Photo by
karasuno4989
【SS】名を自動転売鬼｜＃毎週ショートショートnote（裏お題）
暗闇に響く呪文… やがて、床に描かれた魔法陣から眩しい光と共に、この世のものとは思われぬ姿の者が現れた。これはヤバい！召喚に失敗してしまったようだ。
ーー願いを叶えよう。
おや？願いを叶えてくれると？とりあえず、命の危険は今のところなさそうだ。しかし…油断は禁物。
異界から来た者は、言葉を続ける。
ーーどんな願いも叶えよう。さぁ、願え！
ここはまず、聞いてみよう。
「あなたは誰ですか？」
ーーそなたが私を呼んだのだろう？
我が名は自動転売鬼。
この世のものならなんでも転売し
金に換える能力を持つ者だ。
いくら欲しい？望みを叶えよう。
「お金でないと駄目ですか？」
ーー物々交換とはならぬ。
そなたの望みは何だ？
何のために私を呼んだ？
「私は勇者。魔王を倒すための天馬、できたら可愛いのが欲しくて『児童天馬一騎』を呼び出していた」
自動転売鬼は消え
耳 動転 bye! 鬼
の紙切れが一枚残った。
［425字］ 博士出番無し
何が何だか…