて…踏むと痛いんだよね」
「すごい!」
ケンちゃんは既にその本を読んで暗記しているから、何を聞かれてもへっちゃら気分だった。
「僕は忍者博士だからね。何でも聞いていいよ」
すると、質問することが大好きなヤマトくんが手を挙げた。
「もしもし、忍者博士。クナイって手裏剣の仲間ですか?」
ショウくんも真似して質問した。
「もしもし、忍者博士。水の上を歩く道具あったけど、なんていう名前だっけ?」
ミコちゃんも真似して質問した。
「もしもし、忍者博士。女の忍者もいたんですか?」
一斉に忍者博士と呼びかけられ、ケンちゃんはドキドキして…
「君たちは「もしもし」「もしもし」って『もじもじ社』の回し者か?」
ちょっと噛んでしまった。
[434字] 字数オーバー 。゚(゚´ω`゚)゚。
クナイは本来は潜入用に穴を掘る道具だが、形の小さいものは手裏剣のように投げる武器としても使った…そうです。水の上を歩く道具は水蜘蛛。女の忍者は…本当にいたのかはわからないらしい。女の忍者を『くの一(いち)』と呼ぶのは近年の物語(山田風太郎の忍法帖シリーズ)からで、それまで『くの一』は単に女性を意味する言葉だったそうな。
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って、ケンちゃんは答えられたのでしょうか😅