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【SS】草食系男子に教えられたこと②|#毎週ショートショートnote
「井上。いつまでも結婚しない人のことを、草食系とか言うのか?」
「えっ?誰かに言われたのですか?博士」
植物学者の木下は、突然妙なことを言ったりする。ちなみに、博士も助手の井上も独身である。
「新聞を読んでいて『草食系男子』という単語が目に入り、てっきり肉よりは野菜が好きとか自分たちのように植物好きな、ある意味風変わりな男性の記事かと思ったんだよ。対の言葉『肉食系』も、肉が好きで動物を飼ったりするのが好き、そういう意味だと思っていたんだが…違うんだな。記事を読んでいると、どうも草食系は結婚は難しいみたいだけど、そうなのか?井上」
「そうなのか?と聞かれましても… 自分たちは確かに草食系でしょうね。でも、結婚云々は関係ないと思いますよ。」
ホッとした博士を見て、もしかして結婚願望があるのかも… と井上は感じた。
「ところで井上。通訳の女子は、お前のこと気に入ってるようだぞ。草食系のままでいいのか?」
[410字]
草食系男子(男子?)二人の、恋の鞘当て…ではないな、けしかけとけしかけられ?のお話。井上は中学の後輩だったタエちゃんと偶然再会したけれど、中学の時の印象が悪過ぎて気後れ気味。逆にタエちゃんは、憧れの先輩と再会できて、懐かしさ全開な感じ。木下博士は、そんな二人を見守りつつ焚きつける悪友?の気分…でしょうか。