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【SS】プロのバナナ｜＃毎週ショートショートnote
「お母さん。お兄ちゃんが私のバナナ食べた！」
「困ったお兄ちゃんね。チョコで我慢してね。」
兄の太郎は前世がお猿さんだったのかと思うくらい、バナナが大好きだ。何処かから探し出してまたかじっている。
「太郎！妹の分まで横取りして恥ずかしくないの？それに、そのバナナは！」
母は太郎の抱えたバナナを見て、顔を硬らせた。太郎も母の異変に気がついた。
「食べたらいけなかった？でも、また買えばいいじゃん！」
「太郎。そのバナナは、八百屋のプロの目利きの方に選んでいただいたもので、そしてお口にされるのは、食通でも知られるプロの家庭教師の方よ。そのようなプロのバナナだったのに…」
「え？家庭教師が来るの？誰の？」
「あなたに決まっているでしょう！」
玄関のチャイムが鳴り、家庭教師が来た。
「初めまして、太郎くん。じゃあ勉強始めようか！」
プロのバナナを食べてしまったので、おやつ休憩が無くなってしまった。
［410字］ 博士出番なし
家庭教師に教わった経験がありますが、勉強の合間のおやつTIMEが楽しみでもありました。先生に出されたお菓子だけど、自宅なのにお客様気分で一緒に食べて…
太郎くんは、そんなおやつを先に食べてしまったからお預け状態になってしまったのです。先生も可哀想かも😅