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あいつらのチキンレース|#完成された物語

私はあいつらのチキンレース会場設計に関わっている。

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「今日は、あのトンネルを2回突破するぞ。」
「楽勝っすね!」

トンネルの中央には、美味そうな餌があるが、それに釣られてはいけない。餌の周りはネバネバの沼だ。一気に壁走りし、駆け抜けるのがポイントだ。

「こんなトンネル、いくら並べられても、全然怖くないっすよ!」

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チキンレース会場設計は、なかなか難しい。脱落者をいかに多数出させるか…が全てだ。前回のコースは難易度が低かったようなので、意表をつかないと。

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「相変わらずのトンネルが続いているなぁ。目を閉じてても通れるよ。」
「油断するな。そのまま直進すると…」「やられた!壁に垂直に立ててるとは。無念。俺の屍を越えて行け…」

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今回のコース設計は、まぁまぁだったかな。あいつらの意表をつけたようだ。

紙でできたトンネルを早々に撤去し、新たな会場設置を行う私だった。


名前を出したくない"あいつら"と架空の私との戦いの物語でもあります。我が家には紙のトンネル(いわゆるホイホイ)設置はしてませんが、かつて住んでいた古い社宅時代は… 

どうも私は、一種類の昆虫しか登場しない物語を書く傾向が見られます。頑張って、たくさんのいろんな昆虫が活躍するお話が書けたら書きたいと思います。(まだ書くのか?←セルフ突っ込み)

※ リンクが貼れてなかったので付けました

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