それ、犯罪だよ?
ネットカフェで仕事をしていると、本当に色々な人と出会うことが出来る。普通の学生の人から、刑務所に入っていたようなアウトロー系な方まで。女性のお客様も勿論来店される。
このマガジンのエッセイではこの書き出しで始まるようにしていたのに、いつのまにかこの暗黙のルールは廃止されてしまった。ルールとして強く守らなければならないものでもなかったので、まあ良いでしょう。
もう少しネットカフェでの日常を書かなければとおもい、久々にこの書き出しで始めてみた。
店内にあるトイレの個数は基本的に大便器、小便器と分かれていて、女性側は大便器しかない。店舗にある便器などそう多くはない。つまり、誰かが利用していれば、使い終わるまでは当然誰も入ることが許されない。しかし、生理現象は調整出来る様で難しいもので、誰かが利用している最中に待たされるものだ。
時々男性のお客様に多いのが、どうしても我慢が出来ずに女性トイレを利用してしまうパターン。相談されれば私の場合、清掃中の立て札を立て、女性客とエンカウントしないように対策を取る。場所にもよるが、私の場合はこのようにどうしても男性トイレが使えない場合は、女性トイレを使えるようにする。真面目な話、我慢をしすぎて漏らしてしまうお客様が居るし、実際にそれで漏らされてしまえば、そのお客様は二度と来なくなるだろうし、利用中のお客様にも影響を与えてしまう。何より我々スタッフが大惨事である。冗談抜きにこのような事故はあるので、一番危険な状況を作ってしまうぐらいであれば、スタッフの管理で女性トイレなど使わせてあげればいいのだ。
しかし、現状は相談なしに使ってしまうケースが多いため、スタッフもそのお客様に注意をすることとなる。
実は先日これを理由にお客様がお怒りになってしまった。以前に利用した時は共用だった!と非を認めない。それどころか「男女共用にしろ!」「入店時に言われていない!」と、注意をされた事がはずかしかったのか、逆ギレをしてきたそうだ。
この時点で私が対応をしていた場合、出禁にして終わるのだが、どうもその怒りに任せて他のお客様にまで暴言を吐き始める状況となってしまったようだ。結果的にそのお客様はお客様として受け入れ続ける事は出来ないと判断され、警察を呼ぶこととなった。
皆様が思っている以上に空いているからいいやと、男性が女性トイレに入ってしまう事は、警察としては重罪となってしまうようだ。
なぜなら、男性が女性トイレに侵入するという事は、女性トイレに隠しカメラを設置している可能性を疑われてしまう。警察としては性犯罪に繋がる恐れのある行為として、女性トイレへの侵入を重く受け取るそうだ。その結果、当初駆け付けた警察は3人だったのだが、5人追加で計8人態勢での現場検証となる事態に発展した。ただ、女性トイレを使ってしまっただけで、8人も警察を招集する事態となってしまうのだ。
結局そのお客様は二度と来ないとキレながら帰ったそうだが、こちらとしてもお断りである。
これで学んでいただきたい事は、己の間違ったルールは時に、警察が大きく動いてしまうぐらいのタブーであることを、我々スタッフの時点で対応している事に気づいていただけたらと思う。
常識のある行動を取っている人は、警察に通報されないし、警察も危険視しない。なぜ、警察が増員の判断を下したのか、是非理由を真剣に考えて頂きたい。己の行動に答えはちゃんとあるので。
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