【SS】お返し断捨離|#毎週ショートショートnote
「お久しぶりです。はい、こちらがご連絡いただいた『お返し断捨離』の品々になります。ご確認ください」
5年ぶりになるだろうか。結婚を機に心を鬼にして断捨離を試みたが、どうしても処分できないものがあった。
興味のない人から見れば、ただのロボットプラモデルかもしれない。けれど、僕にとってかけがえのない宝物、心の支え、愛すべき友であった。そのプラモデルを買うためにバイトをしたり、発売日に早朝から並んだり、新しい工具を揃えたり。組立てたら、どんなポーズが一番カッコよく見えるか考えたり…
そんな僕の大切な友を、結婚相手が「部屋が狭くなるし、もう卒業したら?」と断捨離を勧めた。泣く泣く彼等の断捨離を同じ趣味の仲間に頼んだ。
妻とはなんだかんだあって別れた。子どももいなかったので独身時代に戻った。仲間に連絡を取ったら、すぐに全部を届けに来てくれた。
「ありがとう」
「お互い様だよ。僕が結婚する時は、よろしくな」
[401字] noteエディターカウンター値
書きやすいお題…とな?( ̄▽ ̄;)
何がなんだかでしたわ。頭の中のいろんなことを断捨離して、ひねくり出したのがこんな話…
実際、私の周りで家を新築する時にご主人が「ガンプラの部屋を作りたい!」と言って家族会議になり、結局家は建たず離婚までしてしまったという方がいるので…(嘘のような本当の話)